43 / 71

第43話

女曰く、数年前、一人の女が店に入ってきた。 その女が初めて店に出た日、あまりの美しさに客の一人が一目惚れしてしまった。 客はその場で大店(おおだな)に直談判し、大枚はたいて女を買った。 大店は、上機嫌で二階の特別な部屋を提供し、客は女を部屋に連れて行った。 女にとっても運命の出会いだったのだろう。 客をいたく気に入った。 そして、いざことに及ぼうとなった時だ。 部屋から、おぞましい叫び声が聞こえてきたのだ。 何事かと店の者たちが一斉にその部屋に行くと、客はその女に怒声を浴びせながら、力任せに殴っているではないか! 店の者たちには何が起きているのかさっぱり分からなかったが、商売道具の女に傷をつけられては困ると、一斉に客と女の間に割って入った。 その時だ—— 店の一人が客と同じく、いや、それ以上に絶叫したのだ。 絶叫した店の男は、女を指差した。 その指差した先—— 露わになった女の股間には—、たいそうな「」がついていたのだ!

ともだちにシェアしよう!