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8.
「あの様子をずっと見ているつもりですか? それともあちらの方で遊びますか?」
その言葉を半分聞かず、じーっとままのことを見ていた時だった。
「大河様、伶介様が来ましたよ」
「⋯⋯⋯!」
ピンッと、背筋が伸びた。
扉の方へ顔を向けるとそこにいたのが。
「たーちゃん、こんにちは!」
ぱあっと満面な笑みを見せる友だちのれいすけだった。
途端、駆け出しその手を取った。
「えへへ、あえてうれしい」
にこにこと笑うれいすけはぶんぶんと手を横に振っていた。
「姫宮さん、それから御月堂様も。こんにちは。今日も仲良くなさっているようで」
「あ、松下さん⋯⋯」
「まぁ、な⋯⋯」
くすくすと笑う”れいすけまま”に見られて、ままとやつは頬を赤くして顔を逸らしていた。
それをちらりと見ていると、「たーちゃん」と呼ばれた。
「たーちゃんにあって、すぐにいいたいことがあったんだ」
ふふんと鼻歌を歌うようにれいすけはこう言った。
「たんじょうびおめでとう!」
わぁと万歳するように──手を握っているため一緒にする形になったが──両手を上げたれいすけは喜びの声を上げた。
目を丸くした。
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