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(ライラside)
「それで、いつ出発するんだ?」
「明日の朝かな。ライラが仕事に行くのを見送ったら、向こうに行くよ。」
「…そうか」
急過ぎるだろ…。
寂しくて不安でどうにかなるかもしれねぇ。
ベッドサイドのテーブルに置いてあった灰皿に煙草を押し付けて火を消しながら、不安な気持ちを我慢する。
その時、ベルブが何かを思い出したように声を上げた。
「そうだ、ライラ。今日、悪魔祓いの依頼、貰ってきたんだよね?」
「え、あぁ…新しい分、いくつか…」
「俺に見せてくれないか?」
「は…?いや、見せる訳には…教皇庁からの書類だぞ…」
「お願いだから。危なくないかだけ、判断させて。俺はライラの味方だって、もう十分分かってるだろう?」
ベルブは俺の手を握って、真剣な声色でそう告げた。仕方ない…ベルブがそう言うなら…。
それに廃教会に居た悪魔ほど危険ならば、正直に言って勝てる自信も無かった…。
ガウンを羽織って寝室を出ると、依頼書を片手に戻ってくる。左手に握っていた書類を差し出した。
「これだよ。見せたって誰にも言うなよ…」
「言う相手も居ないさ、心配しないで。」
ベルブはペラペラと紙をめくりながら、真剣な表情で書類を眺めた。こうして真面目な表情をする顔付きも…整ってやがる。
綺麗だな…。
ベルブの長いまつ毛と、活字を追って動いていく瞳や、固く閉じられた唇などをウットリと見つめながら、ベルブが次になにを発するのかを待っている。
「…うん、大丈夫そう。」
「そ、そうか…。分かるのか…?」
「なんとなく…ね」
そう言って、ベルブは不意に妖しく微笑む。片方の眉を上げながら俺を見て、ふふ、と鼻を鳴らした。
その妖艶な微笑みにドキッとしつつ、視線を外せなくなる。
「なら、…俺も安心だ…」
顔が赤くなっていくのを感じながら、返却される書類を受け取り、封筒の中にしまう。そしてその封筒をテーブルに置き、ベッドに腰掛けた時、すぐにベルブがまた俺にくっついてきた。
「でも万が一があったらと思うと…気が気じゃないよ…。ライラ…」
そんな言葉と共に後ろから強く抱き締められて、心臓が早鐘を打つ。
「…ベルブにまた会うために死ぬわけにはいかねぇだろ…」
頬を染めながらそう呟くと、ベルブは俺が羽織ったガウンをスルリと肩から落とし、見えた肌にキスを落とした。
そのままベルブは肩から首筋の方へとその唇を這わせ、湿った吐息と共に首へキスを落とされていく。
「っ…ベルブ…」
甘い雰囲気が漂って、先程あれだけ求めあったばかりなのに、体が一気に熱くなっていく。
チュッ、と首筋に強く吸いつかれて、ゾクリと肌が粟立つ。
「な…なにして…っ」
「俺のだって証拠…」
「馬鹿…っ、服で隠せない場所は…」
「隠せるところならいいんだね…」
そう言ったベルブが、肩や背中に吸い付いて、次々と痕を残していく。背後から感じるキスの感触で敏感に体が震えてしまう。
再び体をくっつけるように寄せられると、腰辺りにベルブの熱い昂りが押し当てられるのを感じて、息を飲む。
「っ…お前…、また…」
「しばらく会えないんだ、もう1回いいでしょう?」
ベルブはそう言って、後ろから俺の左胸に手を這わせる。彼の指先がツン、と乳首を弄び、ピクッと背が跳ねる。
「っん……はぁ…」
我慢しきれない声が漏れて、与えられた刺激に呼応するように、体の中心が甘く疼く。
先程までの行為でベルブを受け入れていた場所が、勝手にヒクヒクと蠢いた。
「ライラ…俺のこと欲しい…?」
ベルブの熱い吐息が耳に吹きかけられ、低い声で囁かれる。ハァハァと息が上がってきて、期待で体が震えた。
「はぁ…っ……欲し…い…、もっと…」
恥ずかしさで顔を真っ赤にさせながら、自分とは思えないほどに甘い声が漏れる。
「じゃあ…今度はライラが上で…動いてみてよ…」
「っ…そんなの…恥ずかしくて…」
「ライラの恥ずかしい姿…全部見ててあげる」
そんな風に言われると、ベルブの上で自ら腰を振る自分の姿を想像して、無意識に腰が淫らに揺れる。
「ライラが…自分で腰を振って、俺のペニスをライラの弱い場所に当てるんだよ…」
「そんな…っ…また、おかしくなる…っ」
ゾクゾクと背筋が痺れるように震え上がり、ビクッと体が跳ねた。
俺の顎に当てられた手で、背後へ顔を振り向かされる。蕩けるような深いキスを受け入れながら、ベルブに再び体を預けた。
ーーーーーーーーーーーーーー
月明かりの差す寝室で2人の乱れた呼吸が混ざり合う。ベルブの上で自ら腰を下ろしながら、恥ずかしさで両膝を合わせるように体を閉じてしまう。
自重でベルブの大きなペニスが奥まで入って、臓器が押し上げられるような苦しさで息が詰まるのに…
全身の筋肉や腹筋が痙攣するように隆起して、ソレをキツく締め付けながら、快楽を求めて腰が震えた。
「っ…あ"…、ベル…ブ…見るな…っ」
「どうして?すごくいい眺め…」
下から見上げてくるベルブは興奮したように厚い胸板を上下させながら、目を細めて妖しく笑う。舐めるように俺の全身へと彼の視線が這い回るのを感じて、恍惚を浮かべてしまう。
見られて恥ずかしいのに…ベルブが、この悪魔が興奮しながら、俺のこんな痴態を見てると思うと…ケツが勝手に締まって…
「ぁ…っ…あ"ぁ…んっ…」
ガクガクと腰が揺れて、動いてもいないのに気持ちよくなってくる。
「可愛いね…すごく締め付けてくる…。動いてよ、ライラ。」
「ん"っ…はぁ…っ、あ…!」
ベルブに従いたくて、もっと見て欲しくて、震える脚で踏ん張りながら腰を揺らし始める。前かがみになってベルブの胸筋や腹筋に手を当てながら支え、気持ち良くて力の抜けそうになる体で必死に腰を振った。
「んぅっ…はぁ…っ、あ"…!ベル…ブっ、気持ち…い…っ」
「上手だね…俺も気持ちいいよ…」
褒められると嬉しくて、羞恥心で真っ赤になった顔と潤んだ瞳をベルブに向けた。自分の動きで生まれるイヤらしい水音と肌がぶつかり合う音を聞きながら、腰を振り続ける。
「ライラ、もっと…気持ちいい場所に当たるようにしてごらん?」
そんな風にベルブから言われて、自ら弱点に当てるように腰を動かそうとする。先ほどよりも淫らに腰が動き、角度を変えながら、慣れないながらも探り当てるように努める。
自ら大胆な動きになっていく様に恥ずかしさと興奮が一層掻き立てられる。卑猥に腰をくねらせながら試していると、ベルブのペニスが俺の弱い場所を押し上げるように当たった。
「んん"っ!…ココッ…やば…ぁ…っ♡ベルブのが…っ当たるっ…」
「気持ちいい…?ライラの弱いとこだね…。ほら、後ろに手を付いて…」
体の力が抜けて、隠すように閉じていた膝も既に左右へ開ききっていた。ベルブの言葉に応える様に、ベルブの体に置いていた手を後ろへ向けて、両手がシーツや彼の脚を掴む。
すると上半身は、自然と後ろへ反るような体勢になり、全てをベルブに晒すようなポーズに変わった。
そのまま腰を振り始めると、さらにベルブのペニスが俺の弱い場所を擦りながら1番奥まで入ってきて、腹の底から一気に上り詰めるような快楽が駆け巡る。
「んぉ"っ…♡あ"っ…!あ"っ…!だ、めっ…イグッ!これ、イッちゃう"ぅッ…♡」
「可愛い…弱いとこいっぱい当てて気持ちいいね…っ?」
「ぎもちぃ"…っ…ベルブの…チンポっ、当たる"っ…あ"っ…!またクるっ…イグゥ…♡」
脚を大きく開いて浅ましくヘコヘコと腰を振りながら、自ら弱点にベルブのモノを押し当てる。ペニスから勝手に白濁が溢れ出て、全身を駆け巡る快楽で、頭の中が何度も真っ白になっていく。
「ふっ…。ライラが俺のペニスを咥えてる場所、丸見えだ…。俺のモノでケツ掘りながらオナニーして気持ちいい…?」
ベルブの辱めるような言葉が俺をさらにおかしくさせて、狂わせる。ビクンッと背中が弓なりに跳ねて、もっと見て欲しいと言わんばかりに脚を大きく広げ、腰の動きが淫靡になる。
「恥ずかしい…っ…のに、…あ"ぁ…っ♡…気持ちいい"ッ…!ケツでイクの止まらな"い"っ…!…あぁ"ん♡」
「はぁ…っ、…凄いね…イヤらしい……悪魔の上で…こんなにも乱れるなんて…」
「ちが…っ…、ベルブ…っ…ベルブだから…♡好き…っ、ベルブっ…♡もっと…お前が欲しい"…っ」
気持ちよすぎて訳が分からないままで、込み上げる感情が支離滅裂な言葉になっていく。欲望と愛情が入り交じったようなベルブの赤い瞳はめらめらと燃え上がるように美しくて、ベルブという悪魔に陶酔していく。
普段は戦いに備えて鍛えているこの体が、飽きずに激しく腰を振りすぎたせいで疲れが溜まり、その動きが緩慢になり始める…
するとベルブが俺の腰をガッチリと掴みながら、上半身をベルブの方へ引き寄せた。ベルブに覆い被さるように体を倒し、背を丸める。
「んぅ…ぁ…、はぁ…んっ…」
下から深くキスをされ、ベルブからの甘い愛情を堪能するように目を閉じた。自ら唇を押し付け、キスを求め続ける。
その時、ベルブは突然掴んでいた俺の腰を上下に揺さぶり始め、その動きに合わせるように下から腰を突き上げ始める。
「ん"っ…ぉ"…♡は…ぁ…♡ンン"ッ…!ンぅっ!♡」
唇を塞がれたまま悩ましい喘ぎ声が鼻からぬけて、体が痙攣する。深すぎる場所まで捩じ込むようにペニスが入ってきて、まだ奥を突き上げられる感覚に、頭の中でチカチカと星が弾け散るようだった。
唇を離されると、ベルブはそのまま俺の背中に腕を回して強く抱き寄せる。下からはベルブの腰が獰猛に俺を揺さぶり続ける。俺はベルブの首筋に頭を埋めながら喘いだ。
「あ"ぁっ♡…イ"っ…てるぅ…っ、イ"ってるのに…ッ…お"かしぐなるぅ"っ…ぁあ"…あ" ♡」
「はぁ…っ…ライラ…、…っ…出すよ…っ、いい…?」
「欲しい"っ…♡奥に"っ…、ベルブの…おれのおぐに…っだしてぇ"…っ♡」
ギュッと強く抱きしめられたまま身動きが取れずに、ベルブの首や肩へ涎を垂らしながら淫らな喘ぎ声だけが漏れる。ビクビクと背中や腰が跳ねて、深すぎる絶頂で意識が飛びそうになった。
ベルブの熱くて硬い昂りがビュクビュクと俺のケツの中で放流を始め、溢れ出しそうなくらいに注がれていく。
朦朧としながらも恍惚を浮かべ、繋がった場所や触れ合う汗ばんだ肌から、1つに溶けだしてしまいそうな、甘美な幸福感に全身が満ちていた。
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