97 / 102

【番外】一生離してやらねーからな?(2/3)*

 ***  眼鏡を外したアオイは、元から鋭いつり目に加えてさらに目つきが悪くなって、どう見ても悪い人の顔をしていた。  ゴシッと涙を拭く仕草に、アオイは本当に泣いてたんだと改めて気づく。  僕は今まで、アオイの涙を見たことがあっただろうか。  僕の涙はもう、数え切れないくらいアオイに見られているけれど。  アオイはいつでも優しく僕の涙を拭ってくれるから、僕はアオイの前では安心して泣く事ができる。  でもアオイは今まで、誰にもそれを見せないで過ごしていたのに。  キリアダンの後で、アオイが力不足に悔やむ夜にも、握り締めるばかりで零すことのなかったそれを、どうして今日は僕に見せてくれるの……?  アオイはやっぱり、それだけ追い詰められてたのかな……。  僕を殺してしまうかも知れない恐怖も、ディアリンドを同じ目に遭わせてしまうかも知れない恐怖も、それによってケイ様に向けられてしまうかも知れない感情も、全部覚悟の上で。  アオイは1人だけで、それを誰にも言わずに飲み込んで。  それでもあの時、僕の手を取って優しく微笑んでくれたんだね……。  本当に、アオイは強くて優しい人だと思う。  孤独や苦しみに負けない心の強さなら、もしかするとケイ様以上かも知れない。  優しさも、ケイ様みたいに誰にでも向けられる優しさじゃない分、それを向けてもらえる事が本当に嬉しくて……。  そんな風に、うっとりとアオイを見つめて惚れなおしていた僕に、アオイはいきなり可愛いだとか愛しいだとか言い出して、僕は突然の愛の言葉にいっぱいいっぱいになってしまう。  しかも、僕をアオイだけの物にしてくれるって、一生離さないでいてくれるって……。  ……どうしよう。  嬉しすぎても、涙って止まらなくなっちゃうなんて、僕、知らなかったよ……。  アオイは泣きじゃくる僕に愛を囁きながら、僕の涙を唇で優しく拭ってくれる。  どうしてそんなに……いつも僕に優しくしてくれるの……?  僕はアオイが言うほど価値のある人間じゃないよ。  もしケイ様に拾われなければ、僕は今もずっと名前もない奴隷だったのに……。 「なんかつまんねーこと考えてんだろ」  急に言われた言葉に「え」と顔を上げた途端、アオイに唇を塞がれた。  ぐっと深く口付けられて、アオイの舌が僕の中に入り込む。  あ、何これ、アオイの舌が、今までより大き……。 「ん……、ぅ……っ、んん……ん」  アオイの口も今までより大きくて、僕の口を全部覆い尽くしてしまう。  口内をたっぷり優しく愛撫されると、身体から力が抜けて……。  あ、なんで……、なん、か……息、できな……。  アオイに縋り付いていた手から力が抜けて、ぱた。と布団に落ちると、アオイが気づいて顔を離してくれた。 「おい、落ち着け、ちゃんと息ぐらいしろよ?」  アオイが困ったような顔で言う。 「は、アオイ……、すご、い……キス……こんな……」  気持ち良すぎて、くらくらして、なんだか目が回りそうだ。  ククッとアオイが僕の前で笑う。 「何だよその顔。可愛いな……」 「ぅぅぅ……、もう、そんなの……反則だよぅ……」  僕はなんだか泣きそうになって、アオイの頭を自分の肩に引き寄せた。  もうこれ以上アオイに何かされたら、ドキドキしすぎて死んでしまいそうだ。  それなのに、アオイは僕の首をペロリと舐める。 「ぅあんっ」  思わずびくりと揺れる体。  アオイは僕の耳元でクククと笑って「かわいー声」と言う。 「も……、もうやだよぉ……。アオイ、急にそんな、甘すぎる……」  僕の目尻から涙が溢れる。  恥ずかしすぎても、涙って出るんだ……。 「あんな、セリク。オレは今までもずっとお前のこと、可愛くてしょうがないと思ってたんだよ」 「でも……、だって、今までそんな事、全然言わなかったのに……」 「我慢してただけで、オレはずっとお前を愛しく思ってた」 「ひゃああああ、もう言わないでぇ……」  顔を両手で覆ってしまった僕に、ふう、とアオイの息がかかる。 「ったく、しゃーねーな。んじゃ今日のところは体の方だけ可愛がってやるから。ほら洗浄魔法かけろよ」  言われて、僕は慌てて後ろを洗う。  相変わらず魔力はもったりとしか動かなくて重かったけど、それでも術式の展開さえ終わればそこから先は今まで通りに動くんだよね。  今はなんだか不思議に感じるこの感覚にも、僕はそのうち慣れるんだろうか。 「ん、できたよ」  アオイを見上げて報告すると、アオイは少しだけ目を細めて「いい子だ」と僕の頭を撫でた。  その手はほんのり光を纏っていて、アオイが自分の手を浄化していたんだと気づく。  一緒にお風呂に入って、アオイの手は十分綺麗なのに。  僕に触れる前にもっと綺麗にしようって思ってくれるのが、嬉しすぎて、胸がギュウっと痛くなってしまう。 「っ……」 「どうした?」 「ア……アオイが優しすぎて、もう、胸が苦しいよ……」  正直に言ったのに、アオイはくしゃっと顔を顰めて「ばーか」と言った。  でもその声がすごく優しくて、僕には嘲りの言葉すら愛の囁きみたいに聞こえてしまう。  アオイは僕の上衣をスポッと全部脱がせると、脚を開いて持ち上げる。 「後ろ、触るからな?」  僕を見つめるアオイの黒い瞳が、本当にいいのか? と尋ねている。 「うん、入れて……ほしい……」  期待に震えながら素直に答えれば、アオイは小さく息を呑んでから、また嫌そうな顔をした。 「煽んなっつっただろーが」  アオイが僕に入れたいって思ってくれてるなら、もう、すぐにだって入れて欲しいのに。  アオイがくれるんだったら、僕はきっと、痛みでも嬉しいと思うんだ……。  でもきっと、僕がそんなこと言ってもアオイは喜ばないんだろうな。  また嫌そうな顔をされちゃうくらいなら、我慢するから。  だから早く、僕に触れて……。 「んっ……」  アオイは僕の胸を舌で撫でながら、指先で優しく僕の後ろの入り口を撫で摩る。  すりすりとそこをなぞる指は、入り込みそうで中々入ってこなくて……。 「んんっ、焦らさないで……。早く、入れてよぉ……」  耐え切れずに腰を揺らしてねだると、アオイが小さく舌打ちした。 「ったく、ちっとは大事にさせろよな」 「もう十分大事にされてるよぉ、だから、早く……」  ズズ、と指が入り込む感覚に、ぞくりと背が震える。 「ぁ……」  アオイの指は1本が前よりもずっと太くて……。 「ぅあ、……ん……、ぁあ……」  でも、その動きは前と同じで、優しく僕の内側を解してくれて……。 「やっぱ、……けっこーキツイな……」  言いながらも、アオイは一本目を奥まで押し込んで、ゆるゆると優しく揺すってくれる。 「あ、アオイの、指……嬉し……よ……」  ジンと胸に込み上げるのは、快感よりも喜びの方がずっと大きくて、また涙が滲んでしまう。 「お前……。喘ぎ以外の発言禁止な」  うう、またお喋り禁止されてしまった。  でも声は上げてもいいらしい。  そういうとこが、また優し……。 「んんっ」  ビリッと感じた強烈な刺激は、アオイが僕の胸に優しく歯を立てたみたいだ。  鋭い快感が通り過ぎて、はぁ、と詰めてしまった息を吐く。  その隙に、後ろへは2本目が滑り込む。 「ぁ……」  僕が全身の力を入れて、それが抜けた瞬間をしっかり狙ってくるところが、アオイは本当に細かいと思う。  僕が少しでも痛くないように、苦しくないようにって、いつでも気をつけてくれて……。  2本の指がゆるゆると進む。  はぁ、と吐き出されたのはアオイの熱い息だった。 「くそっ」  立ち上がっていた僕の前に、ゴリッと熱くて硬い物が押しつけられる。  ぁ……。すごい。  アオイのって、僕のよりも長くて、なんだかシュッとしてて、アオイみたいに綺麗だ……。  僕は思わずアオイのモノに触れる。  アオイがびくりと肩を揺らした。 「触んな」  低い声で唸るように言うアオイは、もう随分と苦しそうだ。  そんなに我慢しなくていいのに。  もう僕に突っ込んでくれたらいいのに。  僕のために、なんて、そんなの……。  それに、アオイはいつでも触っていいって言ったじゃん。  僕はアオイのものを両手でしっかり包んで、痛くないくらいに握り込むと擦り始める。  ぬるりとした感触と、小さな水音。  やっぱりずっと我慢してたんだね。  アオイの先走りはもう根元まで滴るほどにアオイのものを濡らしていた。 「っ、セリク……っ」  アオイが僕を呼ぶ声がどうしようもなく色っぽくて、僕は早くこれを入れてほしくてたまらなくなる。  でも我慢。  すぐ入れてって言ったら、アオイが嫌そうな顔するから。  でも、これ以上アオイに苦しそうな顔させてるのも嫌だから、せめて一回出しとこうよ。  アオイのはスベスベしてて、艶々で、何だかすごく綺麗だ。  舐めてもいい? と僕はアオイに視線で尋ねる。  アオイはすぐ分かってくれて、姿勢を変えると僕を自由にさせてくれた。  アオイの指が抜かれてしまったのは残念だけど、アオイなら、またこの後僕に入れてくれるって分かってるから、大丈夫。  アオイのものの先端をペロリと舐めてみる。  ちょっとしょっぱい味がするだけで、臭くないし苦くもない。  それどころか、まだほんのりお風呂上がりの良い匂いがしてる。  不思議なくらい、全然嫌じゃないや。  立ち上がったアオイの先端はふっくらしてて、やっぱり艶々だ。  竿も今までの男達よりずっと淡い色をしてて、綺麗だと思う……。  あ、僕自分から人のを舐めたいと思ったのって、初めてだ……。 「いつまで見てんだよ」  その声がまだ苦しそうで、僕は慌ててアオイのを口に含んだ。  両手も使ってご奉仕する。  アオイの袋はもうパンパンで、弾けてしまいそうで、それが申し訳なくて、でも嬉しい。  僕を見て、アオイが僕に入れたいって思ってくれたんだって、すごく分かってしまったから。  嬉しいよ。アオイ……。  アオイのこれが、早く僕の中に欲しいよ……。  懸命に頭を振る僕の髪をアオイの手が優しく撫でる。 「……っ、かわいーな……」  押し殺したような掠れた声が、それでも我慢できなかったみたいに零されて、僕の内側がずくんと熱く疼いた。 「んっ……」  奉仕してるのは僕なのに、僕はどこにも触られてないのに、声を漏らしてしまったのは僕だった。 「セリク、苦しくないようにしろよ。奥まで入れる必要ねーからな。お前のイイとこに当ててくれたらいい……」  アオイは、感じてるのかちょっと頬を染めた顔で、優しく目を細めて僕を見て言った。  胸がギュッとなって、僕は慌てて視線を逸らす。  いいところ……?  ああ、そっか、キスの時に気持ちいいところか。  そんな事、言われたのも初めてなら、考えた事すらなかった。  僕にこれをさせる男達は皆、奥まで全部飲み込めって言ったし、僕の首を伸ばして喉の奥まで犯そうとする人もいれば、僕の頭を掴んで好き放題に振り回す人も少なくなかった。  男達が僕を見る目には、支配欲とか征服欲とかそんな物が浮かんでいたのに……。  僕はもう一度アオイを見上げる。  アオイはさっきと同じように、僕のことを、大切でたまらないみたいな目で見てる。  うう、僕もう、幸せ過ぎて死んじゃうよ……。  胸がぎゅうぎゅうと絞られて、苦しい。  息苦しさを誤魔化すように、僕は手と頭を動かした。  アオイに言われた通りアオイのを僕の上顎に擦り付けてみると、ぬるっとした柔らかな感触にぞくりと背が震える。  舌のちょっとざらりとした感触とは違って、つるりとした感触はどこか物足りなくて、もっと強い刺激が欲しくなる。 「ん、ん、んぅ、……っ、ふ……」  堪えきれずに声が漏れる。  淡い快感にじわりと力が抜けて、緩んだ唇が、自分の歯を逃がしてしまう。  上の前歯がアオイのものに当たると、アオイは痛みに身を竦めた。 「っ」 「ぁ、ごめ……」  アオイの手が僕に伸びる。  反射的に身が縮んだ。  分かってるのに。頭では分かってるのに。  ……アオイは僕を叩いたりしないって。 「……いーよ」  優しい声と共に、アオイの手は、やっぱり僕を優しく撫でた。  それは僕が与えてしまった痛みだけじゃなくて、僕の態度までもを許してくれる言葉だった。  じわりと涙が滲む。  僕はアオイを信じてるのに、僕の体はアオイの手にすら怯えてしまう。 「つまんねーこと考えなくていーから。セリク……、オレを良くしてくれるんだろ?」  熱い息を吐くようにしてアオイが言う。  アオイはまだ苦しそうで、僕は慌てて奉仕に戻る。  アオイのが僕の上顎をなぞる度に、柔らかな快感が僕の内に溜まる。 「……んっ、ん……」  夢中で頭を振っていると、不意にアオイのがぐんと熱く、硬くなった気がする。 「っ、出る、から。離せ」  僕の肩をアオイがそっと押す。  嫌だよ。これは僕のなのに。  僕が全部……欲しいのに……。  気持ちを込めてアオイを見上げると、アオイは一瞬驚いた顔をしてから、僕の肩を押した手を僕の頭に添えて軽く引き寄せた。  嬉しい。  僕に注いでくれるんだ……。  アオイはちょっと息を乱して、苦しげに眉を寄せてて……、いつもクールでスマートな顔してるのに、今はなんだか雄らしい色気が滲んでて……。  そんな顔、僕初めてみたよ……。  僕はもう少しだけ手の力を強めて、速度を早める。  きっとアオイは僕の頭を振り回したりしないから、僕がちゃんと、してあげなきゃ。 「っ、出すぞ……」  アオイの腹筋が、ぶるりと震えた。  袋がギュッと収縮して、アオイのものがビクビクと揺れる。  どうしよう。嬉しい。  僕の口内に注がれるそれはすごく濃くて、ドロッとしていて、ずっとアオイが僕のために我慢してくれてたんだと思うと、すごく嬉しくて……。  僕は夢中でそれを飲み干した。  僕の喉を通ったそれが胸の辺りに届くと、なんだかすごく胸がホカホカした。  アオイのを、初めてもらえた……。  僕の中に……。  今までだって、無理矢理飲まされるような事は、数えきれないほどあったのに。  気持ち悪いばっかりで、嫌な気分にしかならなかったのに……。 「ったく、飲まなくていーんだよ……。ああ、喋っていいぞ」  アオイの声からは、苦しさが抜けている。  アオイの手に頭を優しく撫でられて顔を上げると、アオイは僕を愛しげに見つめていた。 「……っ、アオイ……」  僕、分かってたよ。アオイが僕のこと好きだって。  大事にしてくれてるって、分かってた。  言われなくても、アオイはいつも僕に優しく触れてくれるから……。  アオイが僕のドロドロになった両手に浄化をかける。 「口も浄化するか?」 「いい。アオイの味消えちゃったらやだから」 「なんだよそれ。美味いもんじゃねーだろ」  そう言ってクツクツ笑うアオイはやっぱり悪い顔に見えるのに、どこか嬉しそうで、僕まで嬉しくなってしまう。 「ねぇ、今度は僕のこっちに、アオイのを入れて……?」  僕はアオイに足を開いておねだりする。 「お前なぁ……、煽んなっつってんだろ。また発言禁止にするぞ?」 「だって……、早く欲しいんだもん……」 「あーくそっ! 痛い目みんのはお前なんだからな?」 「うん、全部僕のせいにして……? 僕も……もう、我慢できないから……」  僕は、伸ばした両腕でアオイの頭を抱き寄せる。  アオイの匂いは聖女だった時よりももっと強くて、男らしい匂いの中に、でもアオイの匂いがちゃんと残っていて、僕はたまらなくなる。 「ねぇ、早く、僕をぐちゃぐちゃに犯して……お願い……」  アオイの耳元で懇願すれば、アオイの体がカッと熱くなるのが分かった。  それがまた、どうしようもなく嬉しい……。  アオイはすぐに、僕の後ろへ指を入れてくれた。  ゆるゆると動く指が、僕の入り口を広げようとしてくれてる。 「あ……、ぁあ……ん……」  嬉しくてアオイの頭に縋り付くと、アオイは僕の首元にうんざりと吐き捨てた。 「ったくどーなってんだよ……。処女が淫乱だとか、手に負えねーだろ……」  うん、本当だね。  僕もそれには納得して、小さく笑ってしまう。 「お前が笑うか」  言ったアオイが僕の首筋に吸い付く。  ピリリとした小さな痛みに、アオイがそこに痕をつけようとしているんだと気づく。  あ、そんなとこ、痕残したら……、皆に見えちゃう、よ……。 「ん、んんっ……っ」  嬉しい気持ちと、恥ずかしい気持ちが混ざって、息が詰まる。  詰まった息をふぅと吐き出した途端アオイの指が三本に増えて、僕のイイところを刺激し始める。 「あ、や、ぁ……っ」  そこを押されるたびに、ビクビクと腰が跳ねる。  思わずぎゅっと閉じてしまった目をそうっと開くと、アオイが黒い瞳でじっと僕の顔を見つめていた。  その熱の籠った視線に心臓が跳ねる。  今までもアオイには散々体を拓かれているのに、そんな風にじっと見つめられてしまうと、恥ずかしくなってしまう。  アオイの黒い瞳は、僕が欲しいって、僕の中に早く入れたいってまっすぐ伝えていた。 「や、だ……、そんな……見ないでよ……」  思わず腕で顔を隠してしまうと「隠すんじゃねーよ」と言われる。 「ぅ、うう……」  真っ赤になってしまった顔をそろそろと覗かせると、アオイは「その顔、すげーかわいい……」と口端を上げた。  ぎゅうっと胸が締め付けられた途端、ぐい、とアオイの指が広がって、僕の入り口を開く。 「ぁ、ぁああっ!」  強烈な刺激に喉をそらせた僕の喉仏に、アオイが優しく唇を落とす。 「入れるぞ、最初は後ろからな」  言われて、僕はすぐに姿勢を変える。  アオイの指が抜かれるのが、すごく寂しい……。  でも、今度はアオイのがもらえる。そう思うだけでドキドキする。  アオイは自分で服を脱ぎ捨てて僕の後ろに回ると、僕を背中から抱きしめた。  アオイの肌が直接僕に触れる。  今までになかった感触に、心臓がドキドキ煩くなる。 「痛かったり怖かったりしたら、すぐ言えよ?」  耳元で僕に囁くアオイの声は優しい。  でもどこかさっきみたいな苦しさが混ざっている。 「ん……、早くぅ……」  僕は夢中で腰を振ってアオイを誘う。 「煽んなっつの」  早く、僕をアオイでいっぱいにしてほしい。  アオイ、お願い、早く来て……。  後ろにあてがわれたアオイのそれは、これまでの何よりも、熱く感じた。

ともだちにシェアしよう!