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500年の清算 4
「す…すみません……」
「ヴェネッタ先輩は今補習で先生に捕まっているかと存じますぅ!先輩ったら赤点取っちゃって!落第寸前ってなもんで暫く先生に見張られてるみたいですよ!?
…って言っといたぞ」
「どういうキャラ…?」
ローラは急に変なキャラ口調で喋り出し、イオンは作業しながら苦笑している。
しかしローラは借金取り達に上手く誤魔化してくれたようだ。
「うわ、わ…ありがとうございます…ローラ殿……も、申し訳…」
「そいつ…この前ヴェネッタ先輩に酷い目に遭わせてた奴とちゃう?…また来たんやろか…」
「酷い目?」
レンシアが眉根を寄せて見つめてくるので、急に推しに認知されてヴェネッタは焦ってしまう。
「い、いやあの、レンシア様がお気になさる事では…っ」
「あー、借金の話だよね?ちょっと調べてるから待ってて」
いつの間にかイオンにも把握されているらしく、ヴェネッタは何故か顔が赤くなるのを感じてしまった。
自分は話していなかったのに、イヴィトが話したのだろうかと隣を見てしまう。
「借金……」
「や、違、あの…うう、そ、そんな大したことでは…っ」
レンシアに繰り返されると恥ずかしくて爆発しそうになってしまい、ヴェネッタは思わずフードを深く被って顔を隠した。
「そんな焦る事か……?」
「レンシーの前やもんなー?」
別にレンシアに知られたくないとかそういうことではなかった。
レンシアはヴェネッタが金に困っているのは承知しており、イオンの事を紹介してくれたのも彼だったから。
だけど自分の事を彼が少しでも考えていると思うと申し訳ないような気もしたし、レンシアだけでなくてローラやイオンやイヴィトにも気を遣わせているという事が、なんだか消えたくなるくらい申し訳なく感じてしまうヴェネッタだった。
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