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2 (ライラside) 次の瞬間には、目の前は真っ黒な霧に包まれていた…。 四方から唸るように鳴り響く虫の翅音に囲まれていく。まるで虫の大群が顔の真横で飛び回るような音は背筋を凍りつかせそうなほど不快に聞こえる筈なのに。俺の体はベルブの音だと反射的に認識して、なんの警戒心さえ抱かなくなっていた。 「っ…!!」 そして気がつけば、薄明るく陽が昇り始めた別の部屋の寝室で、大きなベッドの上にこの体が乗っている。少なくとも俺の部屋の寝室ではなかったが、夜明けの仄暗い朝日を見て、人間界に戻ってきたのだとすぐ分かった。 「ここは…」 「人間界にある俺の根城。質素でごめんね、でも…落ち着くでしょ…?お互いに集中できるよ…」 魔界に居る時と互いに変わらぬ体勢だった。ベルブはベッドに寝ていて、俺はベッドに背を曲げながら腰掛けているような体勢で、ベルブにしがみついている。 そしてここは、ベルブの根城…? コイツの人間界での住処ってことか…。 この寝室に確かに家具はあまり無くて…奴の言う"質素"には近いが、歴史を感じさせるような年代物の家具は逆に高そうに見える。無駄な物が無く、シンプルな部屋だ。 しかし、床や壁は石造りだった。ここも城なのか…?かなり古い城…?しかし手入れは行き届いていて埃ひとつ無く… キョロキョロと辺りを見回していたが、その時… 「あぁ"…っ♡…急に…ッ…動かすなっ…!」 尻の中にはまだベルブの尻尾が入っていた。突然揶揄うようにそれを動かされて、その刺激で甘い声が漏れてしまう。 「2人きりになれたんだ。思いっきり声を出していいよ、ライラ…。その声、いっぱい聞かせてよ…」 そんなことを言われて顔がさらに熱くなる。恥ずかしさで目を逸らすと、再び中を掻き回すようにベルブの尻尾が腹で暴れる。 声…我慢しなくていいと思ったら… どんどん気持ちよくなって… また、イきそうになる…ッ♡ 「ンぅ"っ…♡…あ"ぁ……ぎも…ち、ぃ"…っ♡もっ…とぉ…♡」 「うん、沢山気持ちよくしてあげる…。あぁ……激しくして欲しいって顔だね…?」 「ッ…♡」 図星を突かれて、耳や首まで真っ赤に熱くなっていく。 仕方ないだろ…なんだか今日は、ずっと焦らされてるみたいで…! ベルブと2人きりで、必死に声を我慢しながらイチャイチャしてたのに、奴の父さんに呼び出されて…一時中断を余儀なくされた…。気がつけばベルブとあんな契約まで結んでいて、やっと寝室でまた2人きりになれて…続きを始めたけど…。また声を我慢して周りを気にしなくちゃならなくて、なんとか少しの理性を繋ぎ止めようとしていた…。 そして急に、今からは、周りも気にせず感じて良いなんて… 我慢していた欲望が限界を超えている。壊れるほど激しく、この悪魔に、好き勝手に犯されたくて…… 「っ…ベルブ…♡…激しいのが……イイッ…」 恥ずかしさでベルブを睨みつけながらも、甘えて濡れた声でそう言った途端―― ――ベルブの右手が俺の左胸の突起を強く摘み、ケツの中の尻尾が激しく畝る。 「んおおぉ"ッ…!?♡ひ、…ッ…ィ♡」 乳首をギュッと痛いほどに摘まれながら… 腹の中では…ベルブの尻尾が俺の弱点ばかりを執拗に…っ♡ その強烈な快感で体が勢いよく仰け反った。目の前がチカチカして、ガクガクと全部が震える… あぁ、まただ…ペニスに触れられてないのに、服がぐっしょりと濡れてしまうほど、精液が押し出されて…… イってる… 勝手に溢れちまうッ……♡ 「…可愛いね。またイってる…?ライラのイヤらしいお尻の穴、痙攣してるよ…」 「はぁ♡…はぁ♡」 誰のせいでこんな身体に…♡ 手を離されたのに…乳首がジンジンする… こんなに腫れちまって…♡ ケツん中も、まだ…ヒクヒクして… もっと欲しい… 俺のこと…もっと愛してくれ… 「次は俺のペニスで気持ちよくなろうか…」 ベルブは情熱的な光を宿した瞳で俺を見つめ、その唇が妖しく弧を描く。快楽の余韻で震えながらベルブを虚ろに見つめ、力の抜けた体がベッドに沈んだ。汗で濡れた熱い肌が冷たいシーツに触れる。 早く…欲しい… ベルブのチンポで…無茶苦茶に犯されてぇ…♡ 「ぁぁ……っ!?」 体の中から突然、その尻尾が抜け出ていく。その感触にも甘い喘ぎ声が漏れて、ヒクヒクと刺激を求めるようにその場所が疼く。 「ンッ!♡」 そして更に、不意に何かに両腕を背中で縛られた。ギリギリと締め付けられて悲鳴が漏れる。 また…魔術かっ…!? 縛られたら……感じすぎて…おかしくなっちまいそうだ…… ベルブの放った魔術で、腕を後ろ手で縛り上げられたまま…奴の尻尾と腕が俺の腰に絡み付いてくる。ヒョイと簡単に持ち上げられてしまって、仰向けに体勢を変えたベルブの上に乗せられてしまう。 ヤバい… ベルブの…ケツの穴に当たって…♡ 入ってくるッ…♡ 腰を下へ引っ張られ、震える膝では自重を支えられず、一気に奥まで、ズブズブとベルブの凶暴なペニスが深く入り込んでくる。 「ン"ぐぅぅッ♡あ"ッ♡あぁッ♡」 腕を縛られた体が跳ね上がり、胸を突き出すようにしながら喉元を晒す。気づけば、全身がガクガクと痙攣していた。 イった…♡ もうイっちまった… 身体が強ばって…ピクピクと震える… ベルブのチンポ…俺の弱い所を抉るように広げながら…突然入ってくるからっ… 「ふふ…まだ挿れただけだよ…。角度が悪かったかな…?」 悪戯に笑うようなベルブの声を遠くに聞きながら… 脳ミソが焦げついてしまいそうなほどの快楽に負けて、喉を引き攣らせながら声にならない嬌声が止まらない。 「ぁ"…♡…っ…ひ…♡」 コイツ… 絶対ワザと…狙って…♡ ベルブの昂りを全て受け入れると、腹の中の臓器を押し上げられているかのような、息が詰まるほどの圧迫感と深い充足感に覆われる。 なんだか…いつもより体が敏感な気がする…。 でも、なぜなか、ベルブのペニスも……凄く硬い... 俺の腹の奥まで届いて…ッ♡ 「動くよ、ライラ…」 縛られた体を激しく上下に揺さぶられて、重い一撃が脳天を駆け抜ける。ベルブの太くて硬いモノが深くを突き上げる度、ズチュッズチュッ! と卑猥な濡れた音が響き渡る。 駄目だ、弱いところばっかり…ベルブの太いのがゴリゴリ擦ってくるッ…♡ 「ひ、おぉ"ぉ"ッ♡…ぉ"ッ♡…ぁ"ッ♡そごぉ"…ら、め…ッ♡♡」 「気持ちいい…っ……愛してるよ…」 体…おかしくなる…っ こんな激しいセックスされながら、愛してるなんて言われたら…… 「イッく…♡またぁ…っ…イグゥゥゥッ…♡♡」 制御できなくなった体が快感に打ち震えて… ク…クるッ♡ コレ、また、漏れるッ…漏れちゃうッ……♡ あぁ、駄目だ…♡出る出る出るうううッ…♡♡ 「ああ"あ"ぁ"〜ッ♡」 体を揺さぶられて跳ねるペニスから、プシャァッ!と透明な体液が噴き散る… あぁ、恥ずかしい…! ベルブの…綺麗な顔も、髪も… 俺の恥ずかしい潮噴きで…こんなに汚してしまって… 「はぁ…ぁッ…♡ベルブ…ッ!ご、ごめ…んっ♡」 「はぁ…可愛いな。俺、ライラのイヤらしい潮まみれになっちゃったね…」 ベルブはそう言って、俺の体液で濡れた顔を見せつけてくる仕草をする、ベルブは汚れた髪を片手で搔き上げてニヤリと笑っていた。欲情し切った鋭いその赤い眼差しが俺を捉えて、離さない…… もう…駄目だ…♡ 頭ん中おかしくなって… 俺… 俺は…… 「ベルブッ…♡俺……お前の、子供…産みたい"っ…俺に…産ませてくれっ…♡」 ぶっ飛んだ理性のまま、うわ言のように本音が口から漏れ出た…その大胆な発言に自分でもビックリする。 はぁ!? 俺… 何言って…♡ 「〜ッ…!?」 慌てて口を塞ごうとした、しかし腕は魔術で縛られている。唇を噛み締めた、真っ赤になった顔を背けたい…。だけど、重なり合う視線を逸らせない… 俺の体の下で驚いたように目を開いているベルブとバッチリ目が合ったまま……俺は眉を顰め、瞳が潤んでいく。 話し合おうと思ってたことと、正直な願望と、ベルブへの欲望とが……気持ち良すぎて、色んなモンが訳分からなくなっちまって…! こんなの、唐突過ぎる台詞だし、クソ恥ずかしいことをこんな風に伝えてしまうなんて…… 「ライラ、本気で言ってる…?」 深く繋がったままベルブの下からの動きが止まり、俺の腰骨を掴んでいた右手が胸板へと上がってくる。 あぁ…恥ずかしい! だけど…本音なんだよ… 「クソッ…!ほ、…ほ…ほ!本気…だ…ッ…!俺の体で…どうにかなるなら…!お前が……他の奴に…子供を産ませるのは……嫌だッ…」 あぁ、言っちまった… いや、違う、ちゃんと言ってやったんだ!俺の気持ちを…! 妾を作って子供を産んでもらうなんて嫌だ、コイツがそんな風に他人に触れるのは許せねぇ…。それが人間だろうと悪魔だろうと! …でも、俺、どうなるんだ… 女の身体にされちまう…? もう、男に戻れなくなったり……? 「…そう。ライラ、俺との子供、欲しいの…?」 真剣な眼差しで見つめられて、緊張感と興奮、そして羞恥心で、ハァハァと呼吸が荒くなる。 「ッ……欲しい…♡お前の子供…妊娠できるなら…っ」 そう返すと、ベルブは途端に眉を顰めた。 怒ってるような表情。 なんでだ…? ――そうだ、さっきもだ。 ベルブと父が話している時もそうだった。ベルブは子供の話を酷く避けて嫌がっているように見えた。 …お前は、俺たちの間に子供なんて望んでないのか…? あるいは、もしかして俺が人間だからか…? 父の言ってた妾の話……まさか、悪魔との間にできる子供のほうがいいとか…? 「ベルブは……嫌なのか…?」 もしも、その通りだ、と返されたら辛いのに。聞かずには居られなかった。ベルブは父から、子供を作らなければ地獄に追放すると言われていた。俺はそれを知らなかった、そんな大事な話を、ベルブは俺にしてなかった… 「…違うよ。でも、ライラこそ、俺の親父があんなふうに言ったから、そう思い始めたの?親父が、俺の子供がいないと戴冠の儀をしないって言ったから?」 ベルブはそう言って、苦しそうに表情を歪めた。 なんだ… そうか、そうだったのか。 ベルブが、あの父を嫌悪しているというのはその言動から見て取れていた。ベルブの口からも、あの父は狡猾で冷酷な悪魔だと聞いた。支配的で威圧的なあの父の様子を思い出す…。 ベルブはきっと、俺が父の思い通りになっていると感じて、それを嫌っているんだろう… 「…馬鹿野郎。お前の父さんの言いつけを守るためじゃねぇ…。俺はエクソシストだったが、悪魔の魔術の全てを知ってるわけじゃねぇんだよ。俺は子供なんて産めねぇと思い込んでた。そりゃただの男なんだからよ…。だからがあることを知らなかったんだ」 そうだ…。 その選択肢を知ったからこそ、今はお前の子供なら欲しいと思える。お前も、俺と同じように2人の子供を望んでいて欲しいと願っちまう。 お前との間に子供ができて、家族ってのを…作れるなら… 「…ベルブの子供を産める体になれる可能性があると知ったから……俺は欲しいと思ってるんだ、お前との子供を…。でも、無理強いはしない。お前の父さんが言ってたことと関係無く、お前が子供を望まない理由があるなら、俺はそれを受け入れる。このままだって幸せだ」 ベルブを見つめながらそう言うと、ベルブは黙ってしまって流石に俯いた。その表情が暗くなる。 「……子供は苦手だよ。自分の子でさえ、なんの興味も責任も沸かないだろうってくらいにね。興味や責任を抱くことがあるとしたら、ライラと居られることだけだよ。俺には、ライラ要らない」 ベルブは下を向いたまま、そう呟いた。 子供に興味が無いと言うその言葉に、寂しい気持ちが湧き上がる。ベルブの気持ちは俺と一緒じゃ無かったか…。そんな感情が、俺の胸を締め付けた。 …だが、仕方ない。 ベルブが望まないと言うなら。 ベルブに伝えたように、このままでも十分幸せだから、それでいいんだ。この悪魔は、俺だけが居ればそれでいいと言ってくれている、その気持ちが嬉しいじゃないか。 「分かった。なら、俺も子供は――…」 ――必要無い、と。そう言葉を続けようとした瞬間だった。ベルブが、俺の言葉を遮った。 「でも……。ライラが産んでくれる子供なら、…愛おしく思えるかもしれない。ライラとの子供なら…欲しいと……思ってた」 ベルブはそう言って、顔を上げる。その頬は薄らと赤く染っていた。 「ベルブ…」 この悪魔も、実は…2人の子供が欲しいって思ってくれてるのか…? それなら、俺はコイツと一緒に、2人の子供を一緒に育てたいに決まってる… 「お、お前も欲しいっつーなら……俺が産む…♡」 照れてしまい恥ずかしさで顔を赤くしながらも、ベルブを熱っぽく見つめてしまう。 ベルブは嬉しそうに微笑んだ。 だが、しかし… 「で、でもっ…俺…、……つまり、女になっちまうのか…!?」 震える声で尋ねる。 もともと子供なんて(こさ)えられねぇ体だと思ってたんだ、男同士なんだからよ…。 でも、それが叶うって言うなら、女になっちまうくらいの覚悟はあるが…… すると、ベルブは妖艶に微笑んだ。俺の首筋まで登ってきた奴の右手が、首の付け根をそっと撫でて再び降りていく。 「…いいや、そんな風に変えてしまうつもりはないよ。男のままで……、だけど…ココだけ、少し…手を加えたら……」 そう言ったベルブが、汗が伝って流れている俺の腹筋の凹凸をツツッと撫で下ろした。 「そ、そんなこと……できるのか……♡」 撫でられた場所の奥にベルブの昂りの熱を感じて、無意識に中がキュッと締まる…。 俺の男の体は、そのままに…? よく分かんねぇけど…ベルブは、このままの俺が良いってことか…? 女になっちまっても構わなかったが… いや、つーか、ベルブは、こんなゴツゴツした体がいいって言うのか……? 柔らかくもないし、可愛げもない体が、女になれば少しはマシになりそうだが……。 まぁ、このままで、ベルブが気に入ってくれてるなら…それでいい。 俺はこの悪魔に求められ続けたい…。 体も、何もかも…。 どうなってもいいんだ……ただ、お前から愛してもらえる存在でありたいだけなんだ…

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