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02.おふくろの新しい旦那はどノンケで、今までの男たちとは違った。
そうして受験シーズンを経て、中学卒業間近な俺は保育園の時の担任と付き合い始めてた。
今度はおふくろの彼氏じゃなかったけど、元カレらしい。ちなみに既婚。
冬休み明けくらいにたまたま再会して、その日のうちにラブホでヤッちゃってた。
俺は彼のこと「先生」って呼んで、先生は俺のこと「ユッくん」とガキの頃しか呼ばれてない名前で呼んでた。
「先生」って呼びながら「ユッくん」って呼ばれながらするセックスは、頭の中おかしくなりそうなほど興奮したし、やっぱり先生も俺のこと、
「ママに似てるね」
って言う変態の仲間だった。
ガキの頃は想像もしてなかったけど、先生はめちゃちんぽデカくて絶倫だった。
保育園のママとも不倫を重ねて来ていたどころか、欲求不満なママたちと文字通りママ活して来ていたらしい。
ママ友会という名の乱交パーティーにお呼ばれして、男1の女3の4Pとか、男1の女4の5Pとかすることもあったって。
元々バイだったからパパとも不倫セックスしたことはあったみたいで、本人らは知らないけど夫婦両方と関係してたとか。
しかも夕方と夜ってその日のうちにシてたとか。
なんか凄かった。
そんな先生でもペドやロリコンではなかったし、元教え子に手を出したことはなくて俺が初めてだったらしい。
俺のおふくろにずっと未練があって、結婚しても忘れられなかったから俺に手を出した――ってそれもよく分かんないけど。
先生とのセックスで、俺は初めて結腸イキを経験した。
ハメ潮とかはパパたちに教えられてたけど、結腸は初めて。
動物みたいにみだれて、イキ狂って、先生のデカちんぽに完全に敗北した。
甘えて見せるような余裕も無くしたまま、アヘアヘと痙攣しつつ、逃げられずに更にハメられながら、
「死んじゃう!」
って叫んでた。
今まではずっと男たちが俺にハマってたけど、先生だけは俺が夢中になってハメてもらってた。
先生はめちゃくちゃカッコ良くて、セックスも最高で、それにすごく優しかった。
俺のこと心も身体も気持ち良くしてくれて、何を言っても肯定してくれた。
会えなくてセックス出来ない時は、代わりの男の人を紹介してくれた。
先生とのセックスほど満足させてくれる人は居なかったけど、みんな若パパらしく結婚指輪してた。
若パパたちも中学生まんこ好きみたいで、バカみたいに喜んでノンケの腰振りで種付けしたがったけど――俺が生許すのは先生だけ。
だけど中学を卒業した頃から先生に会えなくなって、仕方ないから若パパの中でも俺の好みのタイプの彼とだけ関係続けることになった。
自営業の人で、平日休みだからたまに彼の家でセックスした。
家族が暮らす家は、シングルマザーのおふくろが不在がちな俺の家とは雰囲気も違って、何となくソワソワする。
夫婦が子ども作った寝室のベッドで俺を抱く若パパ彼氏は、嫁さんのまんこより俺の雄まんこの方が気持ちイイって言う。
最低な変態不倫ちんぽって罵ってやったら喜ぶし、高校生の俺に、
「不倫ちんぽさせてください」
とかベッドの上で土下座してくる。
土下座しながらガン勃ちしてんのバカみたいで、足コキしてやったら泣きそうな顔でイキかけてた。
嫁さんが子どもと実家に帰った週末も、俺と自宅で過ごした。
俺を女装させて、スカート捲りながら興奮してた。
女の子パンティからはみ出す俺のちんこに貪りついて、夫婦のベッドで獣のようなセックスをした。
めちゃくちゃオモチャとかも使われたし、中出しもされた。
中出し狙ってくる時は、すげえ攻撃的な腰振りされてた。
そんな頃――おふくろが再婚した。
相手は店の客じゃなく、どこかで知り合って来た男。
30半ばでおふくろと同じくらいの歳。
文句つけようもないくらい、俺好みのタイプだった。
おふくろの彼氏たちは、みんな同じ系統の顔とかタイプって訳じゃなかった。
性格だってそれぞれ違う。
だけど不思議と俺とおふくろの好きなタイプは似通ってたんだよな。
けどおふくろの新しい彼氏――いや、旦那はどノンケで、今までの男たちとは違った。
俺と2人きりになろうともしなかったし、甘えて見せてもやんわりと押し返された。
強硬手段でフェラで落とそうと思ったけど、やっぱりダメだったし叱られた。
おふくろから、前の男を寝取ったこと聞いてたのかも知れない。
それでもおふくろの旦那は俺のこと軽蔑するような素振りは見せなかったし、優しかった。
なるべく俺を1人きりにさせないようにしてくれたけど、本当にそっとしておいて欲しい時は気づいてくれた。
そのうち警戒を解いてくれたのか2人だけの時間でも自然に接してくれるようになって、おふくろの再婚を機に転居した先からの通学距離延びたの気づかって毎朝駅まで車で送ってくれる。
おふくろとイチャつくとこ俺に見えないようにしてくれるのとか、そういう気遣いも見せてくれる。
だけど俺のこと恋愛の意味で好きになってくれたり、性的対象として見てくれないの分かってたからいつもどこか虚しかった。
俺はたぶん、本気で彼のこと好きになってた。
今まで寝たどの男より、先生よりも彼のことが好きだった。
決して口には出さなかったし、数回袖にされ続けて以降俺からは近づかないようにしてたけど、家の中で俺の耳は彼の声を良く拾った。
声も好きだ、すごく好き。
いつもは穏やかで、時に張りのある強い口調も聞かせてくれる。
仕事関係の人から受けた電話口での、オフィシャルな声質も好き。
なるべくじろじろ見ないように気をつけていたら、余計に彼の声を意識するようになっていた。
そんなだから他の男に気を逸らすこともできなくて、ますます想いは募らせた。
時々えっちな夢も見て、2人の目を盗んで妄想アナニーにも夢中になった。
元カレの若パパからもらったエネマグラやディルドでケツの穴いじめながら、おふくろの穏やかで優しい旦那さんにドS責められる妄想してた。
欲しくてたまらなかった。
妄想は加速して、レイプドラッグで彼を陥れた俺が逆レイプしたり、キマって興奮し切った彼が正気を失い俺を犯しまくるようなとてもノーマルとは言えない妄想もしまくった。
一緒に暮らしていても彼の裸は見たことなかったけど、妄想した。
妄想を重ねるほど切なくて恋しくてたまらなくなった。
■
彼とおふくろと3人で暮らし始めてから半年ほどが過ぎた頃、突然その日はやって来た。
その朝突然に、おふくろが蒸発したんだ。
置き手紙はあった。自分は家を出ていくが、今後も彼と一緒に暮らすよう書かれていた。
彼と離婚するつもりもないらしい。
ケータイに電話しても出なかったけど、メッセ送ったら既読になり返信はなかった。
俺はわけが分からなく混乱していたけど、彼の方は不思議なほど落ち着き払っていた。
全部了解していたとでも言うように、穏やかなまま。
俺としては母親の夫とはいえ他人も同然で、おふくろが居なくなったのに彼に養われる理由はない。
だから余計に混乱したが、
「僕は君の父親だからね」
彼は言った。
戸籍上の父親と、彼は言った。
一体いつの間にそんなことになっていたのか分からなかったけど、おふくろだけでなく俺も彼の戸籍に入っていたらしい。
だから扶養の義務があると、彼は笑った。
逃げた女房に連れ子を押し付けられた30半ばの男とは思えないほど、穏やかに言い笑った。
「ユッくんの初恋は僕だって聞いてたんだけど?」
そして彼の言葉に振り向いた俺は、首を傾げていた。
俺の……初恋?
誰にも言ったこと無いはずの、俺の初恋の相手。
いや、おふくろには話したことあったのかも知れない、まだ年端もゆかない幼児の淡い恋心を彼女は微笑ましく思いながら聞いたのかも知れない。
でも――俺は知らなかった。
母親の再婚相手が、俺の実の父親だったなんて。
「えっ? 嘘だよな? あんたが俺の父親……って養子縁組とかそういうんじゃ」
「ないよ、僕は一度追い出された彼女の元夫で、君の実父」
愕然としている俺に、
「そんなに歳をとったかな? 昔の写真じゃ分からなかった?」
照れるように言う要素など、どこにあるのか分からない。
おふくろが俺を産んだ10代の頃、親父も同じ10代だった。
たしか2人は同い年で、おれが生まれたときは親父はまだ結婚出来ない年齢で翌年になってやっと籍を入れたはず。
だけどそれから数年ももたず、2人は離婚した。
離婚理由なんて知らないし、今まで気にもしていなかった。
ただ死別ではないから、俺の父親は今もどこかで生きているのだろうって思っていたくらい。
俺の父親が――彼が男を愛するようになっていたこと、そしてそのとき男の不倫相手がいたことで2人は別れたのだと、この時になって初めて聞かされた。
妻と子どもを捨ててまで一緒になったその男とはすぐに別れたらしいが、だからといって今さら戻れる訳もなく――それから14年が過ぎた。
そうして再会した元妻には、成長した実子がいた。
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