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センセー、いじわるですね
「あっ⋯♡もう、やだぁ♡イ、イキたいっ♡♡」
「ダメ。お仕置なんだから」
寝室に無理やり連れ込んで、はや一時間。
ペニスを扱いて、翔太がイキそうになると止め、波が落ち着くとまた扱くを散々繰り返していた。
「やだぁ⋯♡♡イキたい⋯♡イキたいのぉ⋯♡♡」
翔太の両手はネクタイで縛られてて、自分で扱くことはできない。
それがもどかしくて、仕方がなかった。
「うん、もうちょっと頑張れそうだね。じゃあこっち解そうか?」
にこりと笑いながら、直はペニスからアナルに指を滑らせた。
「やっ⋯!そ、そっちはやだ!やだやだやだ!!」
泣きながら必死に首を振って拒否をする。
「ははっ!翔太ったら子どもみたいにやだやだなんて⋯可愛いなぁ」
けれど翔太の必死さを無視してアナルに指を入れた。
ぬぷぷっ♡♡
ナカは熱く、きゅうぅぅぅ♡♡とやっと来たと歓喜するかのように直の指を締め付けてきた。
「やっ♡⋯あっ♡⋯んっ⋯んんっ♡♡」
直は「キモチイイ?」と問いかける。
「う、うん⋯♡♡キ、キモチイイ♡⋯イイからぁ♡イ、イかせてくれよ⋯♡♡」
「ふふっ、ダメ」
笑顔でそう答えると、翔太はひっと声を出す。
「な、なんでぇ?」
「うーん⋯ねぇ翔太?なんで俺がこんなに怒ってると思う?」
「わ、わかんない⋯わかんないよ⋯」
子どものように泣きながら翔太は言った。
「そっか⋯じゃあヒントあげるから考えてね?一つ目、俺は君のことを同居人なんて思ったことないよ」
「えっ?⋯⋯う、うん」
「二つ目、同居人だと思ってない人を簡単に住まわせると思う?」
「え?、え?⋯⋯し、しらな――んンンンっ♡♡♡」
直の指先が翔太の前立腺をぐりっ♡と、押し付けたため会話の途中で喘ぎ声が出てしまう。
「知らないじゃないよね?よーく考えて?」
指を入れたまま、けれど動かさずに耳元で囁く。
「なんとも思ってない人を普通は住まわせないよね?仮に住まわせても数日だけとかだよ?なのに俺は君を期限なしで住まわせてる⋯⋯なんで?」
「うっ⋯♡ひっ⋯♡わ、わかんない⋯」
翔太の脳内は快楽でパンク寸前だ。
――早くイきたくて仕方ないのに、なんで目の前のこいつはわけのわからない問いをするんだ。
それしか考えられないでいた。
「大丈夫、よーく考えて?じゃあ三つ目、これは思い切って言うね?」
直はふぅーと深く息を吐いた。そして、覚悟を決めると翔太の耳元で囁いた。
「⋯俺は君のことが好き。じゃあ君は?」
強く、けれど優しい声色だった。
「えっ⋯⋯?なん、て⋯?」
「好きだよって」
真っ直ぐな目で翔太を見つめながら言った。
「そんな、の⋯嘘だ」
「嘘?なんでそんなこと言えるの?他人の気持ちなんてわかんないんだよ?俺は自分の気持ちに正直になってこの気持ちを言葉にした。じゃあ君は?」
そう言い、ぐりっ♡とイイところを指で押す。
「あっ♡♡⋯ひっ♡♡や、やだ♡」
「やだじゃないよ?ほら、教えて?君の気持ち」
グリグリと前立腺を押し、暴力的なまでの快楽を与える。
「ひっ⋯♡♡やぁ⋯⋯♡♡だ、だって⋯わ、わかんない、わかんないよぉ!!おれ、俺、愛されたことないもん!!母さんにも、父さんにも!!そういうの、わかんないよぉ!」
まるで幼子のように取り乱しながら、泣き叫ぶ。
それを見て、直は指の動きを止めた。
「わかんない!!どうせ好きでも裏切られるんだもん!母さんがそうだもん!俺を置いて、彼氏のことばっかり!!授業参観にも来ない、遠足の弁当も作ってくれない、家に帰ってこない!!俺が好きと思ってもそうやって裏切る!じゃあ最初から⋯好きって思わなければ傷つかないんだよ!!」
心からの叫びだった。
翔太の長らく心の奥底で溜め込んでいた気持ちなのだろう。
「そっか⋯⋯ようやく言ってくれたね。君がそこまで臆病なわけを。苦しかったね?翔太。」
嗚咽を我慢する翔太の頭を撫でた。
優しく、慈しむように。
「でも、大丈夫。俺はそんなことしないよ。前は口約束だったから、きっと不安になったんだね」
「⋯⋯うん」
「そうだよね⋯俺が悪かった。ごめんね?」
直はそう言うと、アナルに入れたままだった指を引き抜き、ネクタイで縛られていた両手首を解いた。
「痛かったね。ごめんね?でも、こうするしかなかったんだ。君の気持ちを聞くには⋯⋯俺、君のことが好き。一目惚れだったんだ。ショタコンって言われたらそれまでかもしれないけど、この気持ちは絶対だ。⋯⋯なんて、言葉で言っても信じてくれないよね?」
「⋯⋯⋯⋯うん」
「じゃあさ、俺と一緒に生活してる中で俺のこと見ててよ。君のこと好きだからやってる。君のことを愛してるからあれこれ言う――そういうの感じとって欲しいな?」
直は、解放された翔太の手を優しく取り、自分の左胸――心臓の上に重ねた。
「ほら⋯⋯ドキドキしてるだろ?信じられなくなったら、この鼓動を思い出して?俺が君のことをこれだけ思ってる証として」
翔太の手のひらで、心臓の熱い鼓動がドクドクと力強く響く。
それがとてもあたたかくて、切なく思えた。
「うぅっ⋯ひっく⋯っ」
耐えきらず、涙がまたひとつ落ちた。
「⋯⋯⋯俺、お前のことまだ好きかなんてわかんねぇ」
「うん、今は、それでいいよ」
「だから⋯⋯この音、思い出すぐらいはしてやるよ」
照れくさいのか翔太は、ぷいっとそっぽを向く。
「うん、ありがとう」
それに対してにこりと直は笑いかける。
「⋯⋯な、なぁ!わ、わかっただろ?俺の気持ち⋯だ、だから⋯イ、イかせてくれ」
翔太はもぞもぞと下半身を切なさそうに動かしていた。
「お、お前にずっと我慢させられて⋯こっちはもう限界なんだよ!お、お願いだから⋯⋯イ、イかせて⋯」
涙で潤んだ瞳の上目遣いで、何より好きな子が懇願してくるのを見て、直の中でクるものがあった。
「⋯⋯⋯うん。ごめん、限界だったよね。じゃあさ、どっちがいい?」
「え⋯?」
「このまま俺の手でイクのと、挿入してイクの。どっちがいい?」
翔太は一瞬、言葉を失う。
「ど、どっちって⋯そ、そんなの⋯」
快楽で支配される頭で、必死に考える。
(イ、イきたい⋯で、でも自分で選ぶなんて⋯手でさっさとイきたい⋯だ、だけど入れたら⋯もっとキモチイイんだろうな⋯っ、何考えてんだ!⋯⋯でも、でも、どうせイクなら⋯⋯)
思考が巡り巡る。
翔太は、混乱したまま、涙の濡れた瞳でじっと直を見つめた。そして口を開く。
「⋯⋯⋯イ、イかせ、て⋯」
「⋯⋯⋯どっちで?」
直はこてんと首を傾げ、翔太に向かって優しく微笑む。
その笑顔に有無を言わさない圧を感じた。
「⋯⋯⋯い、いれて⋯」
「なにを?」
「っ⋯⋯お、お前のちんこ、俺にいれて⋯」
翔太は顔を真っ赤にして、はっきりと口にする。
「⋯⋯⋯上出来。花丸あげようね」
その言葉を聞いて、直はにっこりと満足そうに笑うと、翔太の額にキスをする。
「んっ⋯♡」
「じゃあ、やろうか⋯」
直は自身の熱い塊を翔太の秘部にあてがう。
「んっ⋯♡はぁ⋯♡」
その熱さに、翔太はうっとりとした声を上げる。
しかし、直はすぐに押し込まず、焦らすようになぞりつける。
「あっ⋯♡♡や、やだぁ♡は、はやくいれろよぉ♡」
涙目で訴える翔太に征服感を直は覚え、ゾクゾクと興奮した。
(あぁ⋯ダメなのに、こんなこと考えるなんて最低なのにすごい興奮する)
直は強く翔太の腰を掴んだ。
「ごめん。あまりにも可愛くて⋯」
「理由になってな――ああぁぁぁッ♡♡♡」
直はじわじわとなぞりつけていた塊を翔太のナカに一気に突き上げた。
弓なりに反り甘い絶叫を上げる。瞬間、翔太の中で溜めていた快楽が弾けた。
「ひぃぁ♡♡あ、あぁぁぁン!!!♡♡♡♡♡」
強烈な快感が、翔太の身体中を駆け抜けた。
翔太のペニスから、堰を切ったように白濁した液が噴き出した。それまで我慢していたのを物語るかのように濃く、多い射精だった。
ナカは激しく痙攣し、直のペニスをぎゅう♡♡、きゅうぅ♡♡♡っと締め付ける。
イった衝撃により、下半身がガクガクと震える。
そんなことお構い無しに直は、パンッ♡パンッ♡とまた突き上げた。
「あっ♡♡や、やだぁ♡♡イ、っ⋯イったからぁ♡♡パンパンしないでぇ♡♡」
「はぁ⋯ご、めん⋯⋯俺も、抑えられなくて」
そう謝りながらも直は、腰の動きをとめない。
「だって⋯こんなに、俺のを求めてるじゃん」
「ち、ちがっ」
「違わないでしょ?ほら、俺のを出ないで♡ってぎゅうぅぅ♡♡って締め付けてるよ?」
そう言って、直はぴたりと腰を止めた。
止まったことで、ナカに埋まったままの熱いそれを嫌でも感じてしまう。
そして直の言葉通り、きゅうぅぅぅ♡♡♡と自身が締め付けているのもわかってしまった。
「うっ⋯♡♡やぁ⋯♡♡⋯⋯っ♡♡」
翔太は、顔を真っ赤しにして目を閉じた。閉じることによってより、ナカの締め付けを感じてしまう。
――もっと♡もっと♡♡
そう体が言っているようだった。
――恥ずかしい、でも⋯もっと欲しい♡動いてほしい♡
そんな思考を見透かしたように直は、翔太の耳元で囁く。
「ほしい?」
少し意地悪げな、いつもの彼らしくない笑顔でそう言った。
一瞬だけ、翔太は迷った。
――答えはもう決まっていた。
「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯っ♡」
翔太は、羞恥と欲望に耐えきれず、小さく――けれどはっきりと、こくりと頷いた。
「⋯⋯いい子♡」
そう言うと、深くまた突き上げた。
「あ゙っ♡♡ひぁ♡♡あぁぁっ♡♡っ〜〜♡♡♡♡♡」
どびゅ♡♡びゅる♡♡♡
イイところを突き上げられ、翔太は喘いで絶頂した。
「ははっ、また⋯イったね?キモチイイ?」
翔太に優しげに問いかけるが、腰の動きはひたすら突き上げ、凶悪だ。
「ひっ♡♡っ⋯♡あっ♡♡き、キモチ、イイ♡♡キモチイイ♡」
「よかった⋯じゃあもう一回イける?」
純粋な問いかけ。
けれど拒否を許されない圧があった。
翔太は快感で麻痺した頭を必死に動かし、直の首に抱きついた。
「ぁ⋯♡♡んんっ♡イ、ける⋯イけるぅ♡♡だから、もっとぉ♡♡」
「っ⋯!!」
その言葉に、胸を張り裂けそうなほどの愛おしさと、抱き潰したい征服欲に駆られた。
――相反する想いを直の中でぐるぐると駆け巡る。
腰を動かす。一心不乱に。
パンッ♡♡パンッ♡♡パァンッ♡♡パンッ♡♡
「んぁっ♡♡あん♡♡あっ♡あっ♡あぁぁん♡♡」
求めに応じるように、深く、早く、突き上げ続けた。
ナカは逃がさないと言わんばかりに、きつく、ぎゅうぅぅ♡っと締め付ける。
「くっ⋯⋯翔太⋯おれも、イク⋯」
「えっ?⋯♡♡あっ⋯♡だ、だして♡♡ナカに⋯♡だしてぇ♡♡」
「っ⋯⋯⋯はぁ⋯わかった⋯出すぞ⋯」
パンッ♡♡パンッ♡
リズミカルに、確実に奥を叩く。
確実にそこに届くように、奥に、奥に。
「っ、好き⋯好きだよ。翔太っ!!」
パァンッッ♡♡♡♡♡♡
――奥に、突き上げた。
「あ゙っ♡♡ん゙ンっ♡♡っ〜〜〜♡♡♡♡」
びゅるるっっ♡♡ドクッ♡♡ドクッ♡♡
直の熱いものがナカで脈打つ。
翔太の身体はびくっ♡びくっ♡と痙攣をし、口の端からは涎が垂れていた。
「あっ⋯⋯♡はぁ⋯⋯♡♡んン⋯⋯♡♡」
視点もあらぬ方向を向いており、誰が見えても、限界だろうとわかる様だ。
直はナカに出し終えるとしばらく静止したのち、ナカから埋まっていたそれを引き抜く。
「やぁ⋯⋯♡あっ⋯♡♡⋯⋯っ♡」
もう意識など半分無いなのに、翔太のナカは出ないで、と懇願するように最後まで締め付けていた。
「⋯⋯ごめんね。無理させて」
直はそう言うと、涙と涎で濡れた頬を優しく撫でた。
愛おしそうに、まるで縋るように。
「寝ていいよ。おやすみ」
「⋯⋯う、ん」
そう言われ、翔太はゆっくりまぶたを閉じた。
直は、すぅーと寝息を立てる翔太の頭を撫でる。
(これでわかってくれたかな?俺が好きってこと⋯⋯)
そっと翔太の顔を覗き込む。
散々泣いた涙の痕が痛々しく残っている。
それを見ると、ぎゅうと胸が締め付けられる思いになる。
(――でも、こういうのも翔太に必要だよね。
それに⋯わからなかったら、今日みたいにまた教えればいいや)
直は、決意した。
たとえそれが少し歪んだ形だとしても。
――それが、翔太のためだと思って。
布団を翔太にかける。
しかし、暑いのか翔太は足で布団を蹴飛ばした。
「もう⋯風邪引くよ?」
そう言い、直はまたかけ直す。
翔太は眠りながら不機嫌そうに眉を下げるも、言うことを聞いたのか蹴飛ばさなかった。
「うん、よろしい。いい子。」
直は、よしよしと頭を撫でる。
不思議と直には翔太が満足そうに笑っているように見えた。
直は、翔太の横に寝転がると、体を優しく抱き寄せた。
――ドクン、ドクン
規則正しい心臓の音が聞こえる。
その音を聞くと不思議なほど、ひどく落ち着く。
「⋯⋯おやすみ」
直もまぶたを閉じる。
ゆっくりと眠りの世界へと誘われていく。
――聞こえるのは、二人の寝息だけだった。
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