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第94話 妹

 この所、頻繁に佳純は佳央の部屋に来る。2年になっても同じクラスで授業が終わるのも同じ時間だった。サッカー部には顔を出したり出さなかったり。軽音で忙しい時には一緒に帰らないから、サッカーの後に家に来る事が多い。  おふくろも歓迎ムードで居心地がいいらしい。 妹が何故かツンケンしているが。  中3で受験だが隣町の北女子高に行くのか? 佳央はあまり勧めたくない。  しかし口を出すのは憚られる。妹は佳央にだけ、反抗期なのだ。  佳純がくると一緒に飯を食う。妹の佳奈(かな)は嫌な顔をする。 今日もウチで夕飯を食って佳純は帰って行った。  風呂上がりに、珍しく佳奈が俺の部屋に来た。 「お兄、話せる?時間ある?」 「珍しいな、入れよ。」 「お兄の部屋は男臭い。上田君の匂い。」 「あいつは臭くないだろ。なんかオーデトワレみたいなのつけてるだろ。」 「ふうん、おしゃれだね。」 「なんだよ、なんか話があるんじゃねえの?」 「うん、上田君、彼女とかいるのかな、と思って。」 「おまえ、もしかして佳純の事、好きなの?」 「うん、悪い?」 (あいつはゲイだぞ。キシっていう恋人もいる。 ヤバいな。ゲイって理解出来るのか?)  佳央は焦った。 「マジかよ。なんで佳純知ってるの?」  佳奈の目を見て 「ウチによく来るからか?」 「ううん、前から上田君は有名だよ。 カッコいいってうちの中学でも話題になってる。 軽音で歌ってるんでしょ。先輩から聞いた。  アタシの家によく来るよって言ったらみんなに羨ましがられた。」 (いつから佳奈は佳純をそんな目で見ていたんだろう。) 「軽音でバンド始めたみたいだから、今度ライブの予定、聞いておいてやるよ。」 (俺が佳純とキスしてる所は絶対に知られないように気を付けないと。) 「この前、お兄が上田君の絵を描いてたでしょ。 ヌードだよね。ココで脱いだの?きゃあー!」 「変な目で見るなよ。芸術だよ。」 「綺麗だもんね、上田君。」

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