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第3話 負い傷のせい。(3)

「クソッ。中に、……出しやがって」 行為が終わっても息は上がったままのセシルはベッドに貼り付いた。 「砂時計の砂が落ちきるまでは、あんたを好きにしていいはずですよね。それはその延長です」 「この早漏野郎!!」 セシルは悪態をついているが、身体にはまだ快感の火種が残るくらい感じている。 「尻だけでイクあんたには言われたくないです」 きっとこの関係はどちらかが死ぬまで終わることがないのだろう。 そう思うと、互いに身を案じてしまう。 この関係、この感情はなんだろう、セシルは理解できずにいた。

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