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3 (悪魔side) 「ライラ、来たよ。」 「ん、あぁ…。待たせて悪いな…」 湯船に背を丸めて座りながら、ライラが赤く染まった顔を上げる。浴槽からの熱気と水蒸気が肌を覆った。 俺は腰にタオルを巻いていて、それは別に隠したいから、という自分の意図では無く、ライラへの配慮だった。真っ裸だとライラに跳ね除けられそうだしね…。 俺の顔や肉体は、ライラの視線を奪っていた。浴室に入る俺を、ライラは抗えないかのように目を開いて見つめる。 ライラから熱い視線を浴びるのを心地良く感じながら、澄ました顔で彼の隣へと、湯に足を浸ける。 「ちょうどいい湯加減。お湯、溜めてくれたんだ?」 「あぁ…。俺も体疲れてたし…」 「そうだね…。ライラ、もっと近くに行っていい?」 「…いちいち聞くなよ…。良いに決まってる…」 ライラは恥ずかしそうにそう言って、目を伏せた。あぁ、また可愛い反応をしてくれている。ズッと体を寄せて、腕を伸ばした。 「俺の上に来て。後ろから抱き締めたい。」 微笑むと、ライラは恥ずかしそうに表情を歪めたが、おずおずと動きだす。躊躇うようにしながらも、ライラは体の向きを変えて、緊張した様子で俺の方へと背中を預けてくれた。 後ろから、ギュッと優しく包むように抱きしめる。チャポッ…、と湯が跳ねて、浴室の静寂の中で響いた。 「ライラ…」 俺の唇は、自然とライラの耳元に近い場所だった。そこで低く囁くように名前を呼ぶと、ビクッとライラの体は跳ねる。 「な…なんだ…」 「約束、あと1つ。キスがまだだよ」 「…だから…キスなんて、いくらでも…」 ライラはそう言って、体を捻りながらこちらを振り返った。そのまま、優しく触れるようなキスをしてくる。 甘く柔らかい唇の感触に酔いしれる。 ライラの顔がゆっくりと離れていくと同時に、目を細めて微笑んだ。 あぁ、好きだな。ライラからキスをされると、嬉しくなる。いつも俺からすることが多いからかも。 「…ライラ。好きだ」 「…っ…ベルブ…。俺も…だ…」 ライラはハッキリとした言葉を濁すように そう呟く。繋がって、気持ちよくなって、理性が剥がれた時には、好きって沢山言ってくれるのに。今はまだ、そうは伝えられないらしい。 そういうところも可愛いけどね…。 自然とライラの体へ手が伸びて、引き締まった筋肉の凹凸を確かめるように、指先を腹筋へ這わすと… 「はぁ…っ…」 フルッ、とライラの肩が震えて、力が抜けるように、俺の方へ背中を寄せてくる。 「ライラの体、洗ってあげたい…」 低い声で誘うように囁いた。ライラは、耳を真っ赤にさせながら、小さく首を横に振る。 「も、もう…全部洗っちまった…」 「…そうなの…?それは残念…。隅々まで丁寧に…俺の手で洗ってあげたかったのに…。」 妖しく囁きながら、腹筋を触っていた手をツツッ、と滑らせ、ライラの胸元へと運ぶ。そのまま後ろから、ライラの両乳首を指先で弄び始める。 「んっ…ぁ…っ……はぁ…」 ライラは喘ぎ声混じりの悩ましい吐息を吐いて、ビクビクと肩が揺れる。 「ココも…こうやって沢山洗ってあげたのにね…」 さらに唇を耳に近づけて囁きながら、キュッと指先に力を込めて摘む。 「ぁぁ…っ!…ベル…ブ…」 「うん…?腰が揺れてるね…。そんなにお尻を押し付けられたら…勃ってるのがバレちゃうよ」 「っ…その前からおっ勃ててただろ…!タオルで隠せてねぇっつの …」 「そんなところまで見てたのか。ヤラシイね」 「ヤラシイのはどっちだよ…!風呂場に入る時からガチガチにしてたくせに…っ」 ライラの揺れる腰の動きに合わせて、湯が波を立てる。腰に付けていたタオルが浴槽のなかでユラユラと揺れて、捲れ上がった布の下の勃起が、直接ライラの腰に触れた。 「ライラと一緒にお風呂だと思うと、昂っちゃってね」 「っ…ベルブ」 ライラは自分の背に触れているモノが何なのか察したように、体を小さく震わせる。短い髪から雫が垂れ落ち、汗か水蒸気なのか、濡れて艶めいた首筋が見える。 短く揃えられた襟足の下、首の骨や筋が浮き出るその場所へ、唇を押し当てた。 「ん…っ…はぁ…」 ライラの湿った息遣いを感じながら、その首筋に歯を当てつつ、舌でねっとりと舐めげ、そのまま吸い付く。 ライラの体はブルブルと震え、首筋から走る快感にゾクゾクと身を焦がすようだった。 「…もう挿れていい…?それとも、ベッドまでお預け…?」 ライラの内股を撫でながら尋ねると、ライラは躊躇いがちに、ゆっくりと首を捩り、俺の方を振り返った。 「…ベッドまで待てるわけねぇ…。お前は…待てるのかよ…っ」 「…待てないよ。でもライラが待てって言うなら…」 「…待たなくていい…。今すぐ…、俺にくれ…っ」 ライラはそう言って、腰を浮かすように膝を立てる。欲望と執着心の混じった潤んだ瞳が、俺に強く訴えるように見つめ返してくる。 「…うん、分かった」 そう言って、ライラの後孔へと指を伸ばす――… しかしライラは、その俺の手を、ギュッと掴んで止めた。 「違う…指じゃなくて……っ…。慣らさなくて…いいから…」 「へぇ…。大丈夫…?」 「直ぐに欲しい…そのまま…欲しいんだよ…っ」 ライラがそう言うから、俺も欲望に忠実に、ペニスをその場所へ宛てがう。 「痛かったら教えて…?」 そう伝えながら、ライラの腰を下へと引き寄せた。昨日あれだけ体を重ねたお陰なのか、ライラのその場所は意外なほどにスムーズに俺を受け入れる。 そうは言えどミチミチと無理矢理に中を押し開く感覚があり、抵抗するように腸壁が引き締まった。 「あ"ぁ…っ…、ぁっ……ぐ…ぅ…」 ライラは苦しさと快楽が入り交じったような声を上げる。ギュウギュウと締め付けてきて、俺の方は気持ちいいけど…。 やっばりこんなに突然挿れたら苦しそうだ…、と動きを止める。 「ねぇ…っ、…痛い…?」 「はぁ…っ…違う…、お前のカタチ…ッ…すっげぇ分かる…っ…。もっと…深く…全部くれ…っ」 ライラのそんな言葉を聞いて、それならばと、グッと腰を押し上げた。同時にライラの腰を下へとさらに強く引き寄せながら、抱きしめる。ズブッと深くまで埋めると、ギチギチとその奥までを俺のモノが強引に貫いた。 「ん"っ…ぉおお"…♡深ぁ"…っ……ベルブの…っ…カタチが…ぁ…♡」 「はぁ…っ…きっつい…ね…。キュンキュン締めてくれる…」 1番奥まで挿入すると腰の動きを止め、ライラの体を抱きしめ直す。 「あ"ぁ……ふぅっ…、…はぁ…♡」 ビクンッ、とライラの体は震え、既に達しそうになっている快楽の波を耐えているかのようだった。 「…ライラ…。好きって言われながら…奥までズポズポされるの好きでしょう…?」 「ひ…っぅ……好き…ぃ…♡直ぐ…イッちまう…」 「じゃあいっぱい好きって言いながら…ライラの弱い所を可愛がってあげようね…」 そう言って、ライラの首筋に吸い付いた。ライラの脚や腰に腕を回し、湯の中でいつもより軽いその体へと、下から腰を打ち上げる。 さらに、耳元に唇を寄せ、背後から好きだと何度も囁いた。 「あ"ぁぅ"っ♡ん"っ…あ"っ♡あ"っ♡イ"クッ…イクッ…イクゥ"♡」 「はぁ…っ…ライラ、…好き…っ…好きだよ…」 「ん"っ…ぉ…♡ベルブゥ…ぎもぢっ…い"っ♡ま、また…イグッ…の、止まらな…っ…あ"ぁ♡」 「っ…ごめん、…っ…出そう…、1回出す…っ」 余裕の無い自分に、焦燥感が募る。もっとイキ狂うほどに、感じさせたいのに。ライラが乱れて、大胆になって、卑猥な喘ぎ声を上げていて…まるで俺のペニスから何もかもを絞り取るほど締め付けて痙攣するから、俺も我慢できなくなる… 「っ…ぐ…、…ぅ…」 射精と共に訪れた快感を耐えるように、眉を顰める。ライラの首筋に唇を当てて、再び強く吸い付いた。 「あ"ぁ…っ♡……ぁっ…出てる…っ♡…ベルブ…っ、溢れる"ッ…♡」 「はぁ…っ、…まだ終わりじゃないよ…ライラ…」 まだ足りない…。もっと欲しくなる。 もっと…もっと… 「ん"っ…!ぉ…♡…はぁっ…ベルブのチンポッ…また…っ…」 「…もっと、愛し合おう…」 「あ"ぁ…っ…好ぎぃっ♡…好きっ…好きッ…、もぉ…っ…イッ…グゥゥゥ♡」 ライラの体がガクガクと痙攣していく。涎を垂らして喘ぐその口を、深いキスで塞ぐ。 ライラは必死で舌を絡め返しながら、俺に応えるように動き、その情熱的な愛情を表してくれていた。

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