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プレゼント(R-18)
選んだ部屋はそれなりに上質なもので、大きな窓からは都会の夜景が一望出来た。丁寧に整えられた家具も全てが洒落ていて高級感に溢れている。若干挙動不審な秋を横目に笑いながらジャケットを脱いでバッグと共にベッドのすぐ近くのチェアに置き、中からネックレスが入った紙袋と携帯用の小さなボトルに入ったローション、そして秋のサイズと思しきコンドームを数枚取り出す。紙袋以外はベッドの枕元に置き、紙袋の中から化粧箱を取り出すと秋に視線を向けた。
「おいで、秋」
「はい……それは?」
「可愛いワンちゃんに首輪のプレゼント~」
「……もしかしてですけど、お揃い?」
箱の中身であるネックレスを丁寧に出して見せる。目敏い秋がすぐに今オレが身に着けているネックレスと同じ物と気付いたらしく目を輝かせた。近寄って来る秋に抱き着く様にしてネックレスを首に巻きフックを止めるとお揃いのそれが首元で輝く。
「まぁ、気紛れってやつ」
「ありがとうございます……!大切にします」
「秋なら本当に墓まで持っていきそ」
「お墓も智也さんと一緒が良いです」
「無理言うな。それより秋」
そのまま抱き締めて形の良い耳を舐り名前を囁くとピタ、と秋の動きが止まる。ヨシと言うまで手を出さないイイ子だがベッドの上では猛獣になるのは前回で経験済みなのである程度の覚悟はしている。
「オレの事抱いてからどの位ヌいた?」
「……その、毎晩……」
「オレをオカズにしていっぱい出しちゃったんだぁ」
「智也さんが散々煽るから……!」
ちゅる、と耳朶を舐めて鼓膜へ直接吐息を吹き込む。手を服の上から滑らせて秋の身体をなぞり、下肢に辿り着くと布越しに性器を揉み込んでやる。堪らないと言った吐息が秋から漏れ出し、それに気を良くして押し倒す様にベッドに二人で沈んだ。
「気持ちいい?秋。腰動いちゃって可愛い」
「智也、さん……ッ」
ベルトを外してファスナーを下げ、ボクサーパンツと共にスラックスを脱がせてしまう。すると出て来た性器を執拗に睾丸ごと揉み、硬度を持ち始めると手で強めに扱く。時折ぴく、と反応する腰は制御不能なのだろう。
「オナってる時どんな妄想したの?」
「っっ……智也さんに突っ込んで、滅茶苦茶に腰振って……イきまくる妄想してました」
「そんな秋に前戯を教えてあげましょう」
空いている片手で自分のシャツのボタンを上から外していき、徐々に肌を晒していく。完全に開けると自分でシャツを左右に捲り乳首を露わにして秋の性器を扱く手は止めずにそこを捏ね回す。
「ン……っ」
じんわりと緩やかな波の様に気持ちいい感覚が押し寄せる。そのまま乳首を擦り、摘まむとピンと充血して主張した。短く切った爪の先でこりこりと引っ掻けば腰が跳ねる。それを見詰めている秋の性器はガチガチに勃起してもう既に堪らなそうだった。
「……俺も、っ触りたいです」
「いいよ、おいで」
許可を得た事で秋が俺に覆い被さる。真っ直ぐに乳首に吸い付かれて肩が跳ねた。唇で軽く食み、ちろちろと舌が控えめに舐る。
「ぁっ、そう、上手」
興奮しているのか手で扱いていた秋の性器はもうぱんぱんに膨れ上がりカウパーを垂れ流している、そのままイかせるべく先端を指先で虐めてやれば秋がうっ、と呻いて手の中に吐精した。
自らの乳首を弄んでいた手で自分のセットアップのパンツを黒のボクサーごと脱いで精液に塗れた手で二本の性器をぴたりと重ねて緩く扱き始めた。秋は相変わらずオレの乳首を責めていて押し寄せる刺激の波に腰が跳ねる。
「っ、ふ……ぁ、秋……それ気持ちい」
ざらりとした舌の感触と唾液によって滑りが良くなった事でより乳首の快感が増す。ちゃんと出来てますか?と秋の視線が訴えて来るので素直に答えるとより強く吸い付いた。
重なり合った性器も徐々に硬度を増して勃起すると一度手を放して枕元の小さなローションボトルを拾い上げ、秋の手を取ると蓋を開けてそこにたっぷりと垂らした。
「秋、今度はこっち」
股を開いて後ろの穴を見せ付けると、興奮した秋がローションに塗れた指で表面に滑りを塗り付けて中指を押し込んで来た。つぷりと飲み込まれた指はイイ子に次の指示を待っている。
「智也さん……どうしたらいいですか」
「腹の方にゆっくり曲げて……ぁ、ん……あっ、ソコ」
「ここですね?」
「いっぱい、ぐりぐりして……っ、アん、そうッ」
指示通りに折り曲げて中を探る指が前立腺を掠めると小さく嬌声が上がる。素直に従う秋は言葉通りに前立腺を責め始め、気付けば二本目の指も挿入されていた。
くちゅりくちゅりと粘度の高い水音と自分の嬌声、そして秋の荒い呼吸音が部屋に響く。前立腺を二本の指で捏ね回されて腰に電流でも走っているのではないかと言う程震え出す。だいぶ動きやすくなったと判断したのか秋が三本目の指を入れて中を掻き混ぜる。そうなってくるともう奥が疼いて早く欲しくて堪らないと下腹部が疼いた。
「ぁ、ン……秋、もういいからッ」
「わかりました」
そっと指を引き抜いた秋が枕元からコンドームの袋を一枚手に取って封を切り勃起し切っている性器にそれを何とか被せた。装着の仕方位は性教育の授業でも習っただろうと踏んで特に指摘はしない。大きく呼吸していると指が抜かれてヒクつく穴に性器が宛がわれ、押し込む様にゆっくりと挿入される。
「ッぐ、ほんっと、バカでか……っ」
「ふ……っ、苦しく、ないですか?」
「ッッ奥、切ないから……はやく……ぅ」
「文句聞きませんからね……!」
「――ぁあッ……アキのちんこ、きもち……奥っ、きてる……ッ」
「チッ……」
一度スイッチを押してやれば従順な犬は飢えた猛獣に早変わりだ。一気に奥までバカでかい性器を捻じ込まれて全身が跳ねる。届いてはいけない所をごちゅんごちゅんと叩かれて喘いだ。理性が弾け飛んだのか温厚な秋が舌打ちして激しく腰を打ち付けて来る。
がっしりと腰を両手で掴まれ激しい挿出に全身を揺さぶられてもう気持ちいい事しか考えられなくなっていく。自分の性器を握って腰を打ち付けられるリズムと共に扱くと更に快感が増した。
「ひゃ、らめ、きもち……ッッ!イっ、ちゃう……!!」
「イって、智也さん」
「ぁ――ッッ、イく!アン、……っ!!」
「ぐ、っ……」
盛大に腹に精液をぶちまけて達すると共に中をきつく締め上げその勢いで秋もまた低く唸り吐精した。
「っ、は……秋……」
「智也さん、もう一回……」
ずるりと一度性器が引き抜かれると穴はまだ欲しいと収縮するのが分かる。足りないのは自分も一緒かと笑えて来た。秋の精液でたぷたぷのものは口を縛って放られ、新しいコンドームに手を伸ばしまた封を切る。コンドームを纏った脈打つ性器が再び押し付けられると身構えた。
「おいで、秋……」
「好きです、智也さん……だいすき」
許可を得た秋にまた一気に貫かれ、譫言の様に好き、好きと繰り返される。キスがしたくて手を伸ばすと意図を汲んだ秋の唇が降って来て甘い口付けに変わる。欲と孤独を満たすこの行為に脳までもが痺れた。
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