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第36話

自分の部屋に戻ると、携帯から着信音が流れた。 表示されている名前は“雅”。 誰だっけ?どっかで聞いた名前だな。 「、、、はい」 声を聞けば思い出せると考えた俺は、出た。 「…成海。」 この声は、、、 「神崎っ、、、えっ?雅って名前なの?」 全然分かんなかった。確かに言ってた気もするけど… 「そうだよ。てか今お前ん家の前にいる」 お前ん家の前? 「えぇーーーー!!なんで??」 意味分かんねぇ。 ピンポン押されたりしたら嫌だし絶対俺が行かないと帰らないパターンじゃん。 「あ、先輩?今行くから絶対動くなよ!!」 着替えもしないでダッシュで家の外に出ると、奴が居る。 「…お前女だったっけ?」 真顔で言い始めた神崎。 「ちげーよ!あんたも見ただろ?俺の息子」 すると神崎は 「フフッ、見た目は美人なのに中身は下品だな」と、笑った。 「うっせえな!!何しに来たんだよ?」 ここに来た理由を教えろよ!場合によってはぶち殺さなきゃいけないかもしれないだろ。 「ただ会いに来た。」 ボンッ 誰だコイツ。やばい今ドキドキした。 「は、はぁ?////何だよ。俺は今落ち込んでるんだよ。」 絶対顔赤いっ。バレないように俯きながら逆ギレする俺。 「近くにある公園行こうよ。お前の話聞いてやるし。」 行きたくないって思ってても体は勝手に進む。住宅街の中にある公園。午後は幼児や小学生で賑やかな公園も流石に9時を過ぎると誰もいない。 ベンチに座った神崎。隣には俺が座れるスペースがあるけどあえて、目の前に立つ。 「なんかあったのか?」

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