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第5話

5.Arrive〈  到着 〉 俺は彼が綺麗だと言った朝日を眺めながら、海に飛び込んでヨットから泳いで来る志奈子を待った。 「酷い、置いてくなんて」 笑いながら怒る志奈子を海の中で抱き寄せる。 ヨットから見える距離なのでキスはオアヅケ。 そっと腰に手を回し、軽く片方のお尻をもんで、ゴメンと伝えた。 志奈子と2人、おしゃべりしながら平泳ぎで岸壁へ向かう。 堤防に入りエンジンをかけたヨットと殆ど同時にたどり着いた岸壁の上から、 葉ちゃんの不思議な色を持った瞳が俺をじっと見ているのに気がついた。 顔に血が上り、ドキドキする… 何だ?何で? フェンダーをクルーが片腹に垂らして、ヨットは舫を岸壁のビットにとる。 とうちゃーくというでっかい声に 笑い声が起きる、 「志奈子ちゃんの知り合いって、面白い」 とクルーの公平さんが感想を言うと、 「えーこちらこそ しな のお知り合いに、ヨットに乗れる人がいるなんておもいませんでしたー」 と人あしらいの良さそうなすんちゃんが満面の笑顔。 「あんた殆ど食べで飲んだら寝てたじゃん」 とスーコに言われてるけど… そのスーコは持ってきたつまみやらお菓子を皆に勧めながら、ずーっと食べてた。 その隣、ずーっとお酒飲んでたあーくんは、 着いた途端に又ビールを開けてる。 クーラーから取り出した残りのビールをみんなに配りながら、 「無事到着乾杯!」 とか言い、 笑いながらみんなで乾杯。

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