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第40話 待ち伏せ

 佳央はあの日バッキーランドで撒いて置き去りにした女の子たちを心配していた。佳純が、 「ウチの若いもんが後を引き受けて、楽しくやったって聞いてるよ。  一人はホテルまで行ったって。 JKの方が男に飢えてんじゃね?」  グランドに部活が終わるのを待ち構えている娘がいた。あのノッコだ。 「上田君,この前はどうも。 置いて行かれた事は怒ってないわ。 教えて欲しいことがあるの。あのヤマっていう人と連絡取りたいの。上田君に聞けばいいって言われたの。」  佳純はヤマから話は聞いていた。ホテルまで行った事で、恋人のキムに泣かれた事も聞いていた。 「ヤマ、手が早いな。俺みたい。」 「すみません、成り行きで。」 「マジ惚れされたぞ。ヤバいな、元ホスト。 惚れさせるのが仕事だったかもしれないけどな。」 「キムがヤキモチ妬いて困りました。」 「あの娘には連絡しない方がいいな。 ガキは面倒だ。」 「ヤマ、若の警護、キシに代わって。 女の子に捕まっちゃうよ。」  この頃は、佳純の周りにJKたちが集まっている。その日は、ヤマとキムが校庭の隅で部活が終わるのを見ていた。目立たないように佳純を見守っている。必要ならば車を出す事もあるが、 あまり目立たないように、と言われている。  今日は職員に紛れるように地味なスーツ姿だった。それでも、元ホストのオーラが出てしまう。  イケメンすぎるのだ。キムが手を繋ぎたがる。 「こら、やめろよ。目立つよ。」 「いいの、若は僕たちの事知ってるでしょ。」  JKたちが目ざとく見つけて近寄って来た。 「こんにちは。上田君の会社の人ですよね。」  その中にノッコがいた。 「あっ?ヤマ!会いたかった。 また、デートしよう。お休みはいつ?」  キムが間に割って入った。 「ヤマは忙しいんだよ。」 「あら、あなた、沙織と一緒にいた人?」  

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