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第12話
神崎said
「今日はやけに騒がしいな。」
と、功大に問いかけると
「なんか、あそこで囲まれてる綺麗でモデルみたいな女の人が来てるって聞いて、みんな盛り上がってんですよ!!」
確かに奥の方で沢山集まってるけど
別に興味ねぇし。
「へぇー」
なんだ、そんな事かよ。
とか思いつつ相槌をした。
しばらくして功大が、
「…なんかやばく無いですか??」とオロオロした顔で指を指した。
功大が指さす方に視線を送ると、ごつい男達に囲まれていて見えにくいがボーイッシュの綺麗な女?が男に頬を殴られていた。
さっきまで騒いでる声がしたが随分大人しくなったみたいだ。
まぁ、俺には関係ない。
「功大、そこにあるペットボトル取って。」
すると功大は顔を俯いてペットボトルを渡しながら呟いた。
「…助けないんですか?」
「うん。」
助けるメリットなんて無いし。
「で、でもっ。女の子が殴らて、、、」
功大は震えながら言う。
「じゃあ、お前が助けろよ。」
「えっ?」
面食らった顔をして功大はこっちを見る。
「俺は今助けようと思ってない。功大が助けてやりたいなら行ってこいよ。」
「…む、無理です。俺は弱いから。」
悔しそうに唇を噛む。
「功大安心しろ、今はだから。」
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