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第8章 弱さを見せない男

 昼下がり、仕事がひと段落して、椅子から立ちあがろうとしたら軽い立ちくらみ。  僕はコップにミネラルウオーターを注ぐとベッドサイドに置き、ベッドに横たわった。  途端疲労感が押し寄せてくる。しばらく横になっていよう。  あの朝はシーツに縫い付けられたように体が動かなかった。勝手に涙が溢れて止まらなくなった。なんとか駆け込んだ病院で、うつ病だと診断された。  服薬しながら仕事を続けることを選んだけれど、前と同じようにできない自分に耐えられなくて、結局辞めるしかなかった。  寝返りを打つ。打てることにほっとする。  時計を見ると16時になろうとしているところだった。  窓から入ってくる光を、ぼんやりと見つめる。細くどこか心許ないそれは、だけど消えない。  時計をもう一度見る。16時15分。あと15分したら起き上がって、やりかけの仕事の続きをした方がいい。    ゆっくりと起き上がり、パソコンの前に再び座る。  空調の音が、やけに耳に響いた。

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