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第54話 幸福な朝のはじまり
翌朝、玲乃のベッドの中で目が覚めた。僕のことを抱き寄せて寝息を立てている玲乃の指先に口付けをする。
はむはむ、と何度か繰り返していると玲乃を起こしてしまったらしい。薄目を開けて僕の腰を優しく抱き寄せてきた。
「もう起きたの? 早いね。もうちょっと寝よ」
「うん。昨日の夜からずっと夢みたいだから……」
恥ずかしいけれど本音を伝えてみた。すると玲乃は照れくさそうにぷいと視線を逸らした。
「そう……か」
「玲乃が寝るなら僕も寝るよ」
「そうしよ。ほら、あっためてあげるからもっとこっちおいで」
ベッドの中で僕は玲乃にぴったりとくっつく。ぎゅっと背中を抱き寄せられたらたまらなくなって玲乃に向けてこう呟いていた。
「……玲乃、大好き」
「俺もだよ。睦」
そのまま二人で眠りについた。
大好きな人の一番近くにいられることが幸せでどうかこれが永遠に続きますように、と僕は願いを込めて玲乃の手のひらを握りしめた。すると、玲乃も少し力を込めて握り返してくれた。
夢のつづきはまた起きてから話そう。
僕らの新しい物語を一緒に紡いでいくんだ。
大好きな玲乃と共に。
うるうるな瞳の黒ポメラニアンを護るのは、一匹の俺様狼。
ふたりの物語はいつまでも続いていくのでしたとさ。
〈おしまい〉
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