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第147話 腑に落ちない
事件はあまり炎上しないで沈静化した。いろんなことが繋がりそうで、でも、糸が切れで終わる。
あの事件の舞台になった六本木のタワマン界隈は、ますます、C国人のコミュニティが広がりを見せているら,まるで日本ではないようだ。
チャイナタウン?
警察は、今年も行方不明者が2万人を超えた事を発表した。
それを全部探し出せるわけではない。
花田馨の母親の葬儀は、内輪でひっそりと行われた。
そもそも、なぜ連絡が来たのか?親戚が不審に思ったようだ。
自死した花田美鈴が記録として残した動画に、警察だけが知るヒントがあった。
洗脳されて工作員になった美鈴だが、12才までの記憶には鮮明なものが残っていた。それを忘れないように独白として残したようだ。
他にも拉致被害者は多いだろう。あの北〇〇だけではない。あのフローレンス事件も多くの赤ん坊が行方不明のままだ。
今の時代にも腑に落ちない事は多い。花田家の人々は警察にいろいろな可能性を語った。
「田舎なもんで、神隠しだとか、まことしやかに言われたものだ。家の恥だと。
一度いなくなった娘が、数年して妊娠して帰って来て、産み捨てて行くなんて。」
それでも愛情深い祖母と祖父が美鈴の弟夫婦に頼んで育てた。その叔父さんと叔母さんが養子縁組をした。ものすごくいい人たちだった。
すくすくと育った馨もいい子だった。
「出自のわからない子供を育てるのは、思いのほか大変だよ。反抗期にはもうどうしていいかわからなかった。それでも馨は可愛い息子だ。」
サッカーが好きで部活も頑張った。S高に転校する話が出た時は驚いてしまった。杉山監督の熱心な勧めがあった。その頃、勉強の苦手な馨は,進級できそうにない、と言われて高校を辞めようとしていた。
なぜか、秋川慎治の誘いで、緩いS高に転校して来た。人の出会いは面白い。
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