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第127話 見世物小屋
「皆さん、現代の見世物小屋はいかがですか?
この若さで可哀想な娘たち。
お値段つけてくださいな。」
司会の美鈴が変なことを言っている。舞台の袖で見ている社長にノアたちが訊いている。
「なんか変な事言ってるよ。値段って何?」
「ああ、美鈴さんの言う事をよく聞きな。
じゃ、私は帰るから。」
「待ってよ、今日のギャラは?交通費は?
どうやって帰るのよ。アタシたち道もわかんないのに。車出してくれるんだよね。
来た時乗った車は?」
みんな地元の町から迎えのバンに乗って、ここまで来たのだ。社長しか知り合いはいない。
彼氏に迎えに来てもらうにも、ここを説明出来ない。東京は知らないのだ。
楽屋のような奥の部屋に引っ込んだ。
「ねえ、なんか変だよ。さっきからステージに出てるの障害者みたいな人ばかりだよ。
手がなかったり、踝から下がなかったり。
美知の隣にいた人は片目が無かった。
見世物小屋って言ってなかった?」
「何ここ?言葉も通じない。多分C国語だよ?」
アイドルのオーディションだと思っている、頭がお花畑の娘たち。
生田もよく知らない美鈴の本当の商売。ここは胸の悪くなるような空間だった。3人のスマホは入り口で預けさせられた。
この様子を動画にしている者がいる。
「今関もこう言うの撮ってヤクザに売ってたよね。」
「あ、アタシたちもそれやられるの?」
世の中には、五体満足なのが面白くないというサイコパスがいるそうだ。
「今関はサイコパスだよ。」
イジメで人を痛めつけるのが大好きだ、という奴らに動画も売れる。M会のシノギにもなっている。
「アタシたちのハメ撮り動画も売れるってウチの旦那が言ってた。組に,他の動画売りに来てたよ。借金で追い込んで、臓器売買になる、その一歩手前で、嫁を売るんだって。」
「ハメ撮りならまだマシだよ。
臓器抜かれるよりは。」
花田美鈴のビジネスはこれだった。生田社長は知らずにスカウトしていた、という事だ。
障害者を見つけて餌食にする訳ではない。
ショーアップして障害者を作り出すのだ。
C国で流行っている富裕層の遊び、だと言う。
それがフローラルグループの花田美鈴のビジネスだった。
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