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第152話 外した
キシが飛びかかった。相手はチャカを持っている。佳純が落ちているチャカを蹴り飛ばしてキシを見た。相手を叩きのめしている。
「おまえ、どこのもんだ?
誰に言われてきた?俺を狙ったのか。」
めちゃくちゃに殴りながら、聞いている。もう1人が物陰から走って逃げた。車の音が聞こえる。
「1人で逃げやがった。」
キシが殴り続けて相手は倒れている。
電話で組の若いもんを呼んだ。
「佳純、ケガしてないか?」
「うん、この人外したね。へたくそだ。」
「良かったな。こいつ油断したな。」
倒れた奴を引き起こして、頬を叩く。話をさせた。
「キシさんを撃てって言われた。
もう一人、若い人も殺せって。」
ゲボッと血の塊を吐き出して、ヒットマンは話し始めた。
騒ぎを聞きつけて上の階からヤマとキムがおりてきた。
「銃声がしたよ。キシやられたの?」
「なんでもねえよ。クソ、一人逃げられた。」
組の若いもんが車を回してきた。
車にヒットマンを乗せて事務所に連れて行く。
「誰も撃たれてないんだな。
ホントにへたくそだな。無事で良かった。」
キシが佳純の肩を抱いて
「ケガしてないか?」
「あ、キシの拳が血だらけだ。」
「あの男の鼻は大丈夫かな。」
「折れたね、完全に。」
事務所は大騒ぎだった。キシが狙われたのか?
それとも佳純?佳純だったら大問題だ。
事務所に転がされていた男が目を覚ました。
伯父貴の柳生さんが髪を掴んで引き起こした。
「テメェ、誰に頼まれた?」
強面の極道の面々に囲まれて観念したのか男の口は軽かった。
「M会の高橋さんから言われて、
キシさんのタマ取って来いって。」
「なんでカシラの黒川や俺じゃねえんだ?
こんな若いもん狙っても仕方ねえだろ。」
M会の高橋は幼稚な男だ。いつもシノギにガキを従えて偉そうにしている。
佳純がガキから恨みを買ったようだった。
「中山さんのバシタにケガさせたって、マッボにチクったのは上田組の次男だって。
二人ともタマ取って来いって言われたんだよ。」
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