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第137話 ショー
ヤクザは面倒だ。言われのない恨みを買う。キシは危機感を持った。
花田美鈴のショーに痛く感激した今関が六本木に入り浸る。そして面倒な上田組の話が出た。
上田組の名前はM会からも聞くことが多い。
「目障りなんですよ。」
「ウチの関係者に話しておくわ。」
そんな経緯でキシが襲われたのだった。
「少し脅しておけばこっちに興味を持たなくなるんじゃない?」
「ヤクザですよ。しつこいです。」
しつこいも何も、無礼な事を仕掛けたのは今関の方だ。
今関自身、六本木のフリークショーには度肝を抜かれた。ワクワクしながらカメラを向けた。
(すげえ!ちびりそうだ。よくあんな奴見つけて来たな。)
ショーは気味の悪い物だった。
暴れる男に注射をして気を失わせる。何か外国語で暴れていたのがガクッとおとなしくなる。
「彼はウイグルの工作員なのよ。
主席に逆らったから粛清する所。でも、見せしめのために少しずつにするわ。
お客様が喜ぶから。」
麻酔で眠らされた青年は手術台に縛り付けられて、脚を切断された。左足の膝から。
切り取って丁寧に後処理をしている。
C国語で何か話している。」
切断された脚を持ち上げて盛大な拍手。
健康な身体の一部分を切り離して見せる事は、ゾッとする。戦慄するものがある。
客席は大興奮で、客から札が舞い飛ぶ。
カメラを向けている今関の目がもうイッてしまっている。
「どうかしら?この興奮!お客様はみんな満足そうね。」
美鈴の顔が悪魔に見えた。今関を見て
(このガキも次に切り刻む事にしよう。
知りすぎて鬱陶しいわ。)
美鈴たちは警察に捕まらない。捕まっても戸籍がない。起訴できないのだ。
犠牲になるウイグル人同様、秘密裏に運ばれて来た、日本に存在しない人間なのだ。パスポートもない。国籍も無い。すべて偽の証明書だった。
血生臭いショーに観客は大喜びだ。
「今度は、生きのいい日本人を切り刻んでみたいと思います。
眼球をご所望の、C国人のお客様がいらっしゃるので眼球摘出ショーもお見せ出来ると思います。お楽しみに!」
今関は
「そんなショーは映画映えするなぁ。
絶対動画にするぞ。」
今関自身の角膜かもしれないのに。
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