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キミのすべてを、受け止めたい・第4話-5
「挿入しただけでいっちゃったんですね? 女の子みたいに何度もいっちゃって可愛いです」
蒼真の腰をがっしりと掴み、奥まで到達させた半藤は容赦なく突き上げる。
「好きです、阿方さん。大好き、大好き……。ボクはぜったいに亮之のようにはさせませんから!」
急に亮之の名前が出て、蒼真は中に入った半藤をギュッと締め付ける。
「えっ? いま、急に締まったけど、亮之の名前出したからですか?」
蒼真は首を横に振り続ける。
それでも半藤は「まだどこかで亮之のこと、想ってるじゃないでしょうね」とさらに突くスピードを上げた。
「あぁっ、なかふじぃ、ダメ、そんなにしたら、壊れるっ!」
「壊したくは……ないけど、ボクだけの阿方さんにしたくて仕方ないんです! ボクのことだけで頭のなかいっぱいにさせたい。そのためには阿方さんを壊してしまうのも止む得ないかもしれません!」
低く地を這うような半藤の声で蒼真は我に返る。
しかし半藤はさらに腰を突き上げた。まるで腹のなかに突き刺さってしまいそうだ。
「ようやくボクの阿方さんになったというのに。どうして亮之の名前を出しただけで、そんなにせつなそうな顔をするんですか。ねぇ、ボクだけを見てください、阿方さん!」
「ち、違うからっ! 亮之のことはもう……半藤で上書きされてるの。だからそんなに奥まで突かないで!」
亮之のことを好きだったかもしれない自分はゴールの見えない恋愛に酔っていただけだ。
ひとりよがりに想い、勝手に傷ついて失恋みたいなものだと決めつけていた。
まともに女性を抱けないのは、亮之と出会ったせいだ。
そんな風にいつも人のせいにしていたのが恥ずかしい。
いまだって嫉妬してもらいたくて身体が自然と半藤を煽ってしまった。
愛されたい。
でもどこかで、恋に溺れるのは怖い。
そんな風に思っているから、決してゴールすることのない相手を好きだと思い込んでガードを張っていたのかもしれない。
Domと出会って、恋をして、その人がいなければ生きてゆけない。
そんな欲望を抱くSubとしての想いが蒼真は受け入れられなかった。
恋愛のぬるま湯につかっているくらいがちょうどよくて。
本気で好きになったら、とことん依存してしまう自分が現われることに怯えていたのだ。
「奥が気持ち良くて、突くたびにいってるのに! ちゃんと気持ちいい、って言ってください。奥が壊れるくらい気持ちいいって叫びながら狂う阿方さん、見せて欲しいです」
半藤はわざとなのか一気に中に入っていた硬いものを抜き、蒼真を仰向けにさせた。
「後ろからだと、顔が見えませんので」
泣きそうな顔をしていたかもしれない。
半藤は間髪を入れずに蒼真の片脚を自分の肩に担ぐと中へ入り込む。
「んっ、んぅー!」
苦しさで両目を瞑っているので半藤の顔を見ることができない。
視覚が遮られている分、腹の中で動く半藤をめいっぱい感じた。
「ここ……ここに半藤のがあるの分かる……よ」
片手で腹の上から大きな半藤のそれを撫でる。
いま、ひとつになっている。
大好きな半藤が蒼真のことを壊したいくらいに求めてくれて、粘膜同士が密着して擦れている。
「もっとその先へ進めて、ボクのことしか考えられないくらい気持ちよくさせたいんです……!」
「ちょうだい、もっと、ちょうだい、なかふじぃ。好き、俺のお腹んなか、半藤でいっぱいにしたいの」
ふわふわとした感覚が脳みそをかき混ぜるように襲う。
サブスペース。痛みなんてない世界が訪れた証拠だ。
「あぁっ、でもボクのほうが限界ですっ! サブスぺに入った阿方さんの中、めちゃくちゃ吸い付いてくるから!」
「やだぁっ、まだ、いっちゃやだぁ! ずっと俺のなかにいてよ……半藤ぃ!」
「とんでもなく可愛いこと言わないで!」
どさっと半藤は蒼真の上に体重を預ける。どうやら果てそうになったのを堪えているようだった。
「ボクだってずっとずっと阿方さんの中にいたいんです! このまま溶け合ってひとりの人間になってしまってもいいくらいに」
ふたたび腰を動かし始めた半藤は話しながらも随所でキスを繰り返した。
「好き、大好き、阿方さん。ボクの阿方さんだから……誰にも譲らないから!」
半藤の呼吸は、はぁ、はぁと苦しそうに短くなった。
大粒の汗がポタポタと蒼真の身体の上に落ちる。
自分のために汗だくになっている姿が愛おしくてたまらない。
「なかふじぃ、な、中に……欲しい」
「あぁっ、そんなこと言ってくれるなんて─。たっぷりあげますからね。きっと驚くくらい、身体が回復するはずだから」
最高潮に腰がうねり、中で半藤のものがさらに大きくなったのが分かる。
うぅっと半藤が低く呻き、終わりが近いことを蒼真も悟った。
「ねぇ、阿方さん、いまボクと繋がっていてくれても、いくら……抱きつくしても、なぜか胸のなかが騒がしいんですよ」
蒼真を見下ろす半藤の表情は苦悩に満ちている。
「完璧にボクのものにするには、どうしたらいいんですか!」
半藤がそう叫ぶと同時に両手が首元に掛けられた。じわりと喉元に痛みがあるが、その刺激が蒼真の脳内へ麻薬のように快楽が伝わり、相変わらず勃ち続けている先端からたらたらと愛液が溢れた。
「出るっ」と叫んだ半藤の高い体温が腹の中へ伝わる。
そこから身体のすみずみまで血液のように半藤の支配で満たされていった。
息が苦しい。
半藤の愛を受け取ったからなのか、意識が遠くなってゆく。
あぁそうか、これで半藤のものになれるんだ、と蒼真は目を閉じた。
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