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第56話 艷やかな肌
キングサイズのベッドに腰掛け、再び唇を重ねた。
美月は着ていた上着を脱ぎ、シャツをたくし上げると満月の片手を服の中に入れさせる。
服を着たままのセックスを求めているのだろうか。
手を滑らせて肌を感じる。
美月の肌は陶器のような輝きがあるものの、触れれば程よい弾力があり、滑らかな肌触りだった。
「あ……」
満月の大きな手が美月の敏感な胸の突起を掠めた時に漏れるボーイソプラノ調の声が部屋中に響く。
そんな声を聞くたびに満月の身体の芯にある火が大きくなり、美月をもっと愛したいという欲に駆られる。
「後ろから、……両手で触れよ?」
美月の身体を引っくり返えす。
満月はそのまま両手を服の中に入れ弄ると、美月が感じれる感度は倍に跳ね上がった気がする。
両手に焦れる美月は艶やかで、満月はその姿に更に欲情した。
「……美月さんっ」
名を呼ばれ、更に息が上がる。
「っ下も、触ってくれよ」
まるで懇願するように言われ、満月の加虐心が芽生える。
下着ごとパンツをずらされた美月は露出した部分を確認してから、満月を見上げた。
前戯でこんなに反応したことがなかった自分の身体に羞恥を感じるのは初めてで、眉をハの字に歪ませる。
こんな可愛らしい表情もするのだなと、満月は美月の首筋に口付けをした。
「ん……、満月ぅ」
美月の竿に触れる。
男としては標準の大きさだが、男役をしてこなかったからか、そこは綺麗な色をしていた。
軽く握り上下に扱くと、先走りの体液が滲み出てくる。
「あっ……んん、ああぁ」
形の良い唇からの艷やかな声が出るたびに、比例したように満月の芯も更に熱くなってくるのを感じた。
「美月さん、気持ちがいいですか?」
前にしたときよりも反応がいいとわかっている上で満月が聞くと、美月は何度も素直に頷いた。
「あ、満月っ、満月、イく!イッちゃうっ!!」
言い終えたと同時に絶頂を迎えた美月は、満月に全体重を預けて荒い息を吐きながら口付けを求めた。
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