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第23話 甘えたくんの嫉妬② 睦の困った顔が好き

「俺から言っておくから睦は何も心配しなくていいよ」 「……ありがとう」 「けどさ、こうやって俺がくっつくと睦は静かになるよね。九重はよくてなんで俺はダメなの?」  まるで子猫のように潤んだ瞳で問いかけられ僕は嘘をつけなかった。 「だって恥ずかしいから……。玲乃にされると緊張する」  頭上から柔らかな笑い声が降ってきた。すると玲乃に抱きしめられながらラグの上に押し倒される。 「れ、玲乃っ!?」  玲乃の顔が間近に迫り僕はきゅ、と唇を噤む。 「それもっとやってくださいって言ってるようにしか聞こえないんだけど」 「え……あ、う……」  返答に困る僕をよそに玲乃はしてやったりという満足げな表情だ。玲乃が急に距離を縮めてくる理由が、僕にはわからなかった。  ただ男友達のノリでじゃれてくるだけなのか。 それとも、たまたま人肌恋しくて抱き枕代わりにされているのか。    そのどちらかだろうと、僕は思っていた。  「ぎゅーっ」と音が鳴るくらい身体を抱きしめられる。玲乃の男らしい筋肉質な肌がワイシャツ越しに触れて熱を生む。 「文化祭の準備、あんま無理しなくていいよ。俺が助けてあげるから」  耳もとでこしょこしょと囁かれて僕はぷいと顔を背ける。背筋がゾクゾクと震えているのを玲乃に気づかれたくなくて。

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