21 / 24
21. 聖女がやってきた!! 6
だいぶ距離はあったものの、リヴェラを抱えているのは苦ではなかった。
浮かれながら城へと戻り、葵は自分のあてがわれている寝室に連れ込むなり、天蓋付きのベッドにリヴェラを押し倒す。
「約束だったよな」
にやっと葵はリヴェラを見下ろし、大きな影が落ちる。まな板の上の鯉の状態だ。
それを云われると何も云えなくなってしまう。
「……わかっているよ」
仕方なく消え入りそうな声で呟くと、「ああ、あんなこと約束しなければよかった」と、後悔が渦巻く。
これから行われることは性急だった。
有無も言わさぬ呈で、余裕なく指を絡めながら両手を繋ぎ、キスをする。
こうされると、行動を封じられるように身動きができなくなる。
葵は首筋に顔を埋め、唇を這わす。リヴェラはうろたえて顔を真っ赤にしながら顔を反らす。
「……ン、ンン……」
リヴェラは身を捩らせ、明らかに拒否する意思を見せる。
空いた手で葵はリヴェラの衣服を一枚ずつ剥いでいって、素肌に手を這わせ愛撫を加えていくとピンク色の突起に指先が触れる。
「……アァ」
ビクン、とわずかにリヴェラが顎を反らせ、甘い声を漏らす。やけに反応がいい。
ひょっとして、ここがよかったりするのかなぁ、と胸の突起を摘まみ上げてみる。
「ッ……ンンッ……」
やっぱりそうかと葵は調子づいて指で擦りつけたり、小刻みに弾いて刺激を加えていく。
ふぁああ……、と次第に心なしかリヴェラの身体の力が緩んできた。
肌が紅潮して、心地いいという顔をする。
「うん、いい表情になってきた」
つぎに葵の手がリヴェラの下肢を弄り、剥き出しの性器に手を遣る。
すると、そこでリヴェラがはっと我に返る。
「わ、やめろ!」
葵の髪をくしゃりと掴みながらリヴェラは抵抗を試みるが、葵は気にせずにソコをいじると、
堅くなって屹立したモノの先端からは蜜が溢れ出す。
「あッ、いや、だ……!」
丹念に刺激を加え続けると、我慢ができずに意識が飛びそうになる。
まずい、と思ったときにはもう手遅れだった。
はぁはぁと、呼吸を荒くしながら思うが儘に白濁した精を吐き出した。
葵の手には液体がべっとりと付き、ちょっと舐めてみる。
「……ちょっと、やめろ、よ!」
「ん、苦いな。やっぱやめよ」
わざわざ俺の出したモノを舐めるなんて。恥ずかしい行為にかぁっとリヴェラの顔が熱くなる。
「もっとした方がいいか?」
「ええっっ、もう、いいからっ……!」
「嫌だと云うことは、もっとして欲しいことだろう?」
あからさまな煽り文句。だけど図星をついている。
身体は嘘をつけない。ビクビクと跳ね上がるように敏感な反応を見せるので、葵はついつい夢中になって攻め続けた。
仰け反り、続け様に辺り構わず白濁した飛沫をまき散らすと、はーはー息が上がり、荒く呼吸を繰り返す。
______________またイってしまった。すでに一度イっているのに……!
思わず両手で顔を覆い、罪悪感だとか後悔だとかがない交ぜになった気持ちでいっぱいになってくる。
だが、これはまだ前戯だ。序盤なのだと知る。
リヴェラの肩や頬にキスをしてから、ここでやっと葵が身に着けている衣服を脱ぎ始める。
チェックのネルシャツを脱いで、上半身を晒して、履いているデニムのベルトを外す音がやけにはっきりと聞こえる。
リヴェラは途中から眼を逸らし、葵の裸を見ないようにした。
全部脱ぎ捨てると、正面からリヴェラの両脚を抱え込む。
「じゃあ、挿れるから」
心の準備がまだできていないのに、あのときとは形や大きさが微妙に異なるものが後孔に侵入してくる。
「……ああッ!」
吐息を漏らし、ズンッと大きくて太いモノが粘膜を刺激して、ナカで肥大しながら突きつける。
腹部に直接響く。挿入される感覚がどうしても慣れず、激痛を堪えながら声を我慢する。
「……ンン、ン」
「声、我慢しなくていいのに」
耳元で、さらりと葵はそんなことを口にする。
とたんにリヴェラは反応する。顔がみるみるうちに赤く染まってゆく。
「でも、我慢している方がよけいにそそるかも」
リヴェラのナカで葵のモノが膨張する。
どっちにしろ葵を喜ばせることには変わりないのか。
だったら云わなくていいのにと、恥ずかしさでいっぱいになる。
「はー、キツ……」
葵がそう云うのもそのはずで、急に動かれるとやっぱりキツイ。リヴェラは顔を顰める。
葵はリヴェラの両腕を掴みながら腰を動かし、感触を味わう。
ヒクヒクとナカで痙攣を繰り返して馴染むまでじっくりと攻めてゆき、ぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てながら突きまくる。
「……はぁっ、ああっ……ンッ、ンン……!」
「ちょっとしんどいだろうけど、我慢してくれよ。すぐに快 くなるから」
______________快くなるって、保証がどこにあるんだよ!?
充分に感じているくせに、リヴェラは心の中で強がっていた。
思うように腰を使いながら葵はピストンを続ける。
ピンポイントでいいところを狙って攻めて、汗だくになりつつ行為に励む。
「は、やば……。いいっ、腰止まんない」
「っ、ああっっ……!」
翻弄され、リヴェラも感じられるようになって快くなると、さらに行為が加速する。
感覚を掴み、お互いが気持ち良くなると、葵は興奮してより腰を激しく動かした。
「……ま、待ってっ!」
「それって、煽ってるの?」
待ったと云って待つような奴ではないけど、リヴェラは云わざるをえなかった。
気持ちよさも伴いつつも、ゴツゴツと隆起したモノがナカで擦れ、ハードすぎる行為に悲鳴を上げる。
若い分体力があって、やたらガツガツしているのが気に掛かる。
__________________いい加減にしてくれ……!
そう思いながらも途中から葵の背に手を延ばして、振り落とされないように必死にしがみつく。
リヴェラの身体を抱き込みながらワザと擦り込むようにソコを押し付け、奥にまで届くようにトントンする。ちょうどいいところに当たって、おかしくなりそうだった。
「いい、すごくいい。もしかして俺たちカラダの相性がすごくいいかもな」
高揚感に満たされながら葵はそんな台詞を漏らした。
「……冗談じゃない。そんなわけ、あるか……!」
ようやく声を絞り出して憎まれ口を叩いたのに、葵はろくに聞いていなかった。
おめでたい奴だ。
持久戦が続いて、あれから二、三度イってからも葵は萎えることもなく、無我夢中で行為に没頭した。なんて体力しているんだよ!と、文句を云ってやりたくなる程に。
「はー、一旦休憩かな」
さすがに二時間近くぶっ通しだと疲れたのか、葵はパタリとベッドに仰向けになる。
やっと解放された、とリヴェラは息をつく。肩を上下させながら束の間の休息を味わう。
「……はー、疲れた」
シーツに張り付くようにして、リヴェラはとりあえず身体を休めることにする。
ようやく、というか何というか。付き合わされている方は溜まったものではない。
がっつきすぎだ。これ以上やられては身体が持たない。
「もしかして、欲求不満だったのかー?」
「はぁああっ……何云ってるんだ!?」
葵に問われて、リヴェラは声を張り上げる。
「やけに反応が良かったし、物欲しそうだったし、何かそんな感じがしたんだけど気のせいか?」
「そんなわけないだろ……!」
そうは云ったものの……そうかもしれない。
リヴェラは無自覚だったが、躰を持て余していたことも事実だった。
葵に指摘されていろいろ思うところはあったが、とりあえずは休戦状態となる。
しばらく無言になり、思考が停止する。
すると、横にいる葵がおもむろに口を開く。
「なぁ、光 。_________ずっと思っていたけど、こんなところで何しているんだ」
「えっ……?」
「何で、異世界で王様なんかやっているんだよ……?」
実に意味深な問いだった。葵はリヴェラとそっくりな人物を知っているのか。
或 いは、同一人物であるかもしれないと疑念を抱いているのだった。
リヴェラはピンときた。
もしかして、光という名前の人物が葵の想いを寄せている相手なのではないか、と。
すっと、葵の手がリヴェラの髪に触れようして、その手を払う。
完全に失言だったと葵は気付いたのだろう。
「あッ……!」
しまった!と云うように、そのときになって慌てて彼は手で口元を覆う。
「そんなにそいつのことが好きなら、そいつとすればいいだろ!」
「ごめん。嫌われたくないんだ、あいつに……」
あの葵が深刻なトーンで呟く。
どんな表情をしているのだろう今。
想い人を思い浮かべながら、どんなことを思っているんだろう。
葵は俯いているので、顔を見ることはかなわない。
沈んだ空気と同時に思い知る。
自分はその誰かの代わりなんだという事実は、何だか癪に障るというように
リヴェラを不機嫌にさせる。
「______________じゃあ、俺だったらいいのか?」
と云う抗議を無視して、葵がリヴェラの肩に口づけする。有無を云わさぬ呈で。
それを合図に、行為の続きをまた再開するのだった。
ともだちにシェアしよう!

