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第28話 ハッテン場 ***

「飾音、本当にここですんの……?」 「大丈夫、ここは安全なハッテン場だから」 ハッテン場って、ゆきずりの行為を求めてフリーの同性愛者が集まる場所じゃなかったっけ、と思いながらも、俺は飾音の手を払うことが出来ないでいた。 店内のあちこちから、肌を擦り合わせる乾いた音や、野太い喘ぎ声が聞こえてくる。 雅人と居酒屋で別れ、飾音に少し寄りたいところがあると言われて付いて行った先。 そこは有料のハッテン場で、手前には軽くお酒が飲める立ち飲みバーがあり、ソファ席では何人かの客が下半身を繋げて絡みあっていた。 奥には個室があり、完全個室になるところと、見るのは自由だけどプレイは中にいるカップルだけという半個室があるそうだ。 俺は飾音に手を引かれ、半個室に連れて来られるなり、性急にシャツを脱がされる。 「今日は、可愛い彬良を皆にも見て貰おうと思って」 「か、飾音……っ」 「違うよ、彬良」 キュ、と首輪を付けられると、ぐっと鎖を引かれて顔を引き寄せられた。 俺の中の、スイッチが入る。 「……ご主人、様……♡」 「いい子だね、彬良。公園でヤるのもいいなと思ったんだけど、ここで見られる経験しておいたほうが緊張しないかなと思って」 「う、うん……」 半個室は、一面だけオープンになっていて、そこからは好きに覗くことが出来るらしい。 ただし、接近しないとよく見えないという不思議なガラスが採用されていて、こちらからは人影だけ見える仕組みだ。 俺がそのガラスを恐る恐る見ると既に三人の人影がそこにあって、それが本当にこちらを見ているかどうかもわからないのに、顔から湯気が出そうなくらい羞恥心が俺を襲った。 「どっち見てるの。俺に集中して」 「ごめんなさい」 飾音はネクタイを緩めるとベッドに座り、鎖を引っ張り裸にさせた俺を引き寄せる。 胸をちゅうと吸われ、ぷっくり勃起したふたつの突起にクリップタイプのアクセサリーを装着された。 「あ♡ ん……ッ」 「可愛いよ、彬良」 そのまま飾音の手は俺のベルトを外しにかかり、俺は緊張で飾音の頭を抱える。 このままズボンを脱がされてしまえば、俺が涼しい顔をしながらも恥ずかしい格好で街中を歩いていたことが、バレてしまう。 なのに、飾音は躊躇も遠慮もなくベルトを外すと、そのまま俺のズボンをストン足元に落とした。 「~~っ」 「彬良が変態だって、皆に知られちゃったね」 装着していたストッパーバンドと肌の間に手を差し込んで、尻を揉まれる。 いつでもお尻に突っ込めるような白いフリル素材の下着の穴から首を伸ばしたペニスには、プジーで蓋をされていた。 居酒屋を出る時、飾音に埋め込まれたのだ。 「んぁ……ッ♡」 「ほら、もっとお尻に力を入れないと、せっかく仕込んだローションが垂れちゃうよ」 「動かさ……、ないでぇ……っ♡♡」 口元を手の甲で押さえ、声が漏れるのを防ぎながら飾音に懇願する。 「動かして欲しい、の間違いでしょ」 飾音はストッパーバンドごと振動するアナルプラグを掴み、小刻みにジュボジュボ♡と出し入れする。 「このままだとやっぱり動かしにくいな。ほら、お客様によく見えるように、ストッパーバンドを外して自分で気持ちよくしてごらん」 「……はい♡」 俺はストッパーバンドを自分の手で外しながら、ベッドに座る飾音と激しく舌を絡ませ合った。 そしてそのまま片足を飾音の膝の上に乗せると、埋まったアナルプラグをグチグチと動かし、前立腺を刺激する。 でも、足りない。 だから自然と腰を振って、飾音にペニスを擦り付けながら媚びる。 「ご主人様ぁ……っ」 「ん? もう欲しいの?」 「ほ、欲しいです♡ ご主人様の極太おちんぽで、たくさん掻き回してください……っっ」 「いいよ。自分でプラグ抜いて、そのまま腰を落とせる?」 「はい♡ やります……♡」 俺はいそいそとプラグを尻から抜く。 ねと、とプラグから伸びたローションが糸を引いて、太腿を濡らす。 飾音が俺の息子に蓋をしていたプジーを引き抜くのを見届けてからプラグをベッドに置くと立て膝をし、飾音のペニスを濡れた中心にあてがった。 「お客様がいるんだから、立て膝じゃなくてガニ股で、俺のペニスが彬良のケツマンが咥えているところをしっかり見せようね」 「はい♡」 俺は慌てて飾音の上でガニ股になる。 これからもたらされる快楽に待ち切れないアナルから、ポタ、ポタ、と涎が滴り飾音の肉棒を濡らした。 飾音の首に縋り付くように片腕を回し、もう片方の手で飾音のペニスをそっとガイドする。 そしてそのまま、腰をゆっくり下ろした。 「ぁあ……♡♡」 逞しいペニスの侵入を許した俺のアナルが、みちみち♡ と押し広げられていく。 堪らなく、気持ちいい……っっ♡ 自重で一番奥まで沈み込むと、はぁー♡ と一度深呼吸をした。 お腹まで届いている。 俺のナカで飾音がどくどくと脈打っているのが、愛しい。 「彬良のお尻の穴、すっかり俺の形に馴染んじゃったね」 「……はい♡ ご主人様専用の、オナホです……♡♡」 「そう? じゃあ、好きにさせて貰おうかな」 「あああッ♡♡」 飾音は俺の尻を両手で掴むと、上下に素早く動かした。 パンッ♡! パンッ♡! パンッ♡! 尻が飾音の太腿に当たる乾いた音の中に、ヌジュ♡ ブチュ♡ グチュ♡ という卑猥な水音が交じる。 「ぁッ♡! ぁあんッ♡♡」 俺は飾音の首に必死で縋り付きながら、前立腺を何度も突き上げられ、擦り上げられ、射精感を高めていく。 「随分とギャラリーが増えたよ、彬良」 「ふ、え? あぁッ♡♡」 性器を咥えたまま足を抱えあげられ、ぐりんと向きを変えられた。 目の前の人影の多さに、俺の心拍数は跳ね上がる。 親友の飾音に抱かれているところを、知らない人たちに見られている……!! 「締まったね。彬良の身体は正直で、可愛いね」 「や♡ 恥ずかしい……ッ!!」 腕で顔を隠した俺を、飾音は容赦なく下から突き上げた。 「飾音っ♡ 駄目♡ イく♡ イッちゃう……!!」 「いいよ。彬良が俺のペニスにほじくられて女の子みたいにイっちゃうところ、皆に見て貰おうか」 「あっ♡ あっ♡ ああ……っ♡♡」 どちゅん♡ 飾音に奥の奥……結腸まで突かれ、俺は絶頂する。 アナルがぎゅう♡と飾音のペニスを締め付け、慣れた快感が身体中を駆け巡る。 どぷ♡ どぷ♡ どぷ……♡ 「ふ、え……?」 飾音の熱は身体で受け止めているのに、なぜかお腹にドロリとした感覚が広がり慌てて視線を下げた。 「全く触ってないのに射精し()たね。初トコロテンおめでとう」 「……」 ちゅ、ちゅ、と俺の顔に、飾音は何度もキスを落とす。 どうやら俺は、気づかないうちに熟練レベルになってしまった、らしかった。

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