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キミなしでは、もう生きられない・第3話-5

 ズボンを下ろすだけなのに、なぜか全身を駆け巡る快感が起きてしまう。蒼真は緊張で震える手でズボンのベルトを外し、フローリングの床へバサッと下ろした。ボクサーパンツ一枚の姿になったところで半藤に抱き寄せられた。 「阿方さん、よくできました。いつも服を脱いでいる姿を知ってるのに、脱ぐシーン見ただけで押し倒しそうになりました」  密着している下半身には半藤の熱くなった部分が当たっている。もちろん蒼真も同じ状態だ。 「脱いだだけなのに、阿方さんも期待しちゃってて、たまらないです。ほら、下着からはみ出そうなくらい大きくなってる」  そう言って半藤は手のひらで下着の上から勃ち上がっている熱い部分を覆い、蒼真の半開きでもがく唇を舌で舐めた。 「あぁっ、んっ」と半藤の唇を求めるように顔を近づける。 「まだおあずけ。さぁ、その下着も脱いで両手を後ろに回して」  ぴんと反り上がっているものを晒すのは勇気がいるが、舐められた唇が甘く感じて麻痺してしまう。無心で下着を脱ぎ捨てて両手を後ろで握り合わせた。 「よーく見せて。ボクに命令されて勃起してる姿なんて恥ずかしすぎて、誰にも知られたくないですよね」  触れるわけでも口づけするわけでもなく目線だけで全身を点検しながら喋る半藤の声で蒼真はさらに勃ち上がっているそれを大きくさせた。 「すごい、触って欲しすぎて、びくびくしてますよ。ボクが見ているだけなのに、こんなに先っぽが濡れてますね。このままボクが見てるままいっちゃいます?」 「い、やぁ! 触って欲しい……!」  半藤の手で攻められて、欲望を吐き出したい。だけれど半藤のいうとおり、彼の言葉だけで頂点に達してしまいそうなほど感じてしまい、こんなにもマゾヒストな自分を知らずに生きてきたことを恥じた。 「よく言えましたね。いいこ、阿方さん」  頬を撫でられ、褒められた蒼真はふわりと嬉しさが充満する。

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