俺が視線をやった時。それはちょうど魔王が凶器を取り出したところだった。 その凶器には見覚えがある。正直忘れていたかったが、忘れるには衝撃的過ぎた。以前、俺を貫いたその凶器は、更には暫くの間、下半身に痛みと違和感を残させた。あの時の姿が今も健在で、俺は思わず身震いする。 ｢ゃ…やめ…っ、ん"っ…。｣ 俺の抗議の声を飲み込むように魔王がキスをする。口の中を舐め回すようなそれに俺は時折｢んっ…んぁ"っ…。｣と声を上げた。我ながらなんかキモい。 ヨダレがダラダラと口の端から溢れる頃、魔王は漸く俺の唇を解放した。どさくさに紛れて同時に弄られてた乳首が少しジンジンする。 ｢大丈夫だ。コレをこのまま挿れることはできないだろうからな、1度ヌこう。お前の手で、やってくれるか？｣ ｢だれが、やるかっ…！｣ ｢そうか…ならこのまま挿れるしかないな…。｣ そう当然の様に言った魔王にサッと血の気が引いた。 こいつはやると言ったら本当にやる。 ｢っやめろ！！分かった！やるから！やめろ！！｣ ｢ふふ…やるのかやらないのか分からないような言い方をするなぁ。｣ 泣き止んだ俺の必死の抵抗を笑うと魔王は俺の手を掴んで自身のソレに添えさせる。 うぅ…、自分のじゃないその感触が気持ち悪い。 それでも何もしないと本当にこいつは俺にコレをそのままぶちこんで来そうだから懸命に手を上下に動かす。もうとにかく早く終わってほしかった。 ｢ぅ"…ぅぅ"〜…。｣ 我慢できなくてまた泣き出した俺に魔王は｢だから…抑えられなくなるだろう？｣なんて言って俺の手の上から自分の手を重ねて動かすと、また俺にキスをしてきた。 そうして少しした頃、魔王のソレから出てきた白い飛沫が俺の腹にかかった。それでもまだソイツは大きいままで、本当にうんざりする。 しかし｢次はお前の番だ。｣と言われ『何が？』と思っていると魔王はあろうことか俺の服を全て剥ぎ取ると俺の息子を口に含んでみせた。 ｢っやめろ！…やめろって…！｣ 魔王の口で達しなどしてしまったら、俺は何かまた更に大事な物を失ってしまう気がする。 それでも同じ男同士だからだろうか。どう扱われれば気持ちが良いのかなんて当然把握していると言わんばかりの動きに俺は鼻にかかったような声を思わず上げる。 ｢ンッ…ぅ……っ…。｣ 先端を舌で弄られて、竿を上下に扱かれる。 出さないように、なんていう最後の小さな抵抗も意味は成さなくて、ジュボジュボと淫猥な音を響かせるその部分にどうしても意識が集中してしまい、俺は呆気なく魔王の口の中で果てた。 はぁはぁ、と胸で息をする。 魔王の口で…イッてしまった…………。