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第53話 初めての・・

 ドアを開けるといい匂いがした。趣味のいい芳香剤だろう。薔薇の香りか。 「キシの趣味?この香り。」 玄関周りが綺麗に片付いている。 (もしかして、彼女とかが訪ねて来るのか? 女の人の気配がする。) 「おふくろが持ってくるんだよ。」  靴を脱いで振り返ったキシがハグしてくれた。 「ここには誰も来ないよ。おふくろ以外では若が初めてのお客さんだよ。あ、ヤマとキムは来るけど。上の階に住んでるから。」  1DKの奥の部屋にデカいベッドがあった。 キッチンは一人暮らしの雰囲気だ。カップが一つ。女の影もない。  1人がけのソファがある。机にタブレットが置いてあった。数冊の本。  ハグされた肩が緊張で痛い。力が入ってしまう。佳純はソファに腰掛けて、キシは食卓の椅子に座った。椅子は2脚あった。向かい合って軽くキスした。 「俺、ディープキスした事あるよ。経験ある。 遠慮すんなよ。」  言い終わらないうちに唇を奪われた。床に膝をついて頭を抱えられた。  向きを変えながら深いくちづけを交わす。 いきなり抱え上げられてベッドに押し倒された。力が強いのは知っている。  キシが激しい。佳純も火が付いた。 「あ、ああ、キシ。」 「いいのか?若を抱いても。」 「うん、ずっと待ってた。キシに抱かれたい。」  キシは慣れた様子でシャツを脱がせた。制服のズボンが腰に引っかかって半分タトゥーが見えている。キシの唇が胸を探る。下がってタトゥーを舐めた。 「ズクンッ.」 腰が震える。 「こんな所に刺青なんか入れてるんだ。 ライオンだね。」 そう言って舌が這ってくる。 「待って。」  キシがスーツを脱いでいる。ジャケットを脱いでネクタイを取る。シャツのボタンを外している。その背中に見事な唐獅子牡丹の刺青。 「すごい彫り物だ。ガキの頃見た事があるよ。」  ガチャガチャベルトを外す音。この前買ったお揃いのボクサーブリーフ。前が膨らんでいる。  佳純もズボンを脱いだ。タトゥーがパンツの奥に続いている。タトゥーを愛撫して、 「こんな所を彫り師に見せたのか? 妬けるな。すごくエロい。そそられる。」

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