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もう、ここからは未知の領域だ。 なのに俺の舌はどん欲にシュウ殿に応えていく。 これも脳内麻薬の成せる技か。原始の記憶でも呼び起こしてるのか。 初めてなのに、ねっとりとイヤらしいキスをしている自分に興奮する。 はぁっと、シュウ殿も熱い息を吐いた。 ほんの少し身を離して俺の様子をうかがう。 「シュウ殿…じらさないでください……」 俺の口から信じられない言葉が出た。 もう、いっぱいいっぱいなのに。何を誘うようなこと言ってるんだ俺。 また、シュウ殿が俺の口を塞ぐ。と同時に、その手が身体をなぞった。 「ふっ…ぁっ」 キスの隙間から声が漏れ、手の動きにいちいち反応してしまう。 一番敏感なところに触れられる。 思わず身体を丸めて逃げてしまった。 シュウ殿はしまった…といった様子で俺から少し身体を離す。 「シュウ殿…俺、シュウ殿にふれられると…。少し敏感になりすぎるみたいです。だから……」 そっと耳元に口を寄せる。 「そこは最後じゃないと、すぐダメになってしまいます」 恥ずかしいので小さな声で。 シュウ殿のせいにしているが、つまりは『俺、早漏です』ってことだ。うう…恥ずかしい。 意図せず出ると、もう恥ずかしくて続けられないから、ふれないでもらうのが一番だ。 シュウ殿がどう思ったかはよくわからないが、ソコ以外をさっきより情熱的にふれ始めた。 強く柔く全身をなで上げられる。 指が身体をたどるほど敏感に反応しはじめ、気持ちよさに鳥肌が立つ。 「んん…ぁ」 小さく吐息を漏らしながら、俺もシュウ殿にふれる。 いつの間にか半裸になっていた。 絡む服が邪魔だ。 まとわりつかせていた手を離してシャツから腕をぬくと、シュウ殿が取り去ってくれた。 嬉しくてシュウ殿のシャツをたくし上げると、そのまま脱いでくれる。 直にふれる胸と胸。 あったかい。 シュウ殿もドキドキと鼓動を早くしてくれている……。 外気に触れて収縮したのか、シュウ殿の乳首が固く立ち上がっていた。 引き寄せられるようにそこへ舌を這わす。 武術で鍛えあげられた広くて厚い胸は弾む硬さがあり肌はすべらかで、なんともさわり心地がいい。 ぴくんと胸筋が揺れた。 「イチハ殿…そこは…その、女性ではないので……」 そう言われてもはなす気になれない。 ことさら見せつけるように音をたてて吸い、舐め上げる。 かすかだが、シュウ殿がこらえるような表情をしている。 きっともう少しでいい反応が返ってくる……。 童貞のくせに何故そんな事がわかるのかと言えば……。 滅多にしない自慰すらも作業的になりすぎるので、ほんとにたまにだが自分の乳首もいじっていたのだ。 そのせいで俺の乳首は結構敏感だ。 ここもシュウ殿にふれられたらマズイ。 ふうっと、シュウ殿が深い息をした。 少し胸が大きく上下し始める。 指で乳首を強くねじって、やさしく舌を這わすとシュウ殿がぐっと身を固まらせた。 地味な反応だけど、多分感じ始めたんだ。 うれしくなって、唇でぐっと刺激し軽く歯をあて、反対側も指でなぶる。 少し逃げられるが、おかまいなしに追い立てると、シュウ殿が俺の顔を胸にグッと押し付けるように抱いた。 ちょっと苦しい……けど嬉しい。 シュウ殿の足が俺の身体に絡み付く。 雄の部分もしっかり反応してくれている。 うれしい…うれしい。 しかし、調子に乗っていじりまくっていると、引きはがされてしまった。 「イチハ殿、気持ちよくしてくれるのはうれしいが、私も…イチハ殿にふれたい」 真っ直ぐな言葉にクラクラした。 ついさっきまで『下心はない』なんて言っていたのに。 俺にふれたいって……。 ああ、もう、はっきり言葉にされると、なんて嬉しいんだろう。 「シュウ殿…でも、俺ほんとに少しふれられただけでも気持ちよすぎて……」 「『じらさないで』といったのはあなたでしょう?なのにこんどは私をじらす気ですか?ダメだと言われたところにはふれません。ですからもっとあなたにふれさせてください」 シュウ殿が首、肩、腕…と、少しづつ移動しながら唇と舌で俺に愛撫していく。 その全てに俺はみっともないくらいに反応してしまった。 「うふぅうっ……」 「気持ちがいいなら我慢しなくてもいいのですよ?」 「あ、ダメです。だめです」 「ここは…ダメですか?」 「そうじゃなくて…ぁあっ」 手さえもシュウ殿に舐められると感じてしまう。 その反応を見て、シュウ殿はことさら俺にみせつけるようにして指の股に舌を這わせた。 そして俺もそんなシュウ殿を見て、またさらにビクビクと敏感に指を跳ねさせる。 「シュウ殿…あぁ…シュウ殿やらしいです……そんな」 「こんなところで感じてしまうあなたがイヤらしいのでしょう?」 ……うう。その通りです。 「でも、シュウ殿だからっ……」 「私だから?」 「ほかの人じゃこんなにならないからっ……」 「………それは。喜んでいいのか悲しむべきか」 シュウ殿はふぅっと、ため息をついた。 「まあ、あの小悪魔ぶりを見ればそういうことかも知れないとは思いましたが、こんなときに他の人と比べるような発言をするのは、あまり感心しません」 「…………???」 急に空気の変わったシュウ殿に疑問を持ったが、それも一瞬。 「今は他の人など、思い出せないようにしなくてはいけませんね」 そういって、シュウ殿はさらに丁寧に俺を愛撫していった。 脇の下周辺に舌を這わせられると、もうじっとしていられなくて……。 「ぁあっっんぁ」 止めようもなく声を漏らして身をよじってしまう。 勢いうつぶせになればまた背中を撫でられ、キスを散らされ、やはり恥ずかしいくらいに声が出る。 うつぶせの足の間にシュウ殿の足が入り込み、時々敏感なところが刺激される。 さらに背中をぞろりと舐められると、声も出ず心臓も爆発しそうなくらい感じてしまった。 キュッと身を縮めると、シュウ殿の太ももに自分の敏感なところをこすりつけることになってしまう。 「っ!ぅっっく」 二度三度と背中を舐められ我慢できずに身をよじる。 「はぁっっはぁっ。ああっもうっ」 「そんなに暴れないでください」 そう言われても…自分じゃどうにもならない。 「ああっ」 軽く肩をおさえられて、また舐められる。 逃げ場がない快感に腰が揺れる。 「本当に敏感なんですね。いつもこうなのですか?」 そんなんこと聞かれても、背中を舐められるなんて初めてだ。 ふるふると必死で頭を振る。 「シュウ殿が…シュウ殿がするから……」 「そういう風に言っていただけるのは嬉しいですが…いや、いちいち気にしては仕方がありませんね」 「……?」 俺の反応が激しすぎて、逆に演技だと思われているんだろうか。でも、そんな余裕はまったくない。 シュウ殿は腰をなで上げ、ここにもキスを散らす。 まだ俺を溶かしてしまうシュウ殿の舌はふれていないのに、もうその感覚を期待している。 身体をこわばらせている俺に不思議そうなシュウ殿の声が聞こえた。 「……イチハ殿いつの間に?」 内ももをなで上げられ、ヌルリとした感触に身がすくんだ。 俺の足に触れるシュウ殿の太ももが濡れているのには気付いてたけど…。やっぱり俺? 恥ずかしくて枕をたぐり寄せて顔を埋めた。 多分、シュウ殿に背中を舐められたとき。身体がこわばった瞬間にちょっとイッてしまったんだ。 シュウ殿の足にこすられてかなりキてたけど、背中の方が気持ちよくて…でも、我慢したつもりだったのに。イったのもわからないくらいヨガるって…俺……。 シュウ殿が顔を覗き込もうとする。 やめてください。恥ずかしいです。 どうにか頭を振ってイヤイヤと意思表示をするけど、シュウ殿の目にどう映ってるのかはわからない。 恥ずかしくて、きっと身体も真っ赤だ。 シュウ殿はよしよしというように頭をなでてくれる。 そして軽く俺の腰を持ち上げ尾てい骨にキスをした。 「ぁっっぁあっ」 恥ずかしいのと気持ちの良さがごちゃ混ぜになった声を上げる。 俺の反応に気を良くしたのか、またキスをされ舌が尾てい骨をくるりとなぞった。 「はぁぁんん!」 俺は頭を振りながら、ぐっと腰をそらす。 意図したわけじゃない。 でも恥ずかしいところをシュウ殿に全てさらすような姿勢になってしまった。 目の前に突き出してくるのだから、シュウ殿がふれるのは当然……ですよね。 「うぁっ。ダメですっ」 どの口が言ってるのか…でも。 枕から顔を上げて後ろを振り返る。 「俺ばかりだから…シュウ殿も……」 シュウ殿も気持ちよくなって欲しい。 けど…どうしよう。どうしたらいかよくわからない。 起き上がって後ろにいるシュウ殿に抱きつく。 「俺、どうしたらいいですか?」 よくわからないのだから、当人に聞くのが一番早いだろう。 「私は、イチハ殿が気持ち良さそうにしているところをもう少し眺めていたいです」 そう言われてまた真っ赤になってしまう。 「それは…ダメです。こんどは俺が……」 「あなたの中で気持ちよくしてもらえればとは思いますが、何の準備もなく…と言うのは難しそうですしね」 それが何を指すのかに気がついて、どきりと心臓が跳ねる。 シュウ殿は…シュウ殿は俺とそこまで考えてくれているのか? しかし、じゅ、準備…何をすればいいんだろう。 わからない。 フリーズした俺に、シュウ殿が頭を優しく撫でてくれる。 「そんなに怯えないでください。酷いことはしません」 ふうっと、シュウ殿がため息をついた。 マズイ。これは…まずい。 なんだかこれで終わってしまいそうだ。 こんな中途半端で終わったら、シュウ殿にガッカリされてしまう。 一人()がってよくわからないうちにイって。 しかもシュウ殿が一つになりたいと思ってくれているのに準備の仕方もわからない。 とにかく…気持ちよくなってもらおう。 俺はシュウ殿のモノに手を伸ばした。 俺が気持ち良くなってばかりだったけど、シュウ殿のモノも少しは反応してくれていた。 そこに手を滑らすと、次第に力を持って立ち上がっていく。 ……ああ、カッコいい人は、ココがこんなになった状態でもカッコいいんだな。 もう、どうしよう。 俺、こんなとこ握って『好き』…とか思ってる。 いや、そういうものなのかな。 シュウ殿を見上げる。 すると、シュウ殿が俺のほほを撫でた。 「イチハ殿……すごくイヤらしい顔をしている」 瞬間、火を吹くほど真っ赤になった自覚はある。羞恥に視界もにじむ。でも。 「シュ、シュウ殿だって……すごく…官能的な表情をしています」 ほんとは、いやらしい顔…と言い返したかったが、シュウ殿にはなんだか似つかわしくなかった。 でも、俺は確かにイヤらしいんだろう。 シュウ殿のモノを先端、根元とさすりながら、自分のモノもしずくを垂らして立ち上がっていた。 「はぁっ」 俺の吐息も、ふれられているシュウ殿とそう変わりない荒さだ。 『あなたの中で気持ちよくしてもらえれば』というシュウ殿の言葉が、さっきから頭の中を行ったり来たりしている。 嫌がられないだろうか。 すでにイヤらしい奴だって思われてるし…。 でも。そういう行為があるというのを俺が聞いたことがあるくらいだから一般的なのかもれない。 じっと見ながらこすっていると、何だかそこに吸い寄せられるような感覚になってきた。 …シュウ殿、嫌がらないでくださいね。 「はむ……ん」 俺は思い切ってシュウ殿のモノをパクリと口に含んだ。

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