30 / 33
30. 足掻き
「_______________じゃあ、お前なら、どうするつもりだ?」
褥の上でシファに背後から抱きかかえられた状態でいる。
つとめて何でもないように装いながら、でも内心は混乱していて不覚にもそんな台詞が飛び出してしまう。何気なく云ったその言葉がシファに火をつけてしまう。
「……私ですか?……そうですね。それは直接身体に訊いてみないと」
ニヤリとしつつ、背後から抱きついてくる。両腕が回され、リヴェラをきつく捕らえる。
「わっっ、何するつもりだ」
「訊きましたよね、私に」
「…………!」
耳元で囁きながら、リヴェラを抱き込める手に力が篭る。
ぎゅーっと逃れられないようにシファがそうすると「やめてくれ」と、ジタバタと抵抗する。
「うわー何するんだ、油断も隙も無い」
シファは力が強く、なかなかリヴェラを離そうとはしない。
やっとのことでシファの胸を押し遣ると、その手を掴んであざやかに彼は微笑む。
「これから実践しようとしているだけですよ」
「だから、それは……やめようと、云っているだろ」
しどろもどろになりながら、ずいっと迫るシファに尻込みしていると、ごねるリヴェラに対して宥めるように云い含める。熱の籠った眼差しを以 て。
「いいから、私に任せていただけませんか?」
「えっ、えっえっ」
「責任は取りますよ」
「……いや、だ。______________さつきから、ずっと云っているだろ。俺はただ静かに寝たいだけなんだ」
爛れた日々から脱しようとしてリヴェラは足掻く。
何とかしようと必死に言葉を絞り出す。
「おまえは、……いつも強引すぎる。毎日勝手に部屋まで押し掛けてきて、なんだよ。今日だけはほっといてくれよ……」
あともう一押しかと思ったら、あくまで強情につっぱねるつもりらしい。
先程から少しづつリヴェラの身体を解すためにイロイロ働きかけていたというのに、このままでは今までの苦労がすべて水の泡になってしまう。それだけは避けたい。
こうなったらもう実力行使しかないな、とシファは覚悟を据える。
「世話の焼けるひとだ」
わざとらしく溜息をつきつつ、スルスルとそれこそ果物の皮を剥くようにあっけなくリヴェラの衣服が脱がされる。気が付いたときには、もう手遅れだということだ。
「私が手取り足取り、……腰取りって云ったらオヤジ臭くなるから嫌なんですけど、まぁ実際腰を使ってやってしまいますが、教えてさし上げますから」
「わわっ……!」
両手を絡められて、褥に押し倒されてしまう。万事休すだ。
シファの銀色の長い髪が天蓋の帳のようにサラサラとリヴェラの頭上に下りてくる。
美しすぎる銀色を湛えた睛は獲物を仕留める肉食獣のような獰猛さを内に秘めていた。
「安心して、どうぞ身を委ねてください」
「______________安心って。一番安心できない奴に云われたって、どうしろと……?」
「我慢しなくていいんですよ。こんな状態で辛かったでしょう……?」
「あっ。そんなこと、ないっ。……っ、……ああっっ」
拒否しながらもリヴェラの下半身はキツくなっていた。
脚を拡げさせて、半勃ちになったモノをシファは口に含んだ。同時にくちゅくちゅと卑猥な音を響かせながら窄まりを指で丹念にほぐしはじめる。
「っあ……ッ、ンンっ」
シファのような綺麗すぎる容貌でそれをするのは、客観的に見るとだいぶ煽情的な光景だ。
反則行為だ。
「……ひ、……ああっ」
ソコに直に伝わるシファの舌先の感触も去ることながら、ナカに
指が一本二本と増やされる度にえも云えない感覚が襲う。
「……あっ、だめだ。こんな、ことっ……!」
「いいじゃないですか、こんなに感じているのだから。素直になりましょうよ」
シファはリヴェラのモノから唇を離すと、今度はそれを指で丹念に擦り上げる。
唾液で湿り気を増した分。よく滑り、リヴェラの敏感な箇所を余すことなく刺激できる。
先端、裏筋……きもちいい部分をすべて熟知しているようだ。
同時に窄まりもほぐしているのだから、もう何がなんだかっていうような状況になってしまって、リヴェラは完全に流されてしまっている。
シファから与えられる刺激に身を捩りながら耐えつつも、期待してしまっている自分がいる。
足掻けば足掻くほど、絡めとられてしまう。
____________どうしてこうなってしまうんだ!今日は止めにしようと思っていたのにー!
自重しようと心に決めていたのにこうも脆く崩れ去る。
リヴェラの決意など塵のようなものだ。
最強の王だが、すごく快楽に弱い。
そのままズルズル流されて押し切られるという、いつものパターンになってしまう。
ソコが勃ち上がり、ナカが充分ぐじゅぐじゅになって受け入れる準備ができて、いよいよかというときにシファは何を思ったのかりヴェラの窄まりに自身の勃ち上がったモノをぴとっと押し当てたまま寸止めする。
「……えっ?」
驚きのあまり、リヴェラは眼を点にする。
信じがたいことだ。ここまできてお預けを喰らうとは。
「どうしますか、挿れてほしいですか。今ならまだ引き返せますけど……」
はーはーと余裕なく息を荒くしながら、グリグリと自らのモノでリヴェラの窄まりの付近にぴとりとソレを当てながらシファは嬲る。
ゾクゾクとそれだけで充分に煽情的でそそられるが、リヴェラにとっては生殺しの行為。
ともだちにシェアしよう!

