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4 (ライラside) 「…はぁ…、…ぁ…」 濡れた体を、ベルブがタオルで優しく拭いてくれている。尻の奥にまだ、ベルブの体液か残っているような違和感で、膝が震えた。 気持ち良すぎて、また…何度達したのかも分からない。熱の冷めない身体と頭はぼうっとしていて、よく分からないまま、まだ湿度と蒸気の残る体が、バスローブに包まれる。 「…ライラ、歩ける?ベッド行こう?」 歩けるかって…? あぁ…よく分かんねぇけど…膝はまだ震えてるし… ベルブもバスローブを羽織って、再び俺を見つめ返す。 俺の好きな顔だ…体も…何もかも…。 引き寄せられるように体を傾け、その肩に顔を埋めながらぎゅっと胸元の襟を握る。 「甘えてくれてる…?俺が運ぼうね」 ベルブはそう言って、俺の体を力強く抱え上げた。あぁ…今日2回目かよ…。またお姫様抱っこだ…。 恥ずかしいのに…すごく安心する…。 ベルブがいない間、俺は、以前までの俺に戻ったみたいだった。一人で悪魔祓いに出かけ、クタクタになって帰ってきて、悪魔祓いへの重圧や、様々なことに押し潰されそうになって… でも、強がっていないと、悪魔祓いを続けて居られなくて… また酒に逃げて、煙草の量も一時的に増えた。 ベルブが居れば、酒にも逃げなくていい。俺の弱さや苦しみ、孤独も、何もかも包み込んで、受け入れてもらえた気持ちになれる。 「…ライラ、降ろすね…?」 ギシッとベッドが軋む。ゆっくりと体をベッドに降ろされ、柔らかくも冷たいシーツの感触がじんわりとバスローブ越しに伝わった。 まだ、体が熱くて、ぼうっとする…。 「水、飲む?取ってくるね」 「…はぁ……はぁ…」 水を取りに寝室を出るベルブの姿を、ぼんやりと見届ける。 「っ…、ふ……ぅっ…」 あぁ…さっき、なるべく掻き出して、綺麗に拭いたのに… ベルブを咥えていた場所から、あいつの残った精液が溢れていく感触がした。 ムズムズと脚を擦り合わせ、シーツに顔を埋める。 また…欲しくなる…。俺の欲望は、底無しなのか…?ベルブのことになると、まるで…抑圧しようとしていた色んなことが、アイツを求める気持ちに変わり、溢れ出てしまうようだった。 「もってきたよ、飲む…?」 「あ…あぁ、ありがと…」 体を力強く起こされ、グラスを渡される。唇をつけて喉の中へと冷たい水が流れ込んだ。火照った体に冷水が落ちていくと、まるで胃の形が分かるくらいに内臓が冷まされる。 ゴク、と喉を鳴らして飲み干す。唇の端から溢れた水が顎を伝わった。 「…零れてるよ」 ベルブはそう言うと、親指で俺の口元を拭う。 「ん…」 あぁ…ケツん中がまだイライラする… 溢れてきて…グチャグチャしてて…コイツのザーメンが…俺のケツで… 「はぁ…っ…ベルブ…♡」 甘い喘ぎ声が漏れて、縋るようにアイツの厚い胸板に顔を埋める。 「どうしたの?甘えてくれるの嬉しい。なんでも言ってよ…」 ベルブの低い声が鼓膜にゾワゾワとこびり付く。 「…なぁ、…まだ欲しい…。お前のデケェので…もっと…ケツん中、頭おかしくなるくらに掻き回されてぇ…♡」 カクカクと腰が情けなく震えて、ベルブの服を握りしめる。恥ずかしいのに、さっきのセックスで理性が馬鹿になっちまってる。 「…そんなに俺のが好き…?ライラはもう女とセックスできないんじゃない?」 ベルブは嬉しそうにニヤリと悪く笑う。歪んだ笑顔も綺麗だった… 「っ…はぁ…もうそれでいい…♡…女も要らねぇ…っ…ベルブのチンポあればいい…」 こんなセックスを覚えさせられちまって…もう普通に女を抱けるわけないだろ…。ベルブがいない間、ペニスを扱いても自分じゃ出せなかった… 完全に、自分の身体が…悪魔のベルブの肉体に…支配されてるのが分かる…。 エクソシストとしての使命を忘れてしまうほどに… 「可愛い…。俺だけのライラだね…俺だけを見てよ…。ね…?」 両頬を掴まれて、真正面からベルブの顔が覗き込んでくる。 「はぁっ…はぁ…っ…」 呼吸が震えて、真っ赤に燃えたぎるような、奴の瞳しか見えない…。その瞳はまるで、月明かりを受けた深紅の宝石のように妖しく輝く。 あぁ… 頭ん中、変になりそうだ… 吸い込まれる… もっと欲しい… ーーーーーーーーーーー 腰の筋肉と太い骨に、ベルブの指が食い込む。ガッシリと強く固定され、俺は必死に腰を上へ上げた。 バチュッ――!バチュンッ――!と、汗ばんだ肌と肌、濡れた粘膜と粘膜が押しつぶされるような卑猥な音が確かな律動を刻む。 「あ"ぁっ…♡イ"ってる"ッ…イ"ってる"のに…ぃ"っ…♡奥ぅ…ぎもぢ、ィ…ッ♡」 「はぁ…っ…ライラの中…俺の精子溢れてる…全部丸見えだ…、ヤラシイ穴…」 ベルブのそんな声にゾクゾクと震える。悪魔にヤラシイ穴呼ばわりされて…恥ずかしい…恥ずかしいのに…!ベルブに言われると… どうしようもなく興奮する… 「あ"ぁ…っ…!ベル、ブ…ッ、好きっ♡好きっ♡ヤラシイ穴"で…ごめんなさっ…あ"!あぁぁ♡」 「はぁ…っ…ライラ…っ、すごい…っ…締め付けが…っ…」 「ザーメンッ…くれぇっ♡ベルブ…っ、俺のイヤらしいケツ穴にッ…もっと出してくれ…っ♡」 恍惚を浮かべ、唾液が溢れて口から落ちていく。獣みたいに後ろから激しく突き上げられて、理性も無く本能的で、まるで交尾のようだった。 そのとき、ギュッと何かが、俺の右の太ももを締め付けた。 「ん"っ…!?」 ハッと振り返れば、ベッドに膝を付いている俺の右足に、黒い何かがギュウッと巻きついている。 「っ…な…、に…っ」 喘ぎながら、ベルブの方を振り返る――… 「あ……、ぁ……」 俺は…呼吸をすることさえも忘れ…ベルブの姿に見惚れた… 「はぁ…ごめん、興奮しすぎて…隠せなくなっちゃった…」 ベルブは、眉を顰め、汗を流しながら不敵に笑っていた。 ベルブの背中には大きな漆黒の翼が生え、月明かりで美しく輝く白い髪の間から、大きな角が2本、ニョキリと生えている。俺の太ももを締め付けているのは、ベルブの悪魔の、黒い尻尾だった。 「べ、ベルブ……っ…」 「変身解けたよ…、こんなの…初めてだ…」 俺はその美しさに圧倒されて、目を見開いたまま…時間が止まったかのように感じた… ふわり、と黒い翼が折りたたまれながら、俺の背中の方へ、その上半身が重ねられる。艶を帯びた黒々とした羽根が1枚1枚、繊細にその毛先の流れを残しながら、白いシーツに落ちてくる。 「ライラ…、手加減できそうにないよ…」 そんな低い囁きに反応して、反射的に、キュンっと尻に力が入るのを感じる。 あのベルブが…変身が解けるくらいに…俺に興奮してる…?本気で…犯される…?もう、十分、死ぬほど気持ちいいのに… 「ふぅっ…はぁ…っ…はぁ…♡」 呼吸がさらに乱れて、ベルブのペニスをギュウギュウと締め付けてしまう。 「本気の子種(ザーメン)出すからね…受け止めてよ…」 「ぁ…っ…♡…はぁっ♡…はぁ♡…壊れる"…そんなのっ…、おかしくなる…っ♡」 「ライラ…っ…」 ベルブは、ズプズプッ、とギリギリまでその凶暴なペニスを引き抜いた。 あぁ…ヤベェ…、マジのヤツ…来る…っ♡ 怖い…怖いッ…!俺のケツも体も…壊れる…♡ 「っ――……あ"ぁんッ♡ひッ、ぉ"っ♡ぉっ♡激し、ぃ"っ…ら"めっ♡んっ、ほぉ"ぉぉ♡」 ベルブが俺の身体に…全部の体重を預けてくるみたいに、後ろから羽交い締めされて、杭を打ち込むように激しく腰を叩きつけてくる… 気持ちいい場所を全て押し潰すように蹂躙しながらピストンされて、頭の中が真っ白になる… ずっとイッてる… イッてるのに、気持ちいいところ貫かれて… 最早、喘ぎ声もさえも出なくて、ダラダラと涎を垂らす。 「はぁ…っ、…ライラっ…!」 乱れたべルブの息遣いを遠くに聞きながら、快楽でぶっ飛んだ身体に、熱く滾るような欲望がドクドクと注がれる。 幸福感と恍惚を浮かべながら、全身が震えるような強い快感が突きぬけて、白濁に視界が霞み、意識が遠くなるのを感じていた…

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