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第24話 軽音部
グランドの端でゴチャゴチャやっているサッカー部と女子高生。目立っていた。
こちらも目立つ4人組が歩いて来た。派手ないでたちの軽音部だ。
背中にギターを担いだ金髪ドレッドは、佳純にも似ているセンスの山口幸洋、ユキと呼ばれている。もう一人エレキベースを担いでいるのは、佐伯京也、見事なアッシュグレーのヘア。
デカいやつはドラムの大塚優。髪は坊主で強面だ。そして加藤二郎。ピアノマンだ。ピンクの髪。さすが軽音部、みんな派手だ。
みんな背が高い。ステージで映えるだろう。4人で歩いてくると迫力がある。2年生だ。
アマチュアコンテストでいいところまで行った。コイツらで軽音部は成り立っている。
プロデビューの噂もある。それなりにファンがついている。
「今日は女子がいる!グランドが華やかだ。」
気づいた女子たちが騒いでいる。
「あ、S高の軽音。この辺りじゃ有名なんだよ。」
佳純が声をかけた。
「おまえら、受験も就活もねえんだろ?
デビューが決まってるって?羨ましいぜ。」
「そこまでじゃないよ。バンドで食えるとは思ってない。」
「S高の軽音に会えるなんて超ラッキー!」
何だか女子の興味を持っていかれたようで、
シラけた。
佳純が
「練習終わりか?相変わらずカッコいいなぁ。」
「何だよ。サッカー部のイケメンが何言っちゃってんの。おまえもバンド入らない?
楽器できるか?」
「全然.バンドなんかやらねえよ。」
「おしいなぁ。花があるんだよ。
おまえ、タトゥー入れてんだろ。有名だよ。
高校生がヤバいな。」
「イケてるよ。」
佳純は自分が話題にされて気まずい。
「ユキたち、かのじよとかいるの?」
誠が聞いている。2年に対してもタメ口だ。
「ああ、バンドはモテるんだよ。
今度ライブの時来て見ろよ。
サッカーよりは女たくさんいるよ。」
みんなワイワイその気になっている。
俺は佳純に聞きたいことがあったのに何だか聞きにくい。
誠とホテルで何やってるのか、聞いてみたかった。俺は一人で陳腐だ。
女子たちは軽音部とメール交換して帰って行った。
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