21 / 23

番外編(?)次の日の椛兄弟

「んぅ....」 「おはよう、菖綺(あやき)」 「兄貴、はよ」 起きたら兄貴が隣にいた。 あれ?俺いつ寝たっけ? そういえば、お風呂入ったっけ? 飯も食ってない気がする....まぁ飯はいいや。 てか、今何時だ?!もう朝か? 兄貴がベッドにいるってことはまだ早い時間か? ていうか、、 「なんで兄貴が隣にいんだよッ!なんで俺兄貴の部屋で寝てんの!?」 「菖綺昨日病院で寝ちゃって、そのまま起きなかったから」 「いや、俺の部屋に寝かせればよくね?」 「夜起きてなんかあったらって心配だったから」 「なんもねぇーよ」 「なんも無くはないでしょ、熱あるし、」 そうか、昨日病院で寝てしまったのか。 結構寝たな 兄貴の部屋の時計をチラってみて、今8時過ぎか....え!?8時過ぎ!?と時計を2度見した。 「8時すぎてんじゃん!なんで起こしてくれねぇーんだよッ」 「え、だって今日あや学校お休みだよ?」 「は?休みじゃねぇーし」 「休みだよ、もう学校に休むって連絡したから」 「は?何勝手に連絡してんだよ!俺は休むなんて一言も言ってないだろ!」 「あやは何も言ってないけど、俺が休ませるって判断した」 「だから、勝手に決めんなって!てか、兄貴はなんでいんの?仕事は?」 「今日は休みだよ」 くそっ、勝手に学校に休む連絡いれやがって。 兄貴のこういうとこマジ嫌い。 せめて俺に一言言えよ。 授業をサボることはあるけど、別に学校が嫌いなわけじゃない。 どちらかと言うと家にいるのが嫌だ....。 兄貴の家が嫌とかじゃなくて、『家』というところが嫌なんだ。 学校には樹季(たつき)もいるし、人がいるから。 人が好きなわけじゃないけど。 しかも今日兄貴が休みだし。 まぁでも、一人で家にいるよりはマシか。 体調は別に悪くない。 熱はまだあるみたいだし、耳の痛みもありはする。 だけど、学校を休む程じゃない(菖綺が我慢強いだけ)。 とりあえず、起きて兄貴の部屋を出て、顔を洗って歯磨きして、朝ごはんを食べた。 兄貴も一緒に朝ごはんを食べた。 兄貴は俺が起きるよりも結構早くに起きてたらいけど、俺とご飯を一緒に食べたいからって食べるの待ってたらしい。 俺と食べて何が楽しいのか、よく分からん。 朝ごはんを食べ終わったら、薬を渡された。 薬は大の苦手だ。 「兄貴、お風呂入りたいんだけど」 「別にいいけど、薬飲み終わったらね」 やっぱダメか。 昨日風呂入ってないから入りたいのは事実だけど、薬を飲みたくなくて言ってみたけどやっぱり無理だった。 ずっと薬とにらめっこしてると、朝食に使った食器などを洗い終えた兄貴が俺の方に近づいてきた。 「薬まだ飲んでなかったのー?菖綺苦手だもんね」 「....飲めん」 「飲めるよ。お兄ちゃんが飲ませようか?」 「絶対やだ!」 「でも飲めないんでしょ?」 「自分で飲む」 「そう?でもあんまり時間かけすぎたらお昼になっちゃうから、うーんあと10分ね?」 「....」 兄貴はもちろん薬が苦手なことを知ってる。 ちゃんと待ってもくれる。 待ってくれても飲めはしないけど。 兄貴は無理やり飲ませてくるから嫌なんだよなぁ。 待ってくれるからその時に飲めばいいけど、それが無理なんだよ そうこうしてるうちに10分経ってしまった。

ともだちにシェアしよう!