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普通の悩み事 4
それから食堂に辿り着くまでイヴィトは変わらずに話しかけてくれて
ヴェネッタはフードを被ったまま聞いているのだった。
食堂の入り口に辿り着くと、フードの隙間から神々しい足元が見えた気がしてヴェネッタは恐々と顔を上げた。
「ピャ!!」
そして視界に金色に輝く光が入った瞬間に、ヴェネッタは反射的にイヴィトの背中に張り付いて隠れてしまう。
「あ。レンシー」
「ごきげんよう。イヴィトさん、ヴェネッタさん」
レンシアは相変わらず優雅に挨拶をしてくれたが、ヴェネッタはガタガタ震えながら身を低くしてしまう。
「ご、ごき、ご機嫌麗しゅうレンシア様…
きょ、今日も麗しさがビューティフルで美しくいらっしゃり……!」
いつも通り、全部意味一緒やって、とツッコまれながらも春休みで暫くお見かけしていなかったレンシアをまともに見れずイヴィトのジャケットにしがみついてしまうのだった。
「イオンは?」
「理事長先生にお話があるとかで…先に行っててと言われてしまって」
「あーそっかそっか。相変わらず忙しいみたいやなぁうちの社長さんは」
冗談を言いながらイヴィトとレンシアはくすくすと笑っている。
そんなレンシアを盗み見て、その美しい微笑みには守りたいこの笑顔とヴェネッタは感動した覚えていた。
瞳と同じ色に輝く紫色のリボンを髪に綺麗に結んでいて、彼が連れているドラゴンの首にも同じものが結んであった。
ドラゴンはレンシアの肩の上で何故か目をキラキラさせている。
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