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カラサディオが19歳になった日の、夜(3/3)*
〈ダリスガンド視点〉
カラサディオはやはり、俺の頼みを断らなかった。
お前はずっと、俺に甘い。
だから俺は、お前をいつまでも、諦められないんだ。
俺への気持ちが、リサへのものと同じ親愛なのはわかっている。
だからこそ、それを無理矢理にでも変えたかった。
俺だけを特別に思ってほしかった。
身体を重ねれば、誰しも情が湧くというだろう……?
リサと俺とで違いがあるとすれば、俺とお前の行為には妊娠のリスクが無いことだ。
それを、俺は最大限に有効活用することにした。
お前が俺に欲を抱いてくれるなら、俺は上だろうと下だろうと構わなかったのに。
お前と2人での自慰を続けても、お前は俺に触れようとしなかった。
そんなに俺は、お前にとって対象外なのか!?
俺には、お前しか見えないというのに!
俺は、俺の首にしがみついたまま震えるカラサディオを見つめる。
ぎゅっと閉じられたカラサディオの瞼に唇を寄せて、俺はカラサディオに浅く挿し入れた自身を、ゆっくりと進めた。
「ぁ、ぁ、ぁ……っ、や、ぁ、ぁああっ、ぅぁぁぁっっ」
顔を真っ赤に染めて、カラサディオは喉を逸らした。
痛いのか、苦しいのか。
それとも感じてくれているのか。
確かめなくては、と頭では思うものの、初めて入り込んだカラサディオの内側は、たまらなく熱くて柔らかくて、俺にはそれ以上堪えられなかった。
「んんっ、まっ、やめっ、ぅ、くっ、っっ……っ」
制止の言葉を聞き流して、俺はカラサディオの中へと全てを埋め込む。
カラサディオと肌が触れ合うと、どこかホッとした。
「……っ、ぅ……」
見れば、カラサディオは青紫の瞳に涙を浮かべて浅い呼吸を繰り返している。
「大丈夫か?」
「だいじょうぶ、な、わけが、あるか!」
怒鳴る元気があるなら大丈夫だろう。
俺はそう判断して腰を揺らす。
「あっ、待てっ、まだっ、ダリ、ス、ぁ、ぅあっ」
俺がカラサディオを揺らす度に、カラサディオから声が溢れる。
「ぁ、ぁ、ん、ぁっ」
どう聞いても甘い、快感に喘ぐ声だ。
「んんっ、ぅあ、んっ」
カラサディオが俺にしがみついて、甘い声を零している。
それがどうしようもなく嬉しい。
白い肌にかかる赤い髪、そこに混じる幾筋かの青。
上気した頬が青紫色の瞳を縁取る様は、あまりにも美しかった。
そんな極上の美しさを備えた男が、俺に揺らされてこんなに淫らに喘いでいる……。
「やぁあっ、んんっっ、んぁっ、ぁああっ」
ああ、こんなに甘い声を、お前から聞くことができるとはな……。
どうだ、カラサディオ。
俺を感じるだろう?
お前の身体の奥深くに、俺を。
ずっと……ずっと、こうしたいと願っていた。
だが、俺とお前にはそれぞれ立場がある。
お前と繋がる事が叶わずとも、それでも、お前と共にいられるならそれでいいと、これまで必死で我慢していたのに……。
……よくも俺を切ろうとしたな。
たとえお前がなんと言おうと、俺はお前を離すものか。
お前が俺の手の届かないところに行くなんて、絶対に絶対に許さない。
お前が俺以外の誰かを護衛にするというなら、そいつに決闘を挑んで、使い物にならないほど刻んでやる。
「は、ぁ、やっ、激し、っ、うぁっ、待っ」
闘争心と嫉妬心に嗜虐心までが混ざり合って、俺の中心へ熱が集まる。
「カラサディオ……、愛している……」
俺の言葉に、カラサディオはどこか怯えるように首を振った。
「ダリ、ス、待っ、待て、なん、か、おかし……っ」
上へ逃げるようにもがくカラサディオを押さえ込む。
逃がすものか。
お前の身体は今、俺だけのものだ。
「んっ、あ、あ、ぁぁ、ぁああっ」
引き攣るような嬌声を上げるカラサディオの喉が震えている。
その白い喉笛を食い千切りたい衝動を必死で堪えて、俺はカラサディオの内側へと自身を強く叩き付けた。
「ぁあぁぁああああああっっっ」
カラサディオは悲鳴に近い声を上げて、背を大きく仰け反らせた。
途端、カラサディオの内側がぎゅうぎゅうと俺を締め付け、カラサディオ自身のモノからも白濁が吐き出された。
なんだ? 俺より先にイったのか?
前にも触れられずに、後ろだけで……?
「っっ、ンンンンンっっ、っっ」
声を上げることすらできない様子のカラサディオが、僅かに唇を戦慄かせる。
そうか。
俺のモノで貫かれて、その刺激だけで、カラサディオはイったのか。
俺は、俺を優しく絞り上げる内側を容赦なく擦り上げて、奥の奥へと熱を放った。
「ゃぁ、も、無理だ……っ」
俺のモノが怒張したせいか、カラサディオが泣き言と共に涙をこぼす。
そんな子どもじみた姿も、たまらなく愛しい。
ああ、本当に、なんなんだこの綺麗で可愛い生き物は……。
しかし、この媚薬は高かっただけの事はあるな。
俺のモノにあれほど怯えていたカラサディオが、まさか俺の下でこんなに愛らしく乱れてくれるとは……。
俺は充足感に包まれながら、カラサディオの薄い身体を愛しく抱き締める。
そのままゆるゆると腰を動かしていると、ようやく息が整いつつあったカラサディオが「ひっ」と悲鳴をあげた。
「まっ、まだする気なのか!?」
どうやら、吐精した俺のモノが硬度を取り戻しつつあることに気付いたようだ。
「当たり前だろう」
今までどれほど我慢していたと思ってるんだ。
そう簡単にやめてやれるものか。
今夜は、お前が「俺がそばにいなくては生きていけない」と言うまで、俺はお前を寝かせるつもりはないぞ。
そのためには、俺から先に言ってやる。
いいか、よく聞け。
「カラサディオ、俺はお前のそばでなければ生きられない。俺と離れるなんて、二度と言わないでくれ」
「……ダリス……」
俺を見つめる青紫色の瞳を見ていると、どうにも頭から丸ごと全てカラサディオを食べてしまいたい気持ちになってくる。
「ダリスは……そこまで……私の事を想っていてくれたのか……」
「……そうだ、俺は幼い頃からずっと、お前の事だけを想っている」
今にも狂ってしまいそうなほどにな……。
お前がそんなに美しいから。
お前がそんなに優しいから。
お前がそんなに健気だから。
俺にはもう、この気持ちを打ち消しようがないんだ。
お前に欲を感じるようになって、俺がどれほど苦しんだか分かるか。
将来の近衛として、お前にこんな想いを抱いてはいけないと、俺は必死で振り払おうとしていたのに。
お前がずっと、隣で柔らかく微笑みかけ、時に涙を見せ、寂しげな横顔を見せてくるから……っ。
全部お前のせいだ。
俺がこんなにお前を乱したくてたまらないのも、全部全部お前のせいだ、カラサディオ……。
グッと顔を顰めてしまった俺の頬に、カラサディオの白い手が触れる。
普段から手袋をつけていることが多いカラサディオの手は、鍛錬ですっかり日に焼けた俺の手よりずっと小さくて白くて、美しいとしか言いようがない。
「私のそばにいては、ダリスもいつまたあんな目に遭うかわからないだろう……?」
ああ、あの毒の入った菓子の事か。
いつまでもあんな昔の事をずっと気にしているところが、お前は器が小さいんだ。
「わかっている。だから俺は強くなったんだ」
「私の……ために……?」
「当たり前だ! そんな事も分かっていないのか!? あれからずっと、俺の時間の全部をお前のために使っているだろうが!!」
お前と共に学院に行くことが決まって、俺がどれほど嬉しかったか。誇らしかったか。
護衛として学院に付き添った者はほとんどそのまま専属護衛につくからな。
だからこそ、ここへきてこんな提案を受けた事が屈辱だった。
「……すまない……ダリス……」
「謝らなくていい。ただ、お前のために全てを捧げた俺を遠ざけることは決して許されないと、分かっておけ。俺はお前のために生きているんだ」
「……分かった」
そう答えて頷いたカラサディオの青紫色の瞳に、また涙が浮かぶ。
カラサディオは泣きながら俺の背に両腕を回してきた。
「ダリス……私のそばに、いてくれ……」
涙でくぐもったカラサディオの声に、俺の心がゾクゾクと震える。
この言葉だ。
俺が欲しかったのは、俺だけに縋り付く、このカラサディオだ。
「ああ、当然だ」
応えて、俺はカラサディオの薄く滑らかな身体を深く抱き返す。
カラサディオはそんなささやかな刺激にも、小さく肩を揺らした。
俺の腕の中で甘い吐息を零した男が、涙を浮かべた青紫の瞳で俺をじっと見上げる。
「……ずっと、ずっとだぞ……?」
ああ……お前はなんて甘美な言葉を返してくれるのか。
「俺はお前を、死んでも離さない。だからお前も、俺から絶対に離れるなよ」
「ダリス……ありがとう……」
カラサディオの返事は愛の言葉ではなかったが、今日のところはこれで許してやろう。
これから俺は、今まで以上にお前の心に触れることができる。
なんと言っても、今後はお前と肌を重ねることを許されたんだからな。
俺がカラサディオと繋がったままの腰を大きく揺らすと、媚薬にたっぷりと侵されたカラサディオは、匂い立つほどに甘やかな声を零した。
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