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第41話 甘えたモードONの玲乃の看病は大変です

 僕は自宅から冷えたミネラルウォーターと経口補水液、飲むタイプのエネルギー補給ゼリー、熱さまシート、ボディーシート、薬、体温計を持って玲乃の部屋へ戻った。  玲乃はベッドに寝転んで大人しくしていた。普段は凛々しい眉が垂れている。その瞳が寂しそうに僕を見上げていた。 「おかえり」 「ただいま。ね? すぐに帰ってきたでしょ?」  僕が安心させるように微笑みを浮かべれば玲乃は大人しく頷く。 「うん」  玲乃はほっと安心したような表情を見せた。 「まずはお熱測ろう。体温計、脇に入れるね」  僕は玲乃の被っている毛布をめくり着ていた柄物のシャツのボタンをぷつぷつと外していく。この後身体の汗をボディーシートで拭くためにもシャツのボタンは全て外しておいた。  白狐のように透けるような肌が目に入る。腹筋が薄らと浮かび上がり玲乃が普段どれだけ体型管理に気を遣っているかが一目でわかった。脇に体温計を差し込んでいる間に薬の飲み方を説明書を読みながら確認する。  1日3回までで、1回につき2錠飲むことと書いてある。2回目に薬を飲む場合は6時間空けるようにとも注意書きが記されていた。  ピピピ、と体温計が鳴り僕は玲乃の脇からそれを抜き出す。玲乃の脇は毛は1本も見当たらずつるつるだ。脱毛もしているんだ。そんなところまで気を遣っているんだ、と僕は初めて知った。 「38度超えてるね。じゃあお薬飲もっか。少し身体起こすよ」  僕は玲乃の背中に手を置いて静かに身体を起こした。玲乃も自力で身体を起こしてくれたおかげで薬が飲める体勢になる。僕は薬2錠とミネラルウォーターを差し出した。 「はい。これ薬とお水。飲めそう?」  僕は下から玲乃の顔を覗くように様子を伺う。ほんのり紅く染まっている玲乃の頬を見てどれだけ身体が怠くて辛いだろうと胸が傷んだ。 「そうだね。飲むよ」  おぼつかない指先が薬を摘みミネラルウォーターの蓋を開けようと動き出す。しかし力が入らないのか蓋が外せない。 「貸して」  僕は玲乃の手を支えにしながらミネラルウォーターの蓋を開けて手渡す。 「……ありがとう」  薬を口に含みミネラルウォーターを飲む玲乃を横目に僕はボディーシートを用意していた。これで玲乃の汗ばんだ身体を拭こうと思った。汗冷えをしてしまったら大変だろうと思って。  玲乃に背を向けていたから、ごほごほと咳き込む音を聞いて慌てて後ろを振り返る。見れば玲乃の唇は紫色に変色していた。余程身体に悪寒が走っているようでぶるぶると震えている。 「大丈夫? 薬飲めた?」 「うん……なんとか。部屋、寒いからエアコン止めて」  玲乃の背中を優しく擦りながら様子を見る。言われた通りにエアコンを止めた。 「玲乃。まずは身体の汗拭こっか」

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