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第105話 ナイトメア

 それが大きな借金を背負う事になるとは⁈ ホストクラブ『ナイトメア』M会が仕切ってる店だとは気付かなかった。 「ナイトメア?悪夢だって。やな名前だな。」 「ほんと俺たちは金に縁がないね。」  そしてこのていたらく。店の寮に入ったが相変わらず、鳴かず飛ばずの3人だった。  それが大きな借金を背負う羽目になる。美鈴さんのフローラルグループはM会も知っている恐ろしい組織だった。  借金で追い込んで臓器売買⁈ 汚いシノギが平気なM会は、裏ビデオで儲けていた。裏とは、もうセックスでは飽き足らなくなった変態マニアのための暴力動画だった。  追い込んだ美形ホストを嬲り殺しにする動画が1番人気だそうだ。 「俺の母ちゃんに頼るか? 気が進まねえけどな。」 キシの母親は、ずいぶん長い間、上田組のキャバクラを任されているホステスだった。そうやってキシを育ててくれた。  一応父親はキャバクラの黒服、高橋という男だった。この男をキシはどうしても好きになれない。 (俺の父親だと思いたくない。)  それでも母親の店が上田組の経営だと知って、頼るしかなかった。  高橋はただの黒服だが、若頭の黒川が出て来て、親身に話を聞いてくれた。 「このままだとカタワにされちゃうんだ。 俺たち3人、助けてもらえたら何でもします。」 「何でも、だと? それは軽はずみに人に言ってはいけない言葉だ。 命預けたお方にだけ、言うもんだ,バカ。」  若頭の黒川に言われてしまった。 キシは黒川にどうしようもなく惹かれる。 (この人が父親だったらな。)  組長の上田に話が上がった。 「そんな悪どいショーが日本でまかり通っているのか?俄には信じたくないな。」  組長は、美鈴の残酷ショーに腹を立てていた。 「組長、嫌な世の中になって来てるんですよ。 人間の尊厳を平気で踏み躙って。  昔からお隣の国のやり方ですよ。」 「まったく、嫌な世の中になったな。 で、M会は金を返せ、と言ってるんだな。」 「ええ、即金なら一千万でいいと言ってるそうです。」 「若いもんには大金だ。それじゃあ、そのフローラルグループをぶっ潰すにはどうするか?な。」  片腕と信頼している黒川に尋ねる。 「何か、中国とも関係がありそうですね。 厄介な事だ。」  とりあえず、ホストクラブから片付ける事にした。  次の日、一千万と引き換えに誓約書を書かせた。そしてヤマとキシとキムの身柄を引き揚げさせて来た。  組長は言った。 「フローラルグループを徹底的に潰す。 禍根の残らないように、関係者の口を徹底的に封じる。」

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