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第49話 永遠
アウトレットモールで2人で派手な下着を買った。ボクサーブリーフ。赤黄色緑のラスタカラーのラガマフィンっぽいやつをお揃いで。
「キシはレゲェが好きなの?」
「ああ、ラスタな生き方に憧れるよ。
ジャマイカ辺りの彼らの生き様。
多分に政治的だけど。本来は戦いよりも自然を愛する連中だ。」
キシは自分の暴力性を隠して生きて来た。平和な生き方が望みだ。
「ケンカ強いんだってね。
叔父貴が言ってた。人を殴り殺せるほどだって?
キシを怒らせるなって。」
「やめろよ。私は非暴力主義なんだ。」
手を繋いで歩いていた。
「ねぇ、お揃いの指輪とか,買おうよ。」
「指輪じゃ距離が近すぎる。
ブレスレットじゃダメかな?」
「わかった。」
シルバーアクセサリーの店に入った。
ちょっとゴツ目のバングルを選んだ。
「文字も入れられますよ。」
「若,何か入れる?」
「恥ずかしいけど入れたい。
キシは希望はある?」
「お互いの名前とか。イニシャルは同じKだね。
今日の日付とイニシャルと永遠の♾️こういうやつ。」
「えっ?俺とお揃いで永遠?」
頬にチュッとされた。
「若と私の友情が永遠に続くように、だよ。」
(キシは何が言いたいんだ?)
「手も繋いだし、この気持ちが続いてもいいでしょ。友情だよ。」
キシは佳純が可愛くてもう我慢出来なかった。
思わず頬にくちづけてしまった。
バングルはその場で刻印してくれた。キシが、まるで結婚指輪みたいに恭しく手首にはめてくれる。真っ赤になった佳純の手を握って
「なんか、愛を感じるよ。」
キシが大きな手で頬を撫でてくれた。
さっきから,店の奥で見ている奴らがいた。
身体のデカいキシと、同じように背が高くてそれなりに筋肉もついている佳純をずっと見ている。声をかけて来た。
「アンタたち何者?
ホモのカップルに見えんだけど。
キモいからうろつくなよ。
家でイチャイチャしてろよ。
出て来んな。目障りなんだよ。」
1人、袴みたいなズボンを穿いて腕のタトゥーを見せながら輩が近寄って来た。
金髪が伸びてプリンになっているガキが因縁をつけて来る。結構な値段の銀のブレスレットを現金で買ったから、狙われたようだ。
こっちは2人とも180cm越えだ。よく因縁つけて来たなぁ,と思う。多分奥にもっと仲間がいるんだろう。
「は?2人で永遠だと?笑わせてくれるねぇ。」
変なキャップを後ろ前にかぶって精一杯オシャレして来ましたって感じの不細工なチビが言ってる。
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