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キミなしでは、もう生きられない・第4話-12
いっそう腰を動かす速度を増した半藤は「もうボクなしでは生きられない体にしたいなぁ」と呟いて蒼真の髪にキスを落とした。
「さぁ、阿方さん、Cum !」
半藤になにもかもを委ねて生きる姿を想像した蒼真はさっきよりもたくさんの白い熱を半藤の腹を目掛けて放つ。同時に口内にはとろとろに甘い半藤のものが流れ込み、一滴も零さないように心して飲み込んだ。
「おいひぃ……なかふじ……すきぃ……」
体の力がすべて抜けてゆく。疲れ、悩み、欲、すべてが消えた瞬間だ。それを叶えてくれるのは半藤だけなのだ──。
「あぁ、また気絶しちゃった。まだひとつになったわけじゃないのにね」
ふわりと体が浮いた気がした。遠くで半藤の耳障りのいい声が聞こえる。
「いっぱい寝て、明日の合同練習に備えてくださいね。ひと晩中、ずっと隣にいますから」
柔らかい何かに下ろされて、蒼真はそのまま眠りにつく。
「寝顔も可愛い阿方さん。大好きです。せっかく付き合い始めた記念日だからひとつになりたかったんですけど……まだこれからですね。ボクたちはスタートしたばっかりですから」
夢なのか、体じゅうにキスをされる感覚がずっとあった。
「もう絶対に離さないから。離れたいってお願いしても、許さないから。すこしでも近づいてくるヤツがいたら、どんなことをしてしまうか分からないくらい、愛してる──」
心も体もすべて奪われたかのように羽交い絞めにされ、ぴちゃぴちゃと汚した体を丁寧に舐め尽くす半藤の姿がずっと蒼真の夢のなかで続いた。
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