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第10話 ひゅーがの妄想大暴走 ※R-18
もう完全に、夢の中だからって割り切ることにした。
でも、リョウだけど“涼太くんの顔”だし、表情も声もリアルすぎて――心臓が変な音を立てる。
「ねぇ、リョウ」
「何……」
「じゃあ、いただきます」
「な、なに言って――あっ!」
シャツを捲り、胸元に軽くキスを落とす。
舌を這わせて乳首を吸ったり舐めたりすると、吐息とともに時々びくっと体が跳ねるリョウ。
「んっ……あっ……」
「リョウ、腰がビクビクしてるよ」
首や肩にもキスをしながら、俺は器用にリョウの服を脱がせる。
するりと指を滑り込ませ、じわじわと刺激を続ける。
「んっ、うぅ、っ……」
――“推しを好きなようにできる”って最高に楽しい。ありがとう、夢の中。
「リョウを見てたら、元気になっちゃった」
「ちょ、ひゅーが……!?」
そのままリョウのお尻の間に、硬くなったものを押し付ける。
「入れていい?」
「……あっ……だめだって……!」
じたばたして焦ってるリョウ……いや、涼太くんの顔が可愛くて、思わず意地悪したくなる。
「なんで?」
「リスナーとヤるのは……まずいだろ……」
リョウが上目づかいで俺を見る。
「夢の中なら許されるでしょ? それにリョウだって、配信でえっちなことしてるじゃん。こういうこと、されたいんじゃないの?」
「違っ……」
「でも、さっき指入れられてすごく良さそうな顔してたよ」
「……言うなって! 恥ずかしいから、無理!」
「そんな顔されたら、冗談でも止めらんないよ」
リョウが四つん這いで逃げようとして――
その腰をつい捕まえてしまう。
「リョウ、捕まえた」
「ちょ、ひゅーが……離せ」
「そんなに逃げると、余計興奮するって」
「……知らねぇよ、勝手にしてろ!」
その言葉を聞いて、思わずニヤリ。
「じゃあ勝手にするよ」
「は……!?」
リョウは俺の腕を振りほどこうと、必死に暴れている。
だけど、力加減が優しすぎて逃げられる気配がない。
「この体勢、入れやすいね」
「や、ひゅーが、まて……」
「無理」
ズンッと貫くと、リョウの体がびくっと跳ねる。
「ああっ……!!」
ゆっくり引き抜くと腰が震え、また挿す。その感覚が絶妙に気持ちいい。
「っ……! んっ……んっ、あ、んーっ……!」
リョウが喘ぐ。やばいな。夢とはいえ、“推し”とセックスしてるなんて。
「リョウ、かわいい……」
「あ……ぁ! あ、はぁぁ……」
可愛い可愛い、可愛い。
後ろから腰を掴んで、動きがさらに加速する。
「あ! あ、あっ、だめ、あっ……」
だんだんスピードを上げていく。奥底から込み上げる快感に、体が震える。
「ひゅーが……! い、いく……!」
無理やりの絶頂に、リョウが体を大きく揺らす。
目の前のリョウが可愛くてたまらない。
「俺……リョウの全部が、」
“好きだよ”って言いかけた瞬間――ぱちん、と何かに弾かれたような感覚で、目が覚めた。
――天井。
朝の光がカーテンの隙間から差し込む。
「え……えっと……」
スマホを見ると、画面には「配信終了」の文字。
やっぱり夢だったのか……。
でも、胸の奥はまだそわそわする。
「……なんだあの夢……」
夢の中のリョウは、涼太くんの顔で再生されてた。
しかも、なに無理矢理ヤッちゃってんだよ俺。
まあでも、夢なら全部許される……ってことで……。
「はぁ……やば……」
思わず呟いた瞬間、スマホのアラームが鳴りだす。画面には、いつもの通知。
『リョウ/配信予定:22:00~』
頬を押さえると、ほんのり熱い。
布団に包まるように寝返りを打ち、枕に顔を埋める。
……でも、涼太くん顔のリョウ、可愛かったな……。
ふと、今日、涼太くんに会うかもしれないことを思い出す。
夢の中でのことを思い出すたび、顔が熱くなる。
「……あー、会いづらいかも……」
妙にリアルな感触がまだ指先に残っていて、
思わず自分の手を見つめた。
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