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第56話 帰れない

 これが欲しかったんだ、キシ。 背中の唐獅子を愛でながら、裸のままで離れられないでいる。  身体に力が入らない。 「遅くなったから親父が心配するな。 悪いヤクザに引っかからないように、って。」 「もう、遅いね。手遅れだ。」  佳純は組長と,兄貴一家と同居している。まだ、未成年。16才だ。 「俺、帰りたくないな。 キシと一緒に暮らしたい。」 「ああ、俺も佳純と離れたくないよ。」  家にいつも、この可愛い生き物がいたらな、と思う。こんなにデカいのに腕の中にすっぽり、と抱かれる。可愛くなってる。愛しい。  肩を抱いて甘えてくる佳純を起こした。 「起き上がれるか?風呂に行こう。」  風呂で優しく洗ってくれる。後孔に優しく指を入れて中まで洗う。親にだって見せた事はない場所。 「ふう、キシ、キスして。」  頭に手を当てて抱き寄せられる。 もう慣れた、舌を絡める激しいキス。 「帰らないと。」  キシも組事務所にもどる。 「キシとこうなった事、親父にはバレるかな?」 「若はまだ高校生だ。やる事があるでしょう。」 「また、若に戻ってるよ。他人行儀だ。  キシのばか。寂しくなるような事言うなよ。」  佳純はキシから好きだ、と言われた事が嬉しかった。  初めて出会ったのは、佳純が中学生になったばかりの頃。  今は背も伸びて身体も大きくなったし、童貞も捨てた。やっとキシに相手にされる年令になったのだ。 「俺の事、好きだったって、言ってくれたの、嬉しかった。」  また、キスされた。 「二人だけの時は、かすみって呼んで。 若は、無し。敬語も無し。」  キシがシャツを着る。 「あーあ、刺青が見えなくなる。」  不満そうな佳純の声に、キシの指が佳純の腹を撫でる。 「このタトゥーも人には見せないで。」  キシのヤキモチに萌える。 佳純を立たせて跪いたキシが、タトゥーに舌を這わせる。下がって下着を下ろして舐めていく。下着が膨らんでしまった。 「ダメだよ、また勃っちゃう。」  ボクサーブリーフをずらしてまた、ペニスを口に含む。 「ああ、ダメ。帰れない。」  腰が震える。

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