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【番外】一生離してやらねーからな?(3/3)*
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オレのものが、ズブリとセリクの中に侵入する。
「ぁ……っ」
さっきセリクの口の中に入れられた時にも温かな体温を感じたが、こっちもやっぱそーなんだな。
手で感じる体温よりもさらに熱く感じてしまって、オレは小さく息を詰めた。
セリクは痛くねーかな。
多分こいつは痛くても何も言わねーだろうな。
時に止まりながらもゆっくりゆっくりと進めるオレに、セリクは焦らされているのか、背を振るわせながら喘ぎを溢している。
「ん、んっ、ぁ、ぁぁんっ、アオ、イ……もっと、奥ぅ……」
煽んなっつーのが分かんねーかな。
いや、分かってて言ってんだよな、こいつは……。
それに、こいつがもう我慢できねーってのは本心っぽいしな……。
オレは今にも激しく揺らしてしまいそうな腰を深呼吸で堪えながら進む。
オレはこれでもお前に比べりゃ正真正銘の初めてなんだぞ? 分かってんのかよ。
まあ、こっちに関しちゃまるで分かってねーだろーな。
教えてやんのはまた今度だな。
オレはキスもエッチも、全部お前が最初で最後のつもりだからな?
お前が全部受け止めろよ?
オレの愛は重いからな……?
ぐちゅ、と奥に触れて、セリクの背が反る。
「ぁああんっっ」
甘い声が可愛い。
ん? 入り切らなかったか。
オレは、ほんの指2本分ほどセリクの外に残ってしまった自身を見下ろして納得する。
セリクの身体はかなり小柄になったからな。
まあ、これからセリクが大きくなりゃ全部入るようになんだろ。
届かないよりずっといい。
そう思いながら、オレはようやく馴染んできたセリクの内側をゆるゆると擦り始める。
「あ、あぁっ、あんっ、や、あ、んんっ、ぅあ、んんっ」
オレが動く度に、セリクから甘い声がいくつもいくつも溢れる。
「アオイ……、アオ、イ……の、気持ち、イイ、よぉ……んんんっ」
そんなセリクが可愛過ぎて、オレは夢中でセリクを揺らす。
「あっ、ダメっ、僕、も、あぁんっ、イッちゃ、イッちゃうぅっ」
オレはセリクの背を抱き込んで、ぐいと奥まで腰を押し付ける。
「ぅああっ、深、い……っ」
オレのを飲み込んで、ゾクゾクと背を震わせるセリクの首元で囁く。
「イけよ」
オレの言葉に、ビクリとセリクが揺れる。
「ぁっ」
途端に、セリクの内側がぎゅうぎゅうとオレを締め付け始める。
「んっ、んんんんっ、イッ…………っ!!」
オレの言葉ひとつでイッてしまうセリクがたまらなく可愛い。
柔らかで温かなセリクのナカで優しく締め上げられて、オレも達しそうになる。
それをグッと堪えながら、オレはグイグイと奥を突いてやる。
セリクはイッてる最中に押し込まれるのが好きだからな。
「や、ぁ、ああぁぁああんっ、あんっ、うぁ、ひ、や、ぁぁあっっ!!」
思った通り、セリクは身を捩ってあられもない声を零しながらビクビクとその内側を震わせる。
ちっ、これ以上入れてるとオレまでイきそうだ。
オレがずるりと自身を抜き取ると、セリクは小さく声を漏らしてぐったりとベッドに崩れた。
「セリク、顔が見たい。こっち向けよ」
「ぁ…………、うん……」
セリクはとろりと蕩けた表情のまま、気だるげにオレの前で仰向けになる。
白い肌が薄闇に浮かんで、弾む息に上下する胸も、朱に染まる小さな頬も、僅かに開いたままの唇も、セリクの全てがオレの前に惜しげなく晒される。
「セリク……すげー可愛い……」
途端、黄緑がかった瞳が戸惑うように揺れる。
愛の言葉を受け止め慣れないその様子に、オレはまた煽られる。
唇を重ねて深く口付けながらセリクの体を愛しく撫でる。
「ん、……ん、……んんぅ……」
鼻にかかる甘い声が、可愛すぎる。
オレは体を起こしてセリクの脚を持ち上げて、セリクの後ろが切れたりしていないか確認する。
「痛むところはないか?」
「うん……。アオイの、すごく気持ちよかった……」
うっとりとした表情でセリクは答える。
この様子なら、本当に大丈夫そうだな。
オレは念の為指先でセリクの穴の縁を丁寧になぞって確かめながら言う。
「今度は前から、していいか?」
「うんっ!」
食い気味な返事に苦笑する。
「今度はアオイも、僕の中に出してよ?」
「お前が良くしてくれればな」
「えー、僕のナカ、すごいイイって言われるのに……」
……おい、それは誰に言われた言葉だ。
オレの視線が知らず冷たくなっていたのか、セリクはハッと口を覆って顔色を変える。
オレの前でリラックスしてくれんのは嬉しいけどさ、今のはちょっと……許せねーよな……。
「お前さ……、オレにお仕置きされたいわけ?」
セリクはオレの言葉にびくりと身を縮める。
「あ……そうじゃなくて……」
セリクの顔色がグングンと青ざめてゆく。
「こーゆー場でそんなこと口にして、……オレがどんな気持ちになるか、分かんねー頭じゃねーだろ……?」
「ご、ごめんっ、ごめんなさい、僕……っ」
セリクは小さく震えながら必死で謝罪する。
怯えるセリクに腕を伸ばせば、セリクはやはりビクリと身を縮こまらせた。
こいつは覚えてねーけど、オレはセリクを殴った事がある。
蹴りつけた事もあるし、髪を掴んで引き摺った事もある。
心の底から、死ねと叫んだ事もある。
だからオレには言えなかった。
オレはお前を殴らない、なんて綺麗事は。
どころか、セリクがもし今後オレの元を去ろうとしたり、他の奴と関係を持った日には、オレはこいつの顔が戻らないほどに殴るかも知れない。
なあ、……分かってんのか?
お前が選んだ男は、相当厄介な奴なんだって……。
オレは重く澱んだ心のままで、セリクを腕の中に包み込む。
それだけで、セリクはホッと息を吐く。
お前は、安心すんのが早すぎんだよ。
オレは許すなんて言ってねーだろ?
「……流石に今のは許せねーな」
低く囁くと、セリクがオレの腕の中でひゅっと息を呑んだ。
「ア……アオイ……?」
馬鹿だな。
そんな縋り付くような声は、逆効果だろ?
オレは腕を緩めると、セリクと視線を合わせて告げる。
「痛い事はしねーよ」
黄緑がかった瞳に安堵が滲む。
「けどお仕置きはするからな?」
「え……」
「オレを嫌な気分にさせた罰な。……お前、あん時、オレになら何されてもいいって言ったろ?」
セリクはオレが何を指したのかすぐ理解した様子で、ハッと瞠目した次の瞬間には、じわりと頬を赤く染め始めた。
何その顔。……期待してんの?
ったく。……可愛い奴だな……。
赤い顔を隠すようにそっと俯いたセリクの耳元で、オレはたっぷりと欲を込めて囁く。
「合意するよな……? セリク?」
オレの言葉にびくりと揺れる小さな肩は、恐怖ではなく期待からだ。
「う、ん……」
素直な言葉にオレは小さく笑ってから、以前一度使ったきりの感度を上げる魔法……セリクの言うところの催淫魔法を使おうとして、自分の中に魔力が欠片もないことを知る。
あー。これはちょい不便だな。
これじゃ真偽魔法も気軽には使えねーのか。
「魔力を分けてくれるか」と声をかけようとした時には、セリクがオレに丁度良い量の魔力を送り込んできた。
「いい子だ……」
オレは簡単な魔術陣を組みかけて、一度崩してもう一度組み直す。
セリクが一瞬驚いた顔をする。
発動した魔法を自分にかけると、セリクの髪をたっぷり撫でて、頬を撫でながらその愛らしい唇を引き寄せる。
確かに、魔力はもったりと泥沼の中を動くようにしか動かなかったが、それでも、この綺麗な青緑色がこいつの魔力なのかと思うと楽しかった。
オレの中の魔力に反応するはずの術じゃ、こっちでは使えねーだろ?
反応するのをオレの聖力に限定して書き換えたから、多分使えるとは思う。が、オレは聖力自体が少ねーからな、向こうほど強烈には効かねぇだろうな。
ま、こーゆーのはちょっとしたスパイスになりゃいーんだよ。
オレの愛だけで、お前は十分感じてくれんだろ? セリク。
セリクの髪の間に指を通すようにして後頭部まで手を回し、ぐいと深く口付ける。
言わずとも開いたその唇に、舌を差し入れて魔法のかかった唾液を送り込む。
「ん……ぅ……」
セリクは従順にオレの唾液を飲み込んだ。
オレの手で乱れ狂わされる事を自ら進んで受け入れるその姿に、オレの背を何とも言えない暗い熱がゾクゾクと駆け上る。
セリクの白いまっさらな肌を、思う存分撫で回す。
次第にオレの魔法が効いてきたのか、下に触れもしないままのセリクが愛撫に時折身を震わせる。
じわじわとセリクの息が上がってくる頃には、淡い悲鳴のような、鋭い快感に喘ぐ声がいくつも漏れ出した。
色っぽいその声も、滲む瞳も、浮かぶ汗すら愛しくて、オレは夢中でセリクを味わう。
首筋にも胸元にも数え切れないほどに痕を残して、こいつはオレだけの物だと主張する。
セリクはオレが愛を込めて触れるほどに、その体で応えた。
「あぁっ、やだぁっ、また……っ、ぅぁっ、イッちゃ、ぁ、あ、っぁぁっっっ」
オレの手から少しでも逃れようと身を捩るセリクを、ぐいとオレの腕の中に引き戻せば、セリクは背をのけ反らせて一際高い声を上げて達した。
「アオイっ、やだ……っ。僕ばっかり、も、……やだよぅっ」
もう今ので6度目か、オレの魔法を受けてからセリクはオレの手だけでイかされ続けている。
ボロボロと溢れる涙は、本気で泣いているようだ。
オレは嫌がるセリクの胸へと舌を這わせる。
「や、あ、っ、アオイも……アオイも気持ち良くなってほしい、のに……っ」
たっぷりの涙を浮かべたまま、ふるふると頭を振ってオレに訴えるセリクは本当に可愛い。
「お前が嫌な事じゃなきゃ罰になんねーだろ」
「ぅ、う……」
セリクはヒックヒックとしゃくりあげてしまう。
……ちょいやり過ぎたか。
「アオイのが……欲しいのに……っ」
悔しそうで悲しげな、そんな顔も可愛い。
オレは手を止めて、セリクの横に寝転ぶとセリクの頭を胸に抱く。
「ったく。そんなに泣くなよ……」
ふわふわのセリクの髪を優しく優しく撫でていると、少しずつ嗚咽がおさまってくる。
「ぅぅ、アオイぃ……っ」
セリクはオレの胸にすりすりと顔を擦り付けてきた。
くそ可愛いな。
何だこれ。
オレはちょっと追い詰めすぎてしまったことを反省しつつ、大きく息を吐いてから口を開いた。
「正直な、オレは2回もやれば十分っつーか、3回目とかできる気しねーんだよ」
オレの言葉に、セリクはオレの腕の中で「ふぇ?」と何やら間抜けな声を漏らした。
それがまた可愛くて、オレはセリクの髪に顔を埋めて続きを話す。
「でも、お前はいっぱいしてほしいだろ?」
「……じゃあ、アオイは……僕のために……?」
お前、オレの事どんだけ美化してんだよ。
「そんなんじゃねーよ、オレがお前に情けないとこ見せたくなかっただけだ」
ただのカッコつけだろ? と苦笑して返せば、セリクは涙の跡を残した頬で微笑む。
「そんな事をサラッと言っちゃうのが、アオイの凄いところだよ」
それは『情けないとこ』の間違いじゃねーのか?
「僕、今までカッコつけな人も見栄っ張りな人もいっぱい見てきたけど、アオイはそうじゃないよ。アオイは、本当にカッコいい人なんだよ」
ったく、お前はちょっとオレに夢を見過ぎてんじゃねーの?
けどまあ、可愛いお前にこんな風に言われて、悪い気はしねーよな。
オレは苦笑を浮かべてセリクの額に口付ける。
「ありがとな」と小さく告げながら。
セリクはオレをうっとりと見上げて、ホワンと嬉しそうな顔を見せた。
あーーーーっ! くそ可愛いな!!
「じゃあ僕、スタミナ回復の魔法覚えるよ!」
セリクは弾けるような笑顔でそう言った。
「は?」
セリクによると、治癒とはまた別に失われた水分とか体を作る成分を水魔法とかで補給するのがあるらしい。
つまり、出血多量や脱水症状を回復するための魔法か。
疲労も回復できるとかで、オレの精液も補充できるんじゃないかって話らしい。
「回復の次に覚えようと思ってたから本も持ってきてるし、すぐ勉強するね!」
やる気満々のその様子に、オレは思わず笑った。
「ははっ。やっぱセリクはすげーな」
セリクは、オレの腕の中から潤んだ瞳で上目遣いで見上げてくる。
「そしたら、アオイのを……僕にいっぱい注いでくれる?」
「……っ」
ドクンと心臓が鳴って、思わず息を詰める。
今すぐぶち込みたい衝動が、暴力的なまでに湧き上がる。
ったく、お前は本当におねだり上手だよな。
オレはセリクの細い身体を愛を込めてぎゅうっと抱きしめてから、セリクの下腹部をゆっくり撫でる。
「……ああ、お前のココに、たっぷり注いでやるよ……」
「アオイ……」
セリクが溢れそうなほどの期待を浮かべてオレを見つめる。
オレはセリクの脚を抱え上げると、トロトロに解けきったセリクのそこへと自身をあてがった。
それだけで、オレのものはスルスルとセリクの内側へと引き込まれるように進む。
セリクに吸い込まれそうな感触に、ぞくりと熱いものが背筋を走る。
「ああくそ……っ、イイな……」
オレの言葉に、セリクが綻ぶ。
「えへへ……よかった……」
「んだよ、……可愛すぎんだろ……」
蕩けたセリクの内側の想像以上の快感に、オレはしかめ面で答えたが、セリクはそれでも嬉しそうにうっとりと微笑んで言った。
「アオイ……大好き……」
次の瞬間、オレはセリクの奥を貫いていた。
派手に声を上げて仰け反るセリクは、どうやら突っ込まれただけでイったらしい。
はっ、これで処女とかどんな間違いだよ。
催淫魔法もあってか、セリクはオレが腰を揺らす度に激しく身悶えてオレに縋り付いた。
「あっ、あんっ、アオイっ! アオイ、の、イイ……っ、んっ。きもち、い……っ。もっと、……もっと、欲し……っ、んんんっっ」
セリクの言葉には一切拒絶がない。
それどころか、もっともっとと甘くねだられて、頭の芯まで煮えてしまいそうだ。
「あぁっ、アオイ……、アオイっ、ぅあんっ」
止まない嬌声の合間で、セリクは繰り返しオレを呼ぶ。
「セリク……愛してる……」
グイグイを奥を犯すとセリクも両腕と両脚でオレにぎゅうぎゅうとしがみ付いてくる。
セリクの内側までもが、オレを離すまいと絞ってくる。
くそっ、あんまもたねーな。
「イクぞ」
「ああっ、来てアオイぃっ、んんっ、僕の……ナカ、アオイの……、いっぱい、欲しいよぉっ」
んだよ、あんま可愛いこと言うんじゃねーって。
「っ」
オレは、力を込めて最奥を叩く。
セリクが涙を散らしてオレを全身で受け止める。
「ぁあぁぁ……っっ」
オレを求めてくれるセリクの中へと、オレはたっぷり愛を注いだ。
カッと熱くなったセリクの内側が、オレのを一滴残らず吸い尽くそうとするかのように収縮する。
「ん、んんっ、んぁ、ひ、あ、や、ぁああっ」
ビクビクと繰り返し痙攣するセリクの身体を、愛しく愛しく抱きしめて、オレは熱い息を吐いた。
早かったよな。
……カッコつかなくて悪いな。
そんな想いで、セリクの髪を撫でる。
ベッドボードにかけてたタオルを引き寄せて、セリクの額に浮かんだ汗を拭いてやってると、腕の中のセリクがぎゅっと閉じていた瞳をようやくとろりと開いた。
「落ち着いたか?」
「う、ん……」
答えたセリクの腰が、またビクビクッと揺れる。
オレは思わず笑って言う。
「余韻がなげーな」
「僕、も……っ、こんな、気持ちいいの……初めて……、っ、ん……」
言いながら、セリクはまたもビクリと身体を揺らす。
……ふぅん?
元エロ奴隷が、そんな事言ってくれんの?
何、リップサービス的なやつ?
オレ今童貞卒業したばっかなんだが?
言葉の真意を疑いながらも、オレはセリクの額に口付ける。
時折身体を震わせるセリクは、少しだけ困ったような切なげな眉に、小さく微笑む口元が、たまらなくエロ可愛い。
「アオイ……」
黄緑がかった瞳がオレを見上げて、オレと目が合うと、ふわりと微笑む。
すげー幸せそうな顔してんな。
「好き……」
それだけを言うと、セリクはそのまま目を閉じてしまった。
はー…………。可愛い。
無防備な寝顔は、もう最高に可愛い。
寝落ちたセリクに「オレも愛してるよ」と囁いて、閉じられた瞼に唇を落とす。
さて、セリクの身体を清めて服を着せてやんねーとな。
首を持ち上げて部屋にかかる時計を見れば、時刻は2時を大幅に回っている。
何時からヤってたんだっけな……。
オレはチラリと兄ちゃんの部屋の方を見る。
なんとなくだが、兄ちゃん達はもうとっくに寝ているような気がした。
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