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4 (悪魔side) ライラは息を荒くして胸板を上下させながら額に汗を滲ませていた。彼は椅子に座った体勢のまま、片脚の膝の下で中途半端に降ろされたズボンと下着を引っ掛けている。真っ赤な顔をして眉を顰めるライラの表情からは激しい羞恥心がありありと伝わってくるが、彼は意を決したように震える喉で一呼吸する。 そして彼は、大胆にもその両脚を上にあげて、膝をM字に曲げながら開脚した。 「っ……ライラ、凄く……いい眺め…」 興奮で息が上がる。今にも襲いたくなった… でも、余裕を見せるように、ふっ、と鼻を鳴らして笑ってみせる。 「…ぅ…るせ……」 俺の誤魔化しを真に受けたライラは悔しそうに眉を顰め、その両手を脚の下へと通しながら自らの尻肉をムギュっと思い切って掴む。押し開かれた谷間の奥には淫らにぱくぱくと口を開ける窄みが見えた。 「っ…はぁ……♡……ベルブ……」 俺の精液を被った顔で、ライラは表情を悩ましく歪めながら俺を睨むように見上げる。その目つきはどこか媚びるような眼差しだった。まるで、見られることと自らの大胆な行動を激しく恥ずかしがりながらも、もっと見て欲しいという願望を隠しきれず、矛盾した欲望に染まりきっている。 ゴクッと唾を飲み、意思に反して興奮で激しく尻尾が跳ねるように動き回る。 「っ…は……尻尾あるとお前って分かりやすいんだな……」 ライラはそう言って僅かに笑う。 尻尾のことを指摘されて、人間の姿に慣れすぎていたことを認識する。 感情の出やすい場所がバレてしまった。自分の心の中や余裕の無さをライラに見抜かれているようで、表情を崩してしまいそうになる。 でも…元エクソシストであるライラの挑発に、簡単に乗ってしまうほど俺は単純じゃない。 「あぁ、そうかもね…。ライラのイヤらしい姿で…興奮が止まらないよ……」 逆にライラの羞恥心を煽るように呟き、熱っぽい視線をライラの体へ這うように向け続ける。 「…っ……もっと見せてやるっ…」 ライラの方は一層ムキになったように呟き、顔を赤らめながらも更に脚を広げた。 そして尻肉を押し広げていた両手のうち左手をその場所から離すと、その手はヒクヒクと震えている後孔に触れ始める。 「ンッ……♡」 恥ずかしそうに目を伏せながら、その指が窄みの周りに当てられて襞を広げるように穴を伸ばす。 俺のモノで使い込まれて淫らに縦に割れているその場所が、押し広げる指の動きに合わせて形状を変えていく。 「はぁ…♡……ん……っ♡」 ライラは甘い声を漏らし、恥ずかしそうに潤んだ瞳で俺を見つめ返す。広げられた脚の間で勃起したライラのペニスからは、トロリと先走りが溢れ始めていた。 俺は奥歯を噛み締めるようにしながら、彼から目を逸らすことができない。焦げ付くほどの熱い視線を向けてしまうと、ライラはさらに息を荒くして恍惚を浮かべた。 「…見られてる……っ…、ベルブに……♡」 ライラの濡れた唇がそう呟き、ハァハァと湿った吐息を漏らし続ける… 彼の左手が臀部を離れていく… その行方を固唾を飲むように追いかけた。 「…ベルブッ………♡」 ライラは甘ったるい声を漏らし、その左手は彼の顔にかかった俺の精液の残りを掬いとった。そして、ライラの呼吸は、さらに乱れる。 白濁液を絡めた指は、おもむろに再び下半身へと向かっていく… 「……あぁ……っ♡」 ライラは艶かしい声を漏らし、先ほど俺が彼に放った体液をアナルに塗り込むように、その指を窄みへとねじ込む。 「はぁ…っ♡…ンッ……ぁ…あ♡」 「っ……」 なんてイヤらしい姿を……。 「ぁっ……ぅ…♡…ぎもち……ぃ…♡」 ライラは艶めかしくもあえやかな声で呟き、ギュッと目を瞑りながら、自らの行為に夢中になるように手を動かす。 「はぁ……っ♡…ベルブ……ッ…好き……好きっ…♡」 ライラは激しく左手を動かして淫らにアナルを掻き乱しながら、目を強く閉じたまま喘ぎ声混じりにそう呟く。 駄目だ。触れ合わないだなんて、臍を曲げてライラに宣言したけど…。こんなの、欲しくなるに決まってる。そもそも今は駄目だって言い始めたのはライラだったのに、こんな姿見せてくるなんて… 次の瞬間には、衝動的にライラに覆い被さっていた。 「…ライラ、好き。もう無理…、入れたい…今すぐ…っ」 そんな切羽詰まった声をライラの耳元で聞かせる。ライラの体がピクっと跳ね、俺の要求を受け入れるかのように、その腕が首へと回された。 「っ……声…漏れたら、恥ずかし…から……優しくしてくれ……♡」 ライラの返事を聞いて、俺はすぐに頷く。 俺だって、ライラのよがる声を他の魔物たちに聞かせるつもりはない。理性を失って喘ぐライラの声は、俺だけが聞いていいという特権であるべきだ。 「口…塞いでてあげる……キスでね…」 そう伝えると、ライラの唇を塞ぐ。ライラの匂いと顔に付いた精液の匂いが濃艶に混じり合って香り立っていた。 「ふっ……ぅ♡」 ライラのアナルにペニスを押し当てると、ライラの鼻から抑えきれない喘ぎ声が漏れていく。ライラの脚を掴んで広げさせながら腰を引き寄せ、深く舌を絡め合い、その奥へとペニスを挿入していった。 「ン…ンン"ぅッ♡」 唇を塞がれたまま、上擦った艶かしい喘ぎ声がライラから漏れ出る。熱を帯びた2人の呼吸が荒々しく木霊する。押し付け合う腰が密着する度、ギシギシと椅子が軋む音が響く。 ライラは直ぐに俺の腕の中でガクガクと震え、悶絶するように声を我慢しながらその脚がピンッと伸び切り、肢体が激しく痙攣する。 ギュウギュウと俺のペニスを締め付ける卑猥な結合部の動きが伝わってきた。汗で濡れて火照ったライラの肌の下で、その体が絶頂を迎えているのを察する… 「ふぅ…っ…ん♡…はぁ……ンッ…♡」 唇が腫れてしまうほどキスを交わし続ける。大きな音や声を立てないように気を遣い、召使いの魔族なのか、誰かの足音が近付いては遠ざかる音にも敏感になる。 …焦燥感がさらに興奮を掻き立てた、互いを貪り合うように体を重ねながらその行為に耽る。 ライラの様子も気にかけながら唇を離し、繋がったまま律動を止めてみる。 「はぁっ…はぁっ…ベル…ブ…っ♡…欲し…い……もぉ、…俺の…奥…ッ…いっぱいお前の…、…中に…欲しぃ"…♡」 焦点の合わないライラの瞳は涙で潤み、蕩けた表情でその濡れた唇からは涎を垂らしている。 ライラの懇願に応えるように熱っぽく見つめて微笑むと、再びキスをしながらピストンを再開する。ライラはその瞬間を待ち構えるように自らの脚を掴んで広げ、腰を突き出してくる。 周囲のことなど忘れかけて、彼の奥深くを熱心に突き上げていた―――― ――――しかし、その時… コンコンコンッ! ドアを突然ノックされて、ライラの体がビクリと強ばって俺に抱きついてくる。 チッ…。邪魔が入った…。ライラとの時間を邪魔するなんて… 眉間に皺を寄せ、ドアの方を睨む。 「べ、ベルブ……」 「大丈夫。召使いの魔族かも。ライラのために、魔界で手に入る煙草を用意するよう伝えてたんだ…」 ライラにそう伝え、彼を抱きしめたままドアの方へ声をかける。 「何者だ?」 「兄様、僕です。ドアを開けていただけませんか? 」 ドアをノックしたのは弟だったと分かり、ライラが慌てて俺から離れるように身を捩る。しかし俺はライラの体を逃がすまいと背中の翼を曲げ、彼の逃げ場を塞ぐように包み込む。 「どうした、何の用だ?疲れてるんだ。明日にしてくれないか」 乱れた呼吸を誤魔化しつつ、冷静な声色で返事をする。一方でライラは、俺のペニスを体内から引き抜こうとしているのか、腰を捩らせている… しかし、その自らの動きにでさえライラの体は反応してしまうのか、彼は慌てて自分の口を左手で塞ぎ小さく震えていた。 「…それが急ぎの案件で…。どうか、お開けください、兄様…」 弟の返答を聞き、無意識に臀部から伸びる尻尾が地面を強く叩いた。唸るように重い溜め息をつき、ライラを申し訳なく見つめる。 「…ライラ。ごめんね、ちょっと待っててくれる?」 「…あ、…あぁ……」 ライラは恥ずかしそうに顔を背け、小さく縮こまるように背を丸めた。 繋がっていた場所からペニスを引き抜くと、ライラは必死に唇を噛みながら、漏れだしそうな声を抑えている。 「…まったく……あの弟は…」 苛立ちと呆れ混じりに呟き、ドアの方へ歩きながら乱れた服や髪を魔力で整えた。翼や尻尾、角を消して、人間の姿へと容姿を変化させる。 ルゼブの奴、大した要件でなければ暫く口を聞かないからな… そんなふうに恨めしく思いながら、先程までの興奮を冷ますように努めつつ、ドアを少しだけ開けた。 「…なんだ。本当に急ぎの要件なのか?」 ドアの隙間からチラリと睨むように弟を見つめて尋ねると、ルゼブは慌てた様子で頷いた。 「お父上がご帰宅されました、兄様…! 」 弟のその言葉を聞いて、瞳を見開く。 数日間は待ちぼうけを食らうだろうと思っていたのに…。 「分かった。すぐに会えそうなのか?」 「えぇ。兄様が魔界に来ていると伝えたところ、直ちに兄様を呼べと…」 「そうか…。ライラのことも耳に入れてるのか?」 「それが…最初は伏せておく予定だったのですが、お父上が人間の匂いがするとお気づきになられて…」 「そうか。あの親父、そういう所は察しが良いな…。なら、すぐに行くから」 弟にそう告げて、ドアをバタンと閉じた。振り返ってライラの方へ戻ると、ライラは既に服を纏い終わっていて、汗を拭っている。 「…お前の父さん、帰ってきたんだな…」 まだ頬に紅潮が残る姿でライラは呟き、恥ずかしそうに目を逸らす。 「うん、そうみたい。すぐに来いって、呼び出されてる」 部屋にあったタオルを差し出し、汚れたライラの顔を優しく拭う。 「…シャワー浴びてから会いたいぜ……。恥ずかしい……。だから我慢しろつったのに…」 「ライラだって乗り気だったじゃない?でも、ごめんね」 「……こんな状態でお前の父さんに会うなんてっ…」 ライラは再び赤面して俯く。 「大丈夫だよ。俺の親父は俺たちの関係に気づいてる、隠すつもりもないし。そんなに固くならないで?」 「お前の父さんなんだぞ…。俺だって緊張するときは緊張するんだよ…」 「そう…。でもね、奴は魔界の王だ。悪魔らしい悪魔だよ。残酷で、傲慢で…」 「……そうなのか。最大の敵だったな…」 ライラは遠い目をして呟く。俺はライラの頬に触れながら、その顔をこちらへ向かせた。 「ライラ。よく聞いて欲しい…。最大の敵なんだ。同時に俺にとっても、ね。アイツはライラの魂を何がなんでも地獄へ連れていこうとしてる、忘れないでほしい。俺の父だからと言って、絶対に油断しないで…」 ライラの瞳を見つめ真剣な表情で伝える。すると彼の顔つきはすぐに険しい表情になり、強い眼差しで俺を見つめ返してくれた。 「…そうか…」 「うん…。俺はライラを守るためなら、手段は選ばない」 ライラの手を強く握りしめ、呟いた。ライラの瞳が驚くように震え、その言葉の意味を察したように眉を顰める。 ライラを地獄に連れていくというならば……血が繋がっていようと関係ない。 悪魔という存在は、特にあの父親に関しては、冷酷で残忍だ。アイツは血縁関係など気に留めず、その気になれば俺を本気で潰しにくる。今回は父親が目の敵にしているライラが絡んでいるから、尚更だ。 意を決したように一息ついた。そして覚悟が定まると、この口から自然と言葉が溢れて出ていった。 「…愛してるよ、ライラ」 そう呟いて、ライラに優しくキスを落とす。すると、ライラの瞳は揺るぎ無く真っ直ぐにこちらを見つめ返した。 「…俺も愛してる、ベルブ。俺らなら大丈夫だ」

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