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他人の身体にふれるのが初めてなんだから、当然口に含むのも初めてだ。 大胆な行動に緊張する。心臓が耳にあるみたいに、ドクドクと脈の音がしてうるさい。 やり方などはよくわからない。 とにかく口の奥まで含む。 そのまま舌を絡ませながらゆっくり抜き差ししてみた。 ちょっと、シュウ殿が慌てている? でも、シュウ殿の反応など気にしている余裕はない。 手でするようなことを口で代わりにする。とにかくそれだけだ。 ん?なんでだろう。 さっきまでちゃんと根元まで咥えられたのに、今はのど奥までくわえても根元に届かない。 んん…苦しいけど、とにかく『俺の中』ではあるし、ちょっと一体感もある。 いや、ちょっとどころじゃないかもしれない。 だんだん、シュウ殿の反応を感じれるようになってきた。 頭を撫でてくれてる。 よかった。嫌がってはいないみたいだ。 同じ動きばかりじゃ飽きるだろうから……。 根元を握って先端をくわえ、くぽくぽとくちびるをカリに引っ掛けるようにして刺激する。そして、先端もちろちろと舐めた。 これが…シュウ殿の味か…なんて思った自分がちょっと恥ずかしい。 頭を撫でる手が少し強くなった。 気持ち良いってことだろうか? また深くくわえると、ぐぐっと腰に押し付けられた。 苦しい。けど、参考にしよう。 押し付けられたのと同じくらいまで、自分からくわえ込む。するとシュウ殿の腰が揺れた。 その様子に俺はたまらなくなって、苦しいのも構わずに夢中でしゃぶりついていた。 シュウ殿が上体をよじっている。よくわからないが、動きを邪魔をしないよう気をつけながらも必死でしゃぶっていると…。 「ひひゃっっ」 自分のモノに生暖かい感触を感じて、思わず口を放してしまった。 びっくりして振り返ると、膝をついている俺の足の間にシュウ殿の顔が……。 「んぁ…んんんっっ!」 ブルリと身を震わせて必死でイキそうになるのをこらえる。 最初の波をこえ、そのままシュウ殿の口から逃げようとするが、腰をおさえられて逃げられない。 「イチハ殿、お口が止まっていますよ」 慌ててシュウ殿のモノをくわえるが、シュウ殿の舌技に翻弄されて、全く何もできなかった。 「らめれす。ひゃめて…。らめっ!んんぁ」 くわえたままモゴモゴ言うが、まったく聞き入れて貰えない。 「シュウろのっっ。らめれふっっ!れるっっれるからっっあっああっ」 暴れる腰を押さえられる。 イクのをこらえてビクビクとする身体を愛撫され、もう少ししみ出し始めてしまっていた。 そこを柔らかな舌でなぞられれば、ドッと心臓が重い音を鳴らし、血が集まった先端にズクンズクンと快感が暴れて爆発してしまいそうだ。 「ぁあふうっっ。れちゃう。シュウろのっ。ぁああイクぅ」 渾身の力で抜いて、なんとかシュウ殿の口の中に出すのは避けた。けど……。 「はぁっはぁっはぁっ…」 シュウ殿の股間に突っ伏して荒い息を整える。 「イチハ殿、息がくすぐったいです」 そんなのんきな……。 ああ、もうイヤだ……。 シュウ殿のかっこいいお顔に…俺の出したものが…シュウ殿の顔にっ。 「イチハ殿が暴れるから、顔にかかってしまいました」 そう言われて涙目になってしまう。 「すみません…。けど出るって言ったのにシュウ殿が離してくださらないから……」 「そのまま出してくださって大丈夫だったのに」 「……!」 あまりの衝撃に、またシュウ殿の股間に顔を埋めてしまう。 本当なら枕に顔を埋めたかったけど、反射的にやってしまった。 恥ずかしい。 しかし、そのまま出すって…。口に出すくらいなら顔の方がまだマシな気がする。 シュウ殿もそのつもりだったんだろうか。 俺の口に……。 う…は、恥ずかしい。 イヤだ…というより、すごく恥ずかしい。 シュウ殿が俺の口に…。気持ちよくなって俺の口に……? 顔があげられない。 ……と思ったら、シュウ殿がまた俺のモノをいじり始めてしまった。 思わずばっと身体を起こす。 自然とシュウ殿の顔の上にしゃがみ込むような形になった。 ひぇぇぇっっっ! これは…この状態はマズイ。 シュウ殿は俺の動揺なんかおかまいなしに、また俺のモノを口に含んでしまった。 「シュウ殿、やめてください。これは…ちょっと恥ずかしすぎます」 「今更です」 シュウ殿がふっと笑いながら言った。…俺のモノを含んだまま。 あぶない…イったばかりじゃなかったら完全にアウトだった。 「シュウ殿…んんぁああっ!く、口に含んだまましゃべるのも、笑うのも禁止です。ぁぁ…うっ」 「先ほどイチハ殿も、くわえたまま話していたではないですか」 「ぁあんんん!ゴメンナサイ。ゴメンナサイもうしないからっ。しゃべらないで…くださひっ」 身を縮めてブルブル震える。 気持ちよさとくすぐったさのダブルパンチで感覚がぐちゃぐちゃだ。 シュウ殿を止めようと手を伸ばせば、その手も一緒に舐められてしまう。 「やめ…っっそんなにしたら、またっ出ます。ソコは…もうっぁあっ!ほんとうにっだめっっだめです!」 「遠慮せずに、もう一度イってください」 「だからっ。ぅうう!シュウ殿がまだだからっだめです。シュウ殿を…よくしたいっていったのに……」 「充分よくしていただきました」 「ぁあっぁあ、もうやめて…。シュウ殿お願いです…俺ではダメですか?俺じゃイケない?さっきみたいに…いえ、何だってしますから」 「イチハ殿、それでは逆効果ですよ。そんな風に言われたら…余計に貴方を可愛がりたくなってしまいます」 「ああっ…そんなぁもうっもう…っっくっっ。ふあぁっ」 シュウ殿は手と口で俺のモノを舐め、擦り、撫でていく。 モノだけでなく、その周辺も。そして時々、シュウ殿の濡れた指が俺の穴をかすめ、輪を描くようにクルリとくすぐる。 指がふれるたびにソコはギュッと閉じ、期待しているのか、それとも怯えているのか自分でも良くわからない。 「あぁっぁ…ぁあ……」 声が揺れる。 シュウ殿の責めに俺は何もすることができず、ただその腹の上に伏せて、ビクンビクンと腰を跳ねさせるばかりだ。 「シュウ殿…もうイヤです。こんな、俺…恥ずかしい。…あぁっぁ……」 「そうですね。では……」 そう言ってシュウ殿は俺の腰を抱くとくるりと向きを変え、自分の腹に向かい合わせに座らせた。 比較的背の高い俺を、こんなにあっさり抱えてしまうシュウ殿のたくましさに驚く。 またモノに手をはわされて、堪らずシュウ殿の胸にもたれた。 「んぁああ!」 シュウ殿が見てる……。 いやらしく体をよじる俺を見てる……。 恥ずかしい。 鼓動はもう、暴れっぱなしだ。 さっきまで気づかなかった、シュウ殿が俺のモノをいじるクチュリという音が耳につく。 自分のイヤらしさを知らされてるみたいだ。 「シュウ殿!ああっシュウどのっ」 そぐそばに、シュウ殿の顔がある。…キスしたい。 でも、今さらなのに勇気が出ない。 みっともなく喘ぎながら、物欲しげに見つめるしかできない。 誤魔化すように胸元にキスをする。 シュウ殿の手は容赦なく、前も後ろも俺の敏感なところを探っていく。 こんなにされて…俺にしてはよく保った方だ。 結局シュウ殿を気持ちよくできなかった。 でも…。 「もう…イッてしまいます。俺…あぁっ…。出るっ……」 引き絞るように震えて、俺はあっけなくシュウ殿の手に果てた。 シュウ殿の上に突っ伏して、腕すら上げられない。体力を使い果たしてしまっていた。 激しい運動の後のような、はぁはぁと乱れた息を整えようとするがどうにもままならない。 快感と疲労で全身が痺れたようだ。 「やめてくださいと言ったのに。シュウ殿…ひどいです」 自分をこんな風にした男を拗ねたように睨みつけた。 「イチハ殿は、本当に敏感ですね。どうしたらこんなに感じやすい身体になってしまうのか……」 「そ、そんな……」 思わぬ反撃に、恥ずかしくて何も言えなくなる。 優しく背中を撫でられて、快感とはまた別の気持ちよさにウットリとする。 でも、すぐにベッドの上へ降ろされてしまった。 「ずいぶん汗をかいてしまいました。風邪を引くといけませんので、この部屋のバスルームを使ってください」 そのままバスルームを確認しに行ってしまう。 つまり、今回はコレでおしまいってことだ。 本当はもう少しいちゃいちゃしたかったし、そもそもシュウ殿がイッていない。 少し寂しかったけど、今さらそれを言う勇気もない。 湯とタオルなどを確認し、シュウ殿は住人用のバスルームを使うからと俺を置いて出て行ってしまった。 それがシュウ殿なりの気遣いなんだろうけど、やっぱり俺としては物足りない。 というか、ちょっと憧れていたのだ。エッチの後のお風呂でいちゃいちゃというやつに。 ゲストルームのシャワーはデカイ男二人でいちゃいちゃするにはいささか狭いかもしれないが、狭いなら狭いなりに楽しそうじゃないか。 まだ立ち上がるのがおっくうな俺は、一人ゴロンとベッドに転がる。 急にベッドが広くなったみたいだ。 「………」 しかし…やってしまった。 最後までではないが、初めてエッチをしてしまった。 …人にふれられるっていうのは……すごい。 あんな感覚知らなかった。 自分でさわるのとは違い、予測不能なところが急に敏感になって驚く。 『どうしたらこんなに感じやすい身体になってしまうのか……』だなんて、俺もどうしてだか知りたいよ。 「……!!!うっっわぁっ」 処理しきれないくらい、シュウ殿とのあれやこれやが蘇ってきて恥ずかしさに耐えられなくなった。 それを打ち消すようにガバッと起き上がると、シャワーへ向かう。 頭の中の恥ずかしいあれこれを流してしまいたい。 しかし、俺はシャワーを浴びながら、あたふた、ニヤニヤ、もだもだするばかりだった。 服を着て一息ついたが、これからどうしていいかわからない。 とはいえ、いつまでもここにいるわけにもいかない。 おずおずと部屋を出れば、ミンさんが食事の準備のためか慌ただしくしていた。 そんな様子を見て、食事までに……と馬小屋へ行き、馬の世話をすることにした。 馬の世話をして身体を動かすことで、どうにか落ち着きを取り戻す。 それにしても、何がどうしてこうなったのかさっぱりわからない。 次にどんな顔をしてシュウ殿に会えばいいのか。 もう、今なら思い残すことなく死ねそうな気がする。 死ぬ予定はないけど。 いや、この後下手に気まずい思いをするくらいなら、いっそここで馬に蹴られて死んだほうがいい。 ……ウソだよ。君たちみたいな良い子がそんなことするわけないよね。 ふぅ。 ……はぁ。 ため息が止まらない。

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