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【サブ】俺とクロイスの、新しい関係(1/4)*

 〈ヒアッカ視点〉  初めて入ったクロイスの部屋は、なんつーかクロイスっぽい感じだった。  木製の本棚にチェスト、シンプルだけどしっかりした作りの机と椅子。  子どもの部屋にソファとローテーブルが揃ってんのは、一般家庭では見ねぇ気がすんな。  この辺はちょっと貴族っぽい。  それに、意外と大きなベッドが、ドンと部屋の奥中央に鎮座していた。 「なんか……ベッド、思ったよりデカいな?」  俺が呟くと、クロイスは楽しそうに笑った。 「ロンドリドの男子は大きく育つからって、僕のベッドは妹達のベッドより随分大きいんだ。小さい頃はこのベッドで泳いでたくらいだよ」  クスクスと笑うクロイスはなんだかいつもよりも子どもっぽくて可愛い。  家に帰って気が抜けたんだろうか。  そうだよな、初の巡礼から帰ったとこなんだもんな。  そりゃ気も緩むよ。  それなのに俺なんか急に連れてきてよかったのか?  これまで毎日飽きるくらい同じ場所で寝起きしてきた俺と、今夜もまた一緒にすごしてくれていいのかよ。  ……俺は嬉しいけどさ……。  でも、家族でゆっくり過ごした方がよかったんじゃねーの? 「このベッドなら、2人でも十分寝られるよね?」  クロイスの声に急に色気を感じて、俺は息を呑んだ。 「さあ、冷めちゃう前に夕飯にしよう。僕もうお腹空いたよ」 「あ、ああ」  び、びっくりした……。  なんかもう、いきなり襲われるのかと思った……。  そんなわけねーよな、だって妹ちゃん達もまだ飲み物持ってくるしな?  ローテーブルにクロイスが夕食を2人分並べる。  紙袋がひとつ畳まれて、もう一つの紙袋はさりげなくベッドサイドの引き出しにしまわれた。  たったそれだけの事に、俺はドキッとしてしまう。 「ヒアッカ、上着はこのハンガーにかけてね」  え、それって今脱げってことか?  いや俺、ジャケット脱いだら下ノースリーブなんだけどさ。  まだ5月なのに流石に露出高すぎねぇ?  だってほら、もうすぐ妹ちゃん達が飲みもん持ってくるだろ?  突然、クロイスが噴き出した。 「あはははは、なんでそんな緊張してるの? もっと楽にしていいよ」  クスクス笑いながら、クロイスは俺の肩を引くとソファに座らせてくれた。  なんだこれ、すげぇ沈む。  え。こんな沈むもんか?  聖女様の部屋のソファくらい立派なんじゃね?  薄々思う時あったけどさ、やっぱクロイスって俺とは住む世界がちょい違うんじゃねーのか……? 「ヒアッカ……」  すぐ近くから聞こえたクロイスの声に隣を見上げると、クロイスは俺の額にそっと唇を落とした。 「……な……」  なんで今、俺、キスされたんだ……?  あ、でも別におかしくねーのか?  だってこれからするんだしな?  なんだか、クロイスの唇がほんのちょっと触れただけの額が、すごく熱くなってくる。 「僕は、ヒアッカと同じ世界で生きていきたいと思ってるよ」  …………あ。  そっか。まだ俺、クロイスに肩掴まれたままだったのか。  それから、じんわりとクロイスの言葉が、胸に染み込んでくる。  クロイスは、これからも、俺と一緒に同じものを見て一緒に巡礼に行ってくれるって言ってくれたのか。 「へへ、そっか。ありがとな」  すげー嬉しい。  俺も、クロイスと一緒に、来年もまた巡礼行きてぇな……。 「あー……ダメだダメだ。ヒアッカに触れてたらそのまま押し倒しちゃいそうだよ。さっさと食べちゃおう」  ん?  なんか今さらっとクロイスに押し倒すとか言われなかったか?  まだ俺の方が筋力的には上だろ?  俺はちょっと腑に落ちないものを感じながらも、先に食べ始めたクロイスを追うようにして、パンに肉や野菜がぎっしり挟まった夕飯に手を伸ばした。  *** 「な、なあ、ランプの火、落とさねぇ……?」 「なんで? ヒアッカの身体、こんなに綺麗なのに……。暗くしちゃうなんて勿体無いよ」  そんな風に言ってくれんのはうれしーんだけどさ……。  っ、でも、そんなジロジロ見られっと、俺がすげぇ恥ずかしいんだが……?  クロイスのでかいベッドに転がされた俺は、あっという間に服を剥ぎ取られて素っ裸にされていた。  部屋に鍵をかけたクロイスは、魔力操作が必要な遮音の魔道具も器用に起動させて「これで好きなだけ声を上げて大丈夫だよ」なんて言って柔らかく微笑んだ。  マジかよ。  手際良すぎんだろ。  俺が女だったら惚れてたかもしんねーな。 「またそんな風に考えて……」  クロイスが、どこか面白くなさそうに呟いた。  ん?  なんで?  褒め言葉じゃなかったか? 「僕は、そのままのヒアッカに惚れてほしいな」  そのままの?  って、男のままのって事か?  なんでだ?  女の方があちこちやわらけーし可愛いし、よくねーか?  つっても俺が抱かれたいのに、そんな風に思うのは失礼だったりするのか……? 「もう、ヒアッカ考え事多すぎるよ、こっちに集中して」  俺の胸を撫でていたクロイスの指が、俺の腹の窪みをひとつずつ確かめるようにゆっくりなぞって降りてゆく。  あー、早く後ろに触ってくんねぇかな。  あ、でもまだ汚ぇか。  浴室借りればよかったかな。  一応、甲冑脱いだ後で汗は落としたけど、ケツまでは拭いてねーんだよな……。 「大丈夫だよ、洗浄スクロールで洗ってあげるからね。ただ、ほんわかするだけの浄化と違って、洗浄は中を洗われる感覚がハッキリあるらしいから、ちょっとだけ我慢してくれる?」 「おう、いつでも来い!」 「あはは、ヒアッカ男前すぎるよ」  リラックスした顔でクスクス笑うクロイスはすげー可愛い。  なのに、その股間にはすでになんか強そうなのがニョキっていうよりなんかこう、バキッと生えてる。  俺を見て、俺に触れて興奮してくれてんだって、そう思うとすげー嬉しい。  あー、早くクロイスのを突っ込んで、ぐちゃぐちゃにかき回してくんねーかな……。 「もーっ、すぐそんなこと言う……」   俺は何も言ってねーし。 「あれから随分日が空いちゃったから、そんな急にはできないよ」 「俺は別にちょっとくらい痛くてもへーきだぞ? むしろ、ちょっと痛いくらいがすげー良かった」 「それが危ないってケイト様に言われたよね……?」 「ゔ……」  そう言われちまうと弱いんだよなぁ。  強くてかっこよくて尊敬してるケイト様の言いつけは、クロイスにとっても俺にとっても、絶対だった。 「大丈夫、ちゃんと良くしてあげるから。少しだけ待ってて」  優しくそう言われてしまうと「分かった」と頷くほかない。 「洗浄するね」  クロイスは、そう告げて俺の腰の下に布で包んだクッションを入れると、ケツにスクロールを翳した。  クロイスが魔力を流したんだろう。  一瞬後に、ケツの中に違和感が走った。  生温い水が、体の内側で渦を巻くように動いているような感覚だ。  じゃぶじゃぶと水が体内で踊る感覚に思わず声が漏れる。 「ぅ、ん、ぁ、ぁ……」 「声我慢しなくていいよ。良い時にも嫌な時にも、ちゃんと伝えてね」  つっても、俺の考えることなんて全部クロイスに筒抜けだしな?  今更隠すもなにもねーじゃん。 「それは……そうなんだけどさ……」  次第に水の勢いが弱まると、体内に流し込まれた水は、スクロールに吸い込まれるようにして消え去った 「……っ、はぁ……、終わったみたいだな」 「うん、そうだね」  答えたクロイスはスクロールを束ね直して片付けると、香油を瓶から手に取る。  前にケイト様のを借りた時はクリームっぽいやつだったけど、これはそれよりも液体の油に近いみたいだ。 「指、入れるよ」  待ち望んだ刺激に、俺は胸を弾ませて「おう」と答えた。

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