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第7章 名を呼ぶ夢 -3-
聞き取れないほど小さな声で呟き、ウリアは首を横に振った。
「どちらにせよ、もっと調べてみないことにはわからないな」
ウリアはそう言ってから「あいつらが邪魔しなければなぁ」と恨めしそうに呟いた。
◇ ◇ ◇
一陣の風が、黄金色の草原を駆けていく。
目を閉じ、その風を全身で感じてから、空を仰いだ。真上にある太陽へと手を伸ばす。願えば、その光をも自由に扱える気がした。
背後から誰かの声が聞こえ、振り向いた。質素な服装の男が数人、自分に向かって何かを言っている。
男たちがどこかを指差す。
その方向へと体を動かした。歩くというより地を滑るように。
平原を駆け、湖を飛び越え、森を抜けると――目の前に黒い靄が広がっていた。
躊躇なく、それへと向かって片手を突き出した。宙を撫でるように横へと動かす。右へ、左へと。そうするだけで、面白いほど簡単に黒い靄は消えていく。
ほどなくして全ての黒い靄を祓うと、複数の歓声があがった。
人々が喜び、涙し、口々に感謝の言葉を述べている。
だがなぜか、それを眺める心はまるで、氷のように冷え切っていた。
喜ぶ群衆の中から誰かが近寄ってきた。逆光で姿は見えないが、自分はそれが誰なのか知っている――そんな気がした。
「――……っ」
目を覚ましたレンは、何度か瞬きをしてから、ゆっくり息を吐いた。
リュイに魔法で眠らせてもらうようになってから、レンは毎晩、同じ夢を繰り返し見続けていた。
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