14 / 16
第14話
風呂入ってこいよ
そう言って背中を軽く押したのに
あいつは、名残惜しそうに1度だけ振り返った。
あいつと交代するかのように
俺も風呂に入って出てきたら
タオルを頭に被せたままのあいつが立っていた。
驚く間もなく
俺はさっき買ってきたスウェットと下着に袖を通して
ドライヤーをコンセントに差す。
濡れた髪を乾かしてやると
あいつは少しだけ満足そうに目を細めた。
「熱くない?」
「平気」
短く答えて目を伏せる。
指で梳かしながら温風を当てる。
少しずつ、水分が抜けていつもの匂いに戻っていくのがわかる。
ドライヤーが終わると眠たそうにしてたので
寝室に行くよう促した。
ともだちにシェアしよう!

