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第36話 紳士

 ロブスターのコース料理を食べた。殻のところは先に剥いて食べやすくしてくれる。ヤマは紳士だ。食べにくい料理を一口大にして口に入れてくれた。 「美味しい。ヤマって優しいのね。」  食事が終わって珈琲を飲んでいると 「門限は10時って言いましたよね。 今は七時だから、この後どうしますか?」 「あなたなら、どうするの?」 「ホテル、ですか。」  ノッコは真っ赤になって頷いた。 「行くわ、連れて行って。」  海辺のホテルに着いた。 (これが、大人のデートコースね。 この人、すごく慣れてる。)  綺麗な部屋だった。窓から海が見えるらしい。今は真っ暗だけど。海鳴りが聞こえる。  彼が優しく抱き寄せてキスした。 (初めてじゃないけど、こんな大人とこんな事するの、緊張するわ。)  彼の手が優しく服を脱がす。 広いベッドに押し倒されてゆっくりとしかし激しく愛の行為が始まった。 「一緒に風呂に入ろう。」 優しく抱き上げられて風呂に連れて行かれた。彼も裸になった。その背中を見て息を飲んだ。 「ひっ、すごい。天女?」 「ああ、弁天だ。おまえみたいに良い女だろ。」 おまえ呼びに震えた。嬉しくて。  ヤマの身体は引き締まってすごい筋肉。そして背中一面に弁天さまの入れ墨。  この身体に抱かれるんだ、と思うともう濡れてくる。彼の手が最後の下着を脱がせると 「すごく濡れてる。」  耳元で囁く。 「ああ。」  初めての感覚で気絶しそうだった。  全てが終わってもう動けない。 「ヤマ、すごい。あたしもうダメ。」 「起き上がれるか?家に帰れるか?」  抱き寄せて優しく触られる。乳房を揉まれてまた気持ち良くなってしまう。ビクンビクン身体が跳ねる。 「ノッコは感度がいいね。色っぽい。」 「ねえ、また,会ってくれる?」 「そうだな、若のお許しが出たらね。」 「今日の事,上田君に言うの?」 「ああ、報告しないと、ね。」

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